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社会の合否を分けた一題

麻布中入試対策・社会の合否を分けた一題(2013年度)

全般的分析

今年の入試は、「メッセージ」をテーマとする総合問題でした。史料、写真、図表の読み取りを求める問題、多彩な記述問題、140~180字で答える文章読解と設問読解が求められる国語的記述問題、といった手ごたえ十分な問題が12問続きます。50分の試験時間で、リード文をチェックし、設問の趣旨を理解し、2枚にわたる解答用紙をきっちりうめていくためには、正確な知識と、様々な設問の要求に的確に応える答案を作成するトレーニングを重ねておくことが必要です。

史料、写真、図表に関連する問題では、どこに着眼するか、得点するための適切な切り口を見つけ出すことができるかどうかが明暗を分けます。麻布中学の入試問題では、「これまでどこかで見たことがある」ような素材が出ることもありますが、初見のはずの素材について、既に持っている知識をてがかりに考えていくことが求められることが多いようです。知識は必要ですが、知識だけで取れる問題は、2割ほどにすぎません。設問をしっかり受け止めて(理解して)、持てる関連知識を総動員して、着眼点を定め、ポイントをおさえてまとめあげるという手順をふめるように、トレーニングを重ねていきましょう。

合否を分けた一題

麻布中学の入試問題は、ひとつひとつの問題にそれぞれ考え込まれたポイントがあるような良問です。「着眼」→「推論」→「説明」のそれぞれの段階での力が試される問題が多く、頭をフル回転させることになります。

2013年度入試で、合否を分けた問題として1題を挙げるとすれば、問9です。
この問題に的確に反応することは、問10に答えるための条件にもなります。
「多数決の問題点」といった形で問われていれば定型的な答えができそうなのですが、この問題では、「ものごとを決めるときに、少数意見に十分に耳をかたむけることはすべての人のためになることです。なぜでしょうか。」という問いかけ方がされています。「少数意見に耳をかたむけることがすべての人のためになる」という一種逆説的なことがらを理由づけて説明することが求められているのです。何をどのように書けばよいのか、を「文章から手がかりを拾い集めながら」考える必要があります。

どのように対応すれば、解答の方向性が見つかるでしょうか。まず、手がかりになる表現として、傍線部直前の「報道された内容を十分に考えないまま受け入れてしまっていないか」というところが参考になります。さまざまな意見がありうること、どのような意見であっても批判に開かれていなければならないこと、違う意見や考え方を持つ人とのやりとりが重要であること、など文章中から読みとれますので、それらを、少数意見の意義と結びつけるようにまとめていきます。

多数意見だから正しいとは限らない。十分に考える機会が必要。異なった意見の人との意見交換は、自分の意見を見直す機会にもなる。など、いくつかの素材を、まず、そろえていき、「多数意見が正しいとは限らず、少数意見が正しいこともありうるから。また、様々な意見があることを学ぶことができ、自分の意見を見直す機会になるから。」といった形に整えていきましょう。

出題は、この後、多数意見に流されがちで、違う意見や考え方との壁ができてしまう現実について問う流れになります。現代社会の大きな問題点を意識させ、考えさせて、それなりの答えを出してほしい、という出題者の意図に貫かれた、麻布らしい問題です。

この問題の取り組み手順を整理します。

まず、何が問われているのか落ち着いて理解します。
次に、問われていることに応えるための手がかりを文章中からできるだけ見つけ出します。
できるようであれば、大きなテーマ、問題意識まで読み取ります。
その上で、使えそうな部分・パーツを整理して、答案にまとめあげます。

以上、国語の記述問題の取り組み方とほぼ同じ手順となります。

では、このような出題に対応するためには、どのような学習が有効でしょうか。

まず、出題には意図がある(何を答えさせたいか、が方向性として定まっている)ことを知り、意図に即して、考え、答案をまとめあげられるようにしたいところです。自分流に解釈して、「自由」に「意見」を書くのではなく、「求められている内容」を「論理的に書く」練習をしましょう。問題に自分を合わせていく、問題に導かれながら考えを進めていくというような素直さを身に付けたいところです。

問題の解答例は、いろいろ出されていますが、その通り答えられるようになる必要はありません。自分なりに対応できる限りで(ただし、求められた内容に対して、論理的に)何とか答案をまとめあげていく、という練習を重ねましょう。大切なのは、それぞれの出題を通じて何が求められているのか、を受け止めて理解できるようになることです。

問題の重要度および難易度

以下、2013年度の入学試験問題の重要度(準備対策の必要度)および、難易度(得点の必要度)を示します。学習、対策の参考にしていただければ幸いです。

問題の重要度
高い 標準 低い
小問 問1
問6
問8
問10
問2
問3
問4
問5
問7
問9
問11
問12

高い:十分な対策が必要
標準:対策が必要
低い:対策困難

問題の難易度
小問 問1
問2
問4
問8
問10
問3
問5
問6
問7
問9
問11
問12

A:確実に得点に結び付けなければいけないレベル
B:取っておきたいレベル
C:難問

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