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理科の合否を分けた一題

フェリス女子中入試対策・理科の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

1(1)① A ② A ③ A ④ A (2)A 2(1)A(2)A(3)A  3 B
1 A 2 A 3 B 4 A 5 B 6 B
1 A  2(1)番号A 名前 A(2)番号 A 名前 A 3 B 4 A 5 B
1 B (1)巨れき B 砂 A 泥 B (2)① C ② C 2 (1) A (2)① C② C  

A…フェリス合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度の高い問題

出題総評

2018年度のフェリスは、例年通り、短いながらも記述させるものが例年より少し多かったように思えますが難易度としては例年とあまり変わらないように思える年度でした。
化学分野の問題は、中和計算やガスバーナーなど化学実験の問題。
物理分野の問題は、モノコードを使った音についての問題。
生物分野の問題は、ヒトの体、消化についての問題。
地学分野の問題は、地図と地質 鳴き砂についての問題。
本年の時事的題材は、特になく一般的なものについて問われていました。
大問4ではグラフ読み取りや記述がありやや難度が高かったように思われます。

問題構成は、4分野から大問4題、小問27問。
理科の配点は60点ですから、一部組んでの採点としても、ほぼ1問2点と考えてよいでしょう。
解答形式は、選択肢が11問、記述が12問、言語が2問、作図が1問、数字が3問。
(場所を選択し名前を記述するものを別々に数えていますので合計は27より多くなります)
記述は、20字程度を1つ答えさせるものが6問、20字程度を2つ答えさせるものが3問、20文字程度を4つ答えさせるものが1問で、10の字程度が2つと20文字程度が1つを答えさせるものが1問とやや多いかという感じです。

作図は1問。フェリスで問われるものの中で複雑ではないものなので道具の使い方をよく考えればかけるものです。作図の見やすさはあるかもしれませんが意味がしっかり伝われば点数は取れるので恐れず書きましょう。

問題別寸評

(化学)中和計算の問題です。
塩酸と水酸化ナトリウム水溶液のよく出るタイプの中和計算の問題です。完全中和する条件とそれを過ぎて液性が反対になった時にアルミニウムがどのようにふるまうかをきちんと覚えていることが必要です。

中和計算
(1)鉄と石灰石を溶かすことができる溶液とその液性をきちんと覚えているかどうか。強いアルカリでアルミニウムを溶かすことができるが鉄を溶かすことはできないということは必須。
① 塩酸の性質として鉄、アルミニウム、石灰石は溶かすことができる。
② 石灰石が溶けているので酸性とわかる。そのため鉄を溶かすことはできる。
③ 水溶液ウからは石灰石が解けていないので中性もしくはアルカリ性となったことがわかる。
④ アルカリ性になった状態なのでアルミニウムは溶かせるが鉄は溶かせない。

(2)水溶液ウだけがアルミニウムを溶かすことができないのでこの割合で混合すると中性になることがわかる。解答欄の大きさを考えると「中和したから」と書かずに「「塩酸と水酸化ナトリウム水溶液が完全中和したから」と丁寧に書いたほうがいいでしょう。

(1)中和反応は2種類の物質が反応してできるのでその2つを書く必要があります。一つは塩酸と水酸化ナトリウム水溶液が反応してできたもの、もう一つは水溶液イは塩酸が多いので塩酸としてはたらくためアルミニウムと反応してできたものも生成物と考えられる。
(2)ガスバーナーの使い方はとにかく安全を第一に考えましょう。ガスは下の調節ねじで制御されることはガスの出口にまずふたをしていると考えよう。そのうえで上の調節ねじとの隙間から空気が入って空気量を調節するので上のねじが空気の調節ねじと理解できる。ねじを閉める場合は右ねじの法則にしたがうのですが家庭でもビンのふたを閉めるときには上から見て時計回りに回すことを手が覚えていると思います。日常生活の経験も理科で問われることが増えてきています。
(3)ガスバーナーの消火手順は点火手順の逆向きというのはよく聞く覚え方で「ほのおから遠いところから始めて、近いほうから終わる」や「元栓から近いほうから初めて、元栓から遠いほうから終わる」などどちらも同じことを伝えようとしています。前者の方で説明するとほのおから近いほう、つまり上にある空気調節ねじから閉めてゆくことになります。

二酸化炭素の存在を確かめる実験を考案させる「実験デザイン系」の問題です。
化学実験として「二酸化炭素と石灰水を混ぜると白く濁る」というのは必ず出してほしい解答ですが、もう一つを化学実験系で作り出すのはなかなか難しいです。そこで生物実験として確かめる方法で確かめることを使いましょう。気体を通した水と普通の水とに水草を入れて光合成量の比較を行うと材料となる二酸化炭素が多いほうが副産物である酸素の発生も多くなることが考えられる。
また物理的に注射器に水と空気、一方に水と二酸化炭素を入れて振ると二酸化炭素が含まれるほうが多く水に溶けるために体積が減って小さくなるというのは水に溶けやすい特徴を示しているがそれだけで二酸化炭素と結論付けるのはやや根拠に乏しい。

(物理)モノコード関する音の問題です。弦楽器(ギターやバイオリンなど)に触れたことがある人は高低については直観的によくわかる問題です。しかしきちんと理科のルールで理解できるので決まりに従ってしっかり解いておこう。

図からわかるのは弦の振れ幅つまり振幅の大きさなので音の大きさが違います。ギターなどの弦楽器の弦を強くはじくと大きな音が出て弦の振れが大きくなることを見たかとがある人も多いと思います。

表から数値の関連を読み取る問題です。弦の長さが2倍、3倍となると同じ高さの音にするために必要なおもりの個数が4倍、9倍となるのは1,2,3に対して1×1、2×2、3×3となる関係があると気づけば弦の長さが80㎝は4倍なので4×4の16個と導くことができます。

2番とおなじく2量の関連なのですが今度は弦の太さと、弦の長さを読み取る問題です。同じ高さの音を出すために弦の太さを2倍、4倍と太くしてゆくと音が低くなるため弦の長さを1/2、1/4としてゆく必要があります。この関係は反比例の関係にあると言いますが、積が一定の関係ということもあります。

弦の長さと引っ張るためのおもりの数が同じであれば音の高さを決めるのは弦の太さです。弦が太くなると振動するための往復の時間がかかるため振動数が小さくなり、そのため音は低くなります。よって高い音が出るのは細い弦であるAです。

表1と同じ高さの音 となるので問題2でわかるようにその場合では16個のおもりが必要になります。それと同じ高さの音が出るBの条件は弦の長さが40㎝となっているのでそれを50㎝とするということは長さが5/4倍の長さになっているということです。問題1から長さの平方数倍になるので16×(5/4)×(5/4)となるので25個とわかります

(生物)ヒトのからだ・消化に関する問題。
基本の消化吸収のことをしっかり覚えていれば取れる問題です。消化に焦点を置いているので食べ物の分解がどの酵素で行われるのか、臓器の役割はなにか、をきちんと覚えているかということに加え、だ液とでんぷんの関連について実験を説明できるかどうかが試されています。

食べ物が消化され吸収されてゆく順番はしっかり覚えておきましょう。口、食道、胃、(十二指腸:今回は入っていない)、小腸、大腸の順になっています。食物が通る順を並べるだけなので、すい臓、胆のう、肝臓が入らないようにしましょう。

(1)養分の吸収は小腸の役割です。
(2)「養分を蓄える」というのはブドウ糖を蓄えている部分のことなので肝臓を表します。吸収されたブドウ糖をグリコーゲンという形にして蓄積しています。また肝臓の重要な役割として食品として摂取された窒素分を尿素という無害な成分に変えたりアルコールを分解したりする役割もあります。 過剰な脂肪分は皮下脂肪に蓄えられることが教科書などには書かれてはいませんが一般的によく知られています。ここでは消化器が図から選べるようになっているのでこの考え方は不適切です。

よく噛むことは2つポイントがあります。1つは歯によって食物がより細かく砕かれ小さくなったことで表面積が大きくなり消化液と触れる面積が大きくなり消化効率を上げることができること。もう一つは噛む動作によってあごが動き口の周りに3つある「だ液腺」と呼ばれるだ液を出す部分が活発に動くようになり、でんぷんを消化するアミラーゼという酵素を多く出すことができることです。

ア でんぷんにヨウ素液を加えただけなので青紫色に変色します。
イ でんぷんにだ液を加え体温近くに置いたのでだ液に含まれるアミラーゼによってでんぷんは分解され麦芽糖に分解されたためヨウ素液は反応しない。
でんぷんに消化液であるだ液を加えて体温に近い温度に置くと分解されヨウ素液が反応しなくなることがわかる。

だ液に含まれる酵素は中性と酸性で働きが変わるかどうかを調べることができる。実際は酸性度が高くなるとたんぱく質の変性という現象が起こり酵素が反応しなくなります。例えば生卵をゆでてゆで卵にするとそれを冷やしても生卵には戻らないことと同じで(卵の場合は熱変性といいます)目的の働きをすることができなくなるような変化を起こすことがあります。

(地学)地形と砂に関する問題。
地形図から流水の働きと関連する土砂の粒子の大きさについて考えさせる問題。「地質学」としての理科の知識がうまく使えるかというのが試される面白い問題です。

(1)
巨れきは大きいため流れる水の働きの運搬作用で運ばれることはなく海の近くのがけから崩れて落ちてきたものが考えられる。運搬作用で運ばれた場合は石同士がぶつかり合い小さくなってゆくため考えにくい。
(2)
砂は流れる水の働きによって運ばれるが泥よりも粒が大きいため河口から比較的近いところに堆積すると考えられます。泥は比較的遠いところに堆積するのでエの付近はと考えたくなります。河口からの点描で書かれたところが砂浜のようだと考えるとがけの近くの海は岩場になっていることが多いので「海」と漢字で書かれているところよりも西側は岩場と考えていいでしょう。そのためエは海水の動きがやや強いため泥の堆積は少ないと思われます。

① 作図の問題。 ふるいの使い方について。一般的にふるいを使う場合は2通り考えられます。 1、ふるいの中に残ったものが目的の場合 潮干狩りなどで大きい貝だけを持ち帰り小さな貝は浜に残すので目の間隔が広いものを使うことが多いです。 2、ふるい落とされたものが目的の場合 細かいものを必要とすることが多いので目の間隔が狭いものを使うことが多い。この問題の場合はどちらも必要なので判断が難しいところだが細かいふるいを使ってふるいに残ったものを次のふるいに移すという工程があるとその時にこぼす可能性があるので細かいふるいを下にして上に行くにしたがって細かいふるいになるように重ねてゆくと良いようです。上から順にふるい落とされたものがどんどん下の目の細かいものに引っ掛かり最終的に下に落ちてゆくのが最も細かい粒になるようになり、ふるいの移し替えをする必要がありません。また重なったふるいの下には最も細かい砂が集まることになりますがそこには紙を敷くか、受け皿のようなものを置いて集めるようにしておきましょう。

②グラフから砂の粒子の分布をみてその原因を説明する問題です。
グラフ1は河原の砂だが1㎜から1/2㎜程度の大きな粒が多く、粒の大きさは大小いろいろな大きさのものが多い。これは川からの運搬作用によって様々な大きさの石が流されてくるため大きさの統一性はない。一方グラフ2は海岸の砂だがこちらは1/4から1/8程度の小さな粒が多く、粒の大きさは比較的そろっている。これは海の浸食作用によって削られることと海水の動きによって条件がそろったところに特定の大きさの粒が集まりやすくなると考えらます。 

鳴き砂に関する問題。観光の目的としてきれいな砂浜の「鳴き砂」が環境問題と絡めて問われる問題が時々あげられます。海が汚れると鳴き砂が鳴かなくなるということが多く報告され、そのため地質と環境がかかわる事例の一つとして意識しておきたい問題です。

(1)鳴く砂と鳴かない砂の違いについてはグラフから読み取ると鳴かない砂には1/8以下の細かい砂があることがわかります。問題文からはふるい分けの結果からわかることと言って文章から「粒の大きさがそろっていない」ということができます。これは砂同士の摩擦を細かい砂が鳴き砂同士の摩擦を小さくして音を出なくしていると考えられますがこの問題では大きさがそろっていないことだけ指摘すればいいでしょう。また環境面からのことは「汚れただけでならなくなる」という記述があるのでグラフ3の海岸のほうがきれいであることが読み取れる。

(2)
合否を分けた一題 参照

合否を分けた1題

今年度の書かせる問題の中で洞察を必要とするように思えた問題です。
今年(2018年)の開成中で国語の問題でグラフと表を読み取るという問題がでて今後他校にもそれが広がると思われています。国語で表現するためにはもともと理科で見られるグラフ・表をきちんと読み取り文章化することに慣れておく必要があります。

大問4 2(2)①②

並べて評価する必要があるので(2)という意味で1問とみなします。

砂浜の砂は河川からの運搬作用によるものが多いことから季節による砂量の違いを文章化できるかどうかの問題といえます。冬になると河川の一部は凍結したり、またそこに流れ込む水(池や湖 沼など)も凍ったり水が流れにくくなることから水量が減ることが考えられそれによって運搬する力が減少すると考えられます。そのため運ばれる砂が減り砂浜が狭くなると推測されます。季節が砂浜の大きさに影響を与えるということも前の問題で川からの砂を考慮しているのでここまで考えが至る必要があるでしょう。

② 「海水浴ができる砂浜」というとある程度の広さとまとまった量の砂がたまることが条件になるので供給源が問題になると推測できる。砂浜の砂は流水の働きで川から供給されることが多いので河川にあることと考える。ここで川から土砂が流れ出るということは川底や岸からの土砂ということになるが近年、豪雨などによって冠水・洪水の被害が多いため護岸工事によって土砂の流出が減ってきていることが土砂減少の原因と考えられる。

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