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理科の合否を分けた一題

女子学院中入試対策・理科の合否を分けた一題(2019年度)

難易度分類

1(1) A  (2) A  (3) A  (4) A  (5) A  (6) A  
2 A  3 B  4 B
1 A  2 A  3 A  4 B
1(1) A  (2) A  (3) A  (4) A  (5) A  (6) A  (7) A  
2(1) B  (2) A  (3) B  (4) B
1(1) A  (2) B  2(1) A  (2) A  (3) B  (4) A  3 A

A…女子学院合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2019年度の女子学院は、例年通り、やや詳しい知識と思考力を試す問題が中心ですが、全体に難易度が下がり、取り組みやすい問題がほとんどでした。例年に比べて、高得点がねらえる半面、差がつきにくい状況で、うっかりミスが命取りになる可能性があります。
傾向としては、問題文がとてもていねいになり、これまでより条件整理がしやすくなっています。長文ではありますが、読み取りがしっかりできれば、迷わず解答できるようになっています。一方、問題数が多いのは相変わらずで、素早い処理が求められています。

化学分野の問題は、ペットボトルのリサイクルに関する問題。
地学分野の問題は、「大気の状態が不安定」になる場合についての問題。
生物分野の問題は、メダカとメナダについての問題。
物理分野の問題は、てこのつり合いに関する問題。

問題構成は、4分野から大問4題、小問59問。
解答形式は、言語が3問、記号選択が44問、記述が5問、数字が7問。昨年あった、作図・グラフがありませんでした。
記述は、1行程度が3つ、2行程度が1つ、「15字程度」の字数制限のあるものが1つありました。
記号選択は相変わらず多く、確かな知識力とすばやい判断が求められています。判断ミスや解答欄の記入ミスにも注意が必要です。
計算が必要な問題が増え、算数的な工夫が必要なものもあるので、対策が必要です。

問題別寸評

(化学)ペットボトルのリサイクルに関する問題です。
ペットボトルは、繊維のポリエステルや食品包装フィルムと同じ、PET(ポリエチレンテレフタレート)という物質からできています。「リサイクル」というテーマにそって、水溶液・燃焼・物質の密度についての問題で構成されています。

1(1)

ドライアイスは、二酸化炭素の固体で、固体から気体に直接変化(昇華)します。

1(2)

二酸化炭素は、水に溶ける気体です。気体はふつう、温度が高いほど溶解度が小さくなります。

1(3)

酸性の水溶液は、酢と塩酸です。アルカリ性の水溶液は、せっけん水と水酸化ナトリウム水溶液とアンモニア水で、このうちアンモニア水は、溶質が気体です。また、においがあるのは、酢と塩酸とアンモニア水です。サラダ油は、水溶液ではありません。

1(4)

二酸化炭素を特定する方法として、最もよく使われるのは、石灰水に通す方法で、白くにごるようすが見られます。

1(5)

ア~ウは、燃焼の3条件です。このうち一つでも取り除くと、火は消えます。①の場合、二酸化炭素を噴射することで、酸素を遠ざけることになります。②の場合、液体の水は100℃以下なので、紙が発火点以下に保たれます。

1(6)

金属が、酸性やアルカリ性の水溶液にとける場合を選びます。アルミニウムは、うすい塩酸とうすい水酸化ナトリウム水溶液に、鉄は、うすい塩酸にとけます。

放射性物質を使う原子力発電では、放射性廃棄物が排出されます。また、火力発電では化石燃料を燃やすので、二酸化炭素のほか、硫黄酸化物や窒素酸化物が排出されます。

PETをリサイクルするときは、細かくくだき、とかしてから使います。このため、「色をつけない」「他の物質を混ぜない」などのきまりがあります。

比重のちがいから分別する方法を考えます。浮力を利用すればよいことは思いついたとしても、具体的にどのような液体を使って、どのような操作をするかを、しっかり書かなければなりません。

(地学)「大気の状態が不安定」になる場合についての問題です。
まずは、本文をしっかり読み取りましょう。
●「大気の状態が不安定」とは、空気が自然に上昇しやすい状態である。
●「周りよりもあたたかい空気は自然に上昇する。」つまり、密度のちがいから、周囲の温度より低いと下降し、高いと上昇する。
●「風船の中の空気の温度を測ると、周囲の空気の温度と関係なく100m持ち上げるたびに1℃ずつ温度が下がっていった。」このことから、持ち上げた風船の中の温度を計算することができます。
大気の状態を3つの場合に分けて、具体的に考えるます。すべて、空欄補充になっているので、問題文の流れに身を任せ、選択肢を素早く読み取って、的確に解答します。

Aは、地表付近と上空の温度差が、風船の温度変化より小さい場合です。周囲の空気の温度の方が、風船の中の空気よりも高いので、風船は上昇せず、大気の状態が安定しているといえます。

Bは、強い日射しで地表付近の温度が高くなり、上空との温度差が大きくなっている場合です。風船の中の空気の温度の方が、周囲の空気よりも高いので、風船は上昇し、大気の状態が不安定といえます。

Cは、上空に強い寒気が入ってきて、地表付近との温度差が大きくなっている場合です。風船の中の空気の温度の方が、周囲の空気よりも高いので、風船は上昇し、大気の状態が不安定といえます。

1~3の内容を、まとめます。空気が自然に上昇しやすく、大気の状態が不安定なのは、BやCのときです。

(生物)メダカとメナダについての問題。
メダカは頻出の動物です。飼い方やからだのしくみなど、知識中心の問題となっているので、対応しやすかったのではないでしょうか。メナダは、関西ではよく食べられているようですが、東京ではあまりなじみのない魚です。こちらは、グラフの読み取りが中心になっています。

1(1)

メダカの飼い方について、基本的な知識の問題です。

1(2)

卵と精子が「受精」すると、卵が育ちはじめます。

1(3)~(5)

メダカの産卵のようすを、くわしくきく問題です。あいまいな知識では対応できない問題です。

1(6)

メダカのおすとめすのちがいはふつう、ひれの形で判断します。しかし実際には、常に動いているメダカのひれを見比べるのは、難しい場合があります。そのようなときは、めすの方がはら大きいことを手がかりにします。

1(7)

うろこには、からだをまもるはたらきがあります。一枚一枚分かれていることで、からだをしなやかに動かすことができます。また、水の抵抗を小さくするために、尾に向かって瓦のように重なっています。

2(1)

2019_gouhi_rika_01

2(2)

ふ化50日で、全長が約23mmなので、図4から、このときのうろこの大きさは、約0.6mmとわかります。

2(3)

図4のグラフは直線なので、「全長の変化」と「うろこの大きさの変化」は、比例することが分かります。また、図5のグラフも直線なので、「全長の変化」と「隆起線の数の変化」も、比例することが分かります。したがって、「うろこの大きさの変化」と「隆起線の数の変化」も、比例します。

2(4)

図5から、隆起線の数が15本のメナダの全長は30mmです。図3から、全長30mmのメナダは、ふ化後60日とわかります。

(物理)てこのつり合いに関する問題。
てこはそもそも、生活の中で道具として利用されているものです。設定がシンプルで、オーソドックスな問題となっていて、取り組みやすかったのではないでしょうか。

1(1)

回すはたらきのつり合いの式をたてます。右のうでにつるしたおもりの数を□個とすると、1×5+2×10=□×25 したがって、□=1(個)です。

1(2)

→合否を分けた一題参照。

2(1)

支点に対して、反時計回り(左回り)のはたらきを、左につるした皿の重さによるものとしているので、時計回り(右回り)のはたらきは、棒の重心にかかる棒全体の重さとしなければなりません。

2(2)

① 図3で、皿の重さと棒の重さがつり合っているので、100gのおもりを支点につるしても、つり合いはかわりません。つまり、支点には「0g」と書き入れます。
② 皿に何gの物を入れれば、100gのおもりとつり合うかを考えます。皿の物の重さを□gとすると、□×10=100×40 より、□=400(g)

2(3)

① 図3で、皿をBにつるすと、棒は左に傾くので、100gのおもりを支点より右側につるす必要があります。
② 皿と支点との距離が長くなっているので、左回りに回すはたらきは、Aのときより大きくなります。したがって、0gと100gの目盛りの間隔は広くなるはずです。もちろん、Bのときの100gの目盛りの位置を計算し、比べてもよいのですが、時間が限られている中で、論理的に考えて判断できた方が有利です。

2(4)

2(3)の答えを手がかりにします。Aの目盛りは、支点から右端までの60cmを使えて、間隔がせまいので、はかれる範囲が広くなります。Bの目盛りは、60cmより短い長さに、広い間隔で入るので、はかれる範囲はせまくなりますが、くわしくはかることができます。

てこの3種類の使い方についての問題です。基本の知識です。ミスのないようにしましょう。

合否を分けた一題

複雑な設定や、煩雑な計算はありません。
回すはたらきの考え方を、場合の数の条件としてとらえ、おもりを下げる位置の組み合わせを考えます。
この問題は、他の問題とは、ちょっとだけ頭のちがうところを使います。
限られた時間のなかで、臨機応変に対応できたかどうかが合否を分けたと考え、この問題を選びました。

4・5

① 右のうでにおもりをつるす位置が、支点から□cmとすると、1×5+3×10=1×□ したがって、□=35(cm)です。
② 3個のおもりをそれぞれどこにつるせば、右まわりにまわすはたらきの合計が35(5×1+10×3)になるかを考えます。穴は、5cmごとにあるので、5cm、10 cm、15 cm、20 cm、25 cm、30 cm、35 cm、40 cm、45 cmの位置のどこかに、おもりを1個ずつ合計3個置いていくことで、つり合うようにします。
1個目が5cmの位置の場合、
2個目を5cmで、3個目は25cm
2個目が10cmで、3個目は20cm
2個目が15cmで、3個目は15cm
の3通り。
1個目が10cmの位置の場合、
2個目が10cmで、3個目は15cm
の1通り。
以上、3+1=4(通り)となります。

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