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算数の合否を分けた一題

麻布中入試対策・算数の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

A
A
(1)A (2)B (3)B
(1)B (2)B 
(1)B (2)B (3)B
(1)A (2)A (3)B (4)C

A…麻布中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えれば良しとする問題

問題別寸評

コインのやりとりで比が変化する倍数算の問題です。非常に基本的な出題なので、麻布中合格を目指すならば落とせません。

回転体の体積に関する問題です。与えられた体積から高さを求めますが、2種類の底面積のつるかめ算と融合した問題になっています。つるかめ算に気付けなくても、求める高さを□とおいて解くこともできます。あまり見慣れないタイプの出題でしたが、難易度は高くありませんので正解しておきたい問題です。

(1)

条件に従って〇と×を並べる問題です。題意を正確に理解できていればあまり悩まずに解くことができるでしょう。ここも確実に正解しておきたいところです。

(2)

今度は条件に合う並べ方が全部で何通りあるかを答える問題です。樹形図で考えていくこともできますが、〇の置き方を考えて計算で求めることもできます。どの解法を選んだかで解答時間に差が出る問題でした。

(3)

(2)とほぼ同じ設定の問題です。解き方は同じですので、(2)を計算で解いた受験生はこちらも手早く解けたと思いますが、樹形図で解いた受験生には厄介な問題だったでしょう。その場合はあまり時間をかけずに次の大問に進むと良いでしょう。

(1)

計算式が成り立つように□に+、×、=を入れるパズル的な問題です。こういう問題が好きなお子様は解きやすかったのではないでしょうか。=が1か所しか入らないことから順に調べていくことで解答にたどり着くことはできたと思います。

(2)

(1)と同じ設定の問題です。(1)で苦戦すると、数字が多い(2)に予想以上の時間がかかってしまうかもしれません。(1)同様、=を順に入れていき試していくことで解答することができますので、時間を確保して取り組めたかがポイントです。

(1)

四角形の辺上をクモが移動し、最短距離で虫を捕まえるという設定の平面図形問題です。あまり出題されたことのない問題でしたので、戸惑った受験生も多かったのではないでしょうか。最短距離の定義をしっかりと理解し、細かく確認していく必要があります。

(2)

(1)と同じ設定の問題です。形が長方形になったため、(1)よりもさらに細かく確認していかなければなりません。図が正しく描けないと面積も求められませんので、かなり厄介な問題だったと言えるでしょう。

(1)

数字と約束記号を使った問題です。2をN回かけた数の一の位を答える問題ですが、周期算の基本問題ということで確実に正解しておきたい問題です。

(2)

こちらも約束記号に基づいて計算していく問題です。実際に2を12回かけた数を求め、和を計算することになります。簡単な問題ですが計算ミスに気をつけたいところです。

(3)

2を2018回かけた数の下2桁を答える問題です。順番に計算していき規則性を求めて解くこともできます。解法がわかりやすいので時間をしっかり確保できていれば正解したい問題です。また、(2)で見つけた規則性を用いると少し解答時間を短くすることもできましたので、設問の誘導を意識しておきたいところです。

(4)

最後は、下3桁が872となる数は2を何回かけた数であるか、小さい方から2つ求める問題です。(1)や(3)同様、計算して規則性を見つけることで解くことができますが、かなり量が多いため時間と計算力がないと厳しいところです。ここでも(2)の誘導を考えることで、少し楽に解くことができます。ただ、その使い方は容易ではなかったため、正解率は低かったのではないかと思われます。

合否を分けた1題

例年、麻布中の算数は「平面図形や速さにおける比の習熟」や、誘導に沿った「丁寧な作業力」と「関連付けて考える力」が問われることが特徴です。
ただ難度は年度によって多少上下し、それに伴って4科の合格最低点も上下することも特徴として挙げられます。今年度の算数は、調べ上げ・場合の数に関する問題が多く、作業量も多い問題が続き、作業の正確さで点差がつく出題だったと言えます。全体の難度も昨年より少し上がっていると思われます。
そのような今年の出題において合否を分けた一題として挙げられるのは、麻布対策の軽重が得点差として最もあらわれやすい「数の性質」を題材にした大問6です。

(1)

一の位の数の規則を見つけるため、いくつか計算していきます。
<1>=2
<2>=2×2=4
<3>=2×2×2=8
<4>=2×2×2×2=16
<5>=16×2=32
<6>=32×2=64

一の位だけを見ていくと、2、4、8、6、2、4……と、「2、4、8、6」が繰り返すことに気がつきます。4つずつの周期になりますので、<1895>の一の位は、
1895÷4=473あまり3より、<3>と同じ8になります。

答え:8 

(2)

ここは特に規則を見つけようとせず、純粋に計算をして求めましょう。
<7>=64×2=128
<8>=128×2=256
<9>=256×2=512
<10>=512×2=1024
<11>=1024×2=2048
<12>=2048×2=4096
<13>=4096×2=8192

したがって、<12>+<2>=4096+4=4100、<13>+<3>=8192+8=8200です。

答え:<12>+<2>=4100、<13>+<3>=8200 

(3)

<2018>の下2桁の数を求める問題です。ここまで計算した13個の値を見ても、まだくり返しは出ていません。このまま計算を続けていけば周期は見つかりますが、ここは(2)の結果を用いて考えていきます。
(2)より、<A+10>+<A>の下2桁は「00」になることがわかります。
このことから、<2018>+<2008>=~00となることがわかります。
また、<2008>+<1998>=~00となることもわかりますので、<2018>と<1998>の下2桁は同じ数になることがわかります。つまり、<A+20>と<A>は下2桁が同じというわけです。
このことを使うと、2018÷20=100あまり18より、<2018>と<18>も下2桁が同じことになります。先ほど<13>まで求めましたので、もう少し計算しましょう。
<14>=8192×2=16384
<15>=16384×2=32768
<16>=32768×2=65536
<17>=65536×2=131072
<18>=131072×2=262144  よって、<2018>の下2桁は44になります。

答え:44 

(4)

最後は下3桁が872となる<N>を小さいほうから2つ答える問題で、かなりの難問です。
もちろん、下3桁だけを見ていくといずれくり返し(周期)が出ますので、地道に計算していくこともできます。しかし、かなりの時間と計算力を要しますので、他の規則を用いて考えましょう。
まずは下2桁が「72」になる<N>を考えましょう。<7>の下2桁が「28」なので、
(2)(3)より、<17>の下2桁が100-28=72となることがわかります。
よって、<17><37><57><77>…<17+20×○>という数の下2桁がすべて「72」です。
下3桁の規則を見つけるため、もう一度(2)の答えを見てみます。
<12>+<2>=4100
<13>+<3>=8200
さらに続けてみます。
<14>+<4>=16400
<15>+<5>=32800
となり、<14>+<4>の「下4桁と下3桁」は「64」とわかります。
この「64」は<6>の「下2桁」と同じです。
同様に、<15>+<5>の「下4桁と下3桁」は「28」となり、これは<7>の「下2桁」と同じです。
つまり、<A+10>+<A>の「下4桁と下3桁」は<A+2>の「下2桁」と同じことになります。
<17>+<7>→<9>の下2桁=12→~1200
<7>の下3桁=128→<17>の下3桁=072
<27>+<17>→<19>の下2桁=88→~8800
<17>の下3桁=072→<27>の下3桁=728
<37>+<27>→<29>の下2桁=12→~1200
<27>の下3桁=728→<37>の下3桁=472

よって、<17><37><57><77>…の下3桁を並べると、
072、472、872、272、672、072、472、872……と繰り返すことがわかります。
したがって、下3桁が872となるNは小さいほうから、57と157になります。

答え:57、157 

最後の設問は時間をかけないとなかなか正解にたどりつけない難問でした。(3)までを確実に正解できるよう、普段から計算の力を鍛えておくと良いでしょう。

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