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国語の合否を分けた一題

慶應普通部入試対策・国語の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

問1 A 問2 A 問3 わたしA ハッチB 問4 B 問5 ① A ② B 問6 B 問7 A 問8 B 問9 B 問10 A 問11 B
問1 A 問2 A 問3 B 問4 A 問5 A 問6 A 問7 A 問8 B
問1 A 問2 全て A
全てA

A…確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題

問題総評

今年度の慶應普通部は例年同様、文章題3題と漢字の書き取りの大問4つの構成でした。文章題の内訳は、物語文、随筆文、説明文と3文種が出題されました。記述問題と抜き出し問題は、基本から標準レベルのもんだいであるのに対し、選択肢の見極めが非常に難解な問題でした。

問題別寸評

問1

主人公の期待したものの記述
問いに「どのようなことを許可してもらえるのをわたしは期待している」とあるので、「許可」というヒントを確実におさえましょう。主人公が大人として認めてほしがっていることは、本文のいたる所から読み取れますので、「大人の仲間に入ること」「大人だけの集まりに自分が参加すること」などと自分の言葉でまとめましょう。。

問2

主人公の心情の根拠
いやだと思った対象がママの友だちだとおさえて、線部の直前、直後を読んでいけば、正解できる問題です。

問3

ふたごの不満の相違
「わたし」は、先の問いでも確かめたように、大人の仲間に入れてもらえないことに対し不満を抱いています。それほど悩まないで選べるでしょう。一方のハッチは、主人公ではないので、直前のハッチの会話文から読み取ります。「お酒を飲むこと」に関する不満を選びます。こちらは、選択肢の言い回しが際どく、苦戦するかも知れません。

問4

主人公の心情
直前のできごとと、線部の動作から、主人公の心情を読み取る、標準的な物語の問題ですが、かなりの難度の問題です。前記のことに加え、選択肢の部分部分の読み込みも深くしないといけません。たとえば、「動けなかった」という選択肢の表現と、「動かなかった」はどういう違いがあるのか、などを瞬時に判断しなくてはなりません。ここでは、自分の意思の有無が違いとして挙げられます。同様の判断を本文でも行えば、答えがおのずと見えてくるでしょう。

問5

①たとえの言い換え抜き出し ②主人公の心情
①主人公が大人から何をされたのかを考えれば、本文前半に目が行くでしょう。
②線部の「ひとりぼっち」と、線部の直後のハッチへの対応を考えて答えを選びます。細かな選択肢表現の違いに反応しなくてはなりません。

問6

心情の内容 
線5を含む段落の内容をまとめたものを選ぶ問題です。できてほしい問題です。

問7

主人公の思い
後ほど詳しく説明します。

問8

擬態語と擬声語
「すうすう」だけ、音を文字化した擬声語です。できてほしい問題です。

問1

袋の中身
サービス問題です。文章を最後まで読む、もしくは筆者の感想の部分、筆者の現在が書かれている部分などをおさえれば正解します。まちがってもドングリなどと書かないようにしましょう。

問2

線部の具体的言い換え
「時空を大きく超えた」という表現から、時間に関係あることがわかります。そして「具体的」という場合、数値を使った表現の可能性も考慮に入れましょう。線部から遠いところに答えがありますが、ヒントを明確にして探せば、正解できます。

問3

比喩的表現から筆者の伝えたいことを読み取る
慶應普通部の選択肢問題では、正規選択肢に、ストレートな表現をなかなか用いないので、最後の見極めの作業が苦労します。その際に答えの根拠として考えるべきことは、①問で聞かれていること、②線部の表現、③本文の関係ある部分に何が書かれているかということです。今回は本文の線の直後の内容をおさえてから、「名女優」の解釈をいろいろしてみることで正解が選べました。

問4

擬態表現の言い換え
「筆者は何を感じて」と問われています。筆者の体験ではなく、筆者の感想がより抽象的に書かれた部分に答えがあることを想定して探しましょう。この問いも、他の抜き出し問題と同じように、線から離れた文章の終わりの方にありました。

問5

具体的内容記述
直前に「その」という指示語があることから、その前の母に虫歯の原因を祖母とともに明らかにしなかったことだとわかります。△ではなく○をとるべき記述問題です。

問6

線部の具体的内容選択 
「知恵」という言葉の意味を正確におさえられ、そしてその知恵は「祖母」だけが知っている(もしくは祖母だけが知っているように感じる)ものと分かれば、二つとも正解できたでしょう。

問7

「雲泥の差」と似た意味の言葉
受験生ならずとも知っているレベルの慣用句ではないでしょうか。

問8

本文内容との一致
選択肢の表現の違いの見極めが非常に際どく悩ましい、やはり慶應普通部らしい選択肢問題です。言い換えすぎ、蛇足、不足などの有無を、選択肢をいくつか分けた部分ごとに、判断していきましょう。

問1

文章全体の話題の記述
話題が書かれた一文がおさえられれば、難なく書ける記述です。1段落の最後の文「昆虫の成功には…幼虫時代と成虫時代をもち、それぞれの時代に異なる環境を利用できることも大きく寄与している」を土台に問いの条件(「なぜ」に続けるので「~か。」で終わる)にあった形で書きます。

問2

内容整理
ストレートすぎる問題です。慶應普通部は40分と試験時間が短いので、時間配分をうまくできたか如何によって、つまり、この問題に手をつけたかによって、合否が分かれたと言えます。まさに「合否を分けた1題」です。

漢字の書き取り
どの漢字も書けなくてはいけないレベルです。

合否を分けた1題

今回は大問1の問七を取り上げます。線部とその直前の内容の理解度合いで正解、不正解が分かれる問題でした。

問5

主人公の考えの根拠

7だかそれまでは~わすれていようって とありますが、ここは私のどのような思いが表れていますか。次の中から最も適切なものを一つ選んで、記号で答えなさい。

解き方の手順
まずは線部自体をおさえます。「それまでは…今晩のことはすっかり忘れていよう」というものですが、これと矛盾する選択肢がすでにあります。ア「辛抱していたい」、イ「大人になるまであたためておきたい」です。

次に、線部冒頭「だから」以前にある根拠を考慮に入れます。「だから」以前の根拠とは、「今日、ひとりぼっちで、眠れなかったことを忘れなければ、それを乗り越えたことを思い出すことで、大人になったわたしは何でもできるはずだから」です。

「忘れていよう」と「忘れない」という真逆の言葉があるので、つかみづらいですが、大人になるまで答えを出すのを保留するということです。

そうするとエ「今の自分には重すぎる課題なので、それに対処できる大人になるまで、考えずにいたい」が答えと分かります。

ウ「より楽にできる」が×。オ「一生思い出さず」が×です。

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