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社会の合否を分けた一題

女子学院中入試対策・社会の合否を分けた一題(2017年度)

難易度分類

A…易しい(JG合格を目指すなら確実に正解すべきレベル)
B…標準的(ややまぎわらしいが落とせないレベル、ここで差がつく問題)
C…難しい(受験者の大半ができないため差はつかない問題)

Ⅰ水田と農業
問1 (1)考える記述 B
問2 考える記述 A
問3 知識・記号 A
問4 知識・記号 A
問5 知識・記号 A
問6 考える記述 A
問7 (1)知識・記号 A
(2)知識・記述 A
問8 知識・記号 C
問9 知識・記号 A
Ⅱ情報に関する問題
問1 知識・記号 A
問2 常識 A
問3 (1)知識・記号 A
(2)知識・記号 B
問4 (1)知識・単語記述 A
(2)知識・記号 A
(3)考える記述 A
問5 知識・記号 B
問6 (1)知識・単語記述 A
(2)知識・単語記述 A
(3)(1)知識・記号 B
(4)知識・単語記述 A
(5)知識・記号 A
(6)国語力 A
Ⅲ交通に関する問題
問1 知識・記号 A
問2 資料の読み取り・記述 A
問3 知識・記号 B
問4 (1)単語記述 B
(2)地図の読み取り B
問5 知識・記号 A
問6 単語記述 A
問7 考える記述 A
問8 考える記述 A
問9 知識・単語記述 A
問10 知識・記号 A
Ⅳ難民に関する問題
問1 知識・記号 A
問2 知識・単語記述 B
問3 知識・記号 A
問4 知識・記号 A
問5 知識・記号 A
問6 知識・記号 B
問7 知識・記号 A
問8 知識・記号 B
問9 知識・記号 A

全般的分析

2017年度の女子学院の社会は大問4題、小問が51題という構成になっていました。過去数年間と異なり、大問が1題1題独立しており、つながりのないものとなっていました。問題数は例年の6分の5程度になり、難易度は例年より易しくなっていました。
40分で文章を読み51題の問題を解くことは、昨年度に比べるとやや余裕があったのではないかと思われます。ただ、文章をしっかり読み込まなければ解くことができないかと言えば、そうではなく、設問と傍線部分だけで解ける問題もありました。また、難問、奇問は見当たらないので、いかに単純知識を素早く解き、考える問題に時間をかけられたかが合否を分けたはずです。
女子学院は桜蔭、豊島岡、雙葉、慶應中等部、早稲田実業などの女子難関校とは異なり四科目全て均等配点の100点です。桜蔭、豊島岡、雙葉、慶應中等部、早稲田実業などの女子難関校では、社会、理科は算数、国語のおよそ半分の配点しかされていないことから考えるとかなり異例だと言えます。各科目で足切り点を設けているということですが、学校説明会では、合格レベルの生徒で足切りになることはないということです。

問題別寸評

問1考える記述B(水をまんべんなく田にはるため)

土地が平らでないと、ある稲には水につかっているが、ある稲は水につかっていないということになり、稲の成長にも影響が出てきます。

問2考える記述 A(山の斜面に、耕地面積を少しでも広くするため)

易しい問題です。
棚田が作られたのは、大型農作業の機会が作られる前のことです。現在は大型機械が入れないことから、観光用や趣味で稲作をする人々に貸し出されたりしています。

問3知識 A(イ→エ→ア→ウ)

易しい問題です。
選択肢アの千歯こきの使用が広がったのは、江戸時代中期以降で脱穀用農具として使われました。

選択肢イの臼と杵も脱穀に使われていましたが、室町時代には使われていたという記録があります。

選択肢ウの化学肥料が使われるようになったのは比較的最近と思って構いません。

選択肢エの牛馬耕は鎌倉時代に始められたことで有名です。

よってイ→エ→ア→ウの順になります。

問4知識A(ア→ウ→エ→イ)

易しい問題です。
選択肢アの戸籍にのせられた人々が、国の割り当てた土地を耕すにようになったのは、口分田のことで飛鳥時代に始まっています。

問5知識A(イ)

易しい問題です。
縄文時代の人々のゴミ捨て場は貝塚と呼ばれるもので、その貝塚から当時の生活の様子がわかります。
また、貝塚の位置を調査すると当時の海岸線の位置が分かるというのは、女子学院受験生なら常識にしておいてほしいレベルです。
よって、海岸線近くに縄文時代の人々は居住していたことがわかります。

問6知識A(山が少なく、ダム建設が出来ず、降った雨がすぐに海に流れるから)

沖縄は台風が頻繁に通り、降水量も多くなっていますが、水不足になりやすいということは有名です。
水不足解消のために家の造りも工夫されることがあることを調べておきましょう。

問7

(1)知識A(Aウ、Bイ、Cオ)
キャベツの生産地1位は愛知県、2位は群馬県、3位は千葉県です。
キャベツでもっとも有名なのは群馬県の嬬恋村なので、群馬を真っ先に思い浮かべる受験生が多いと思いますが、1位は愛知県です。
群馬の嬬恋村のキャベツは高冷地農法の高原野菜として有名であることを覚えておいてください。

(2)知識A(高地であることから、夏でも涼しくキャベツの栽培に適しているから)
高冷地農法、高原野菜については詳しく調べておく必要があります。
時期をずらすことによって高い価格で売ることが出来き、他産地との競争を避けることができます。

問8知識C(イ)

細かい知識問題だと思います。
日本のリンゴの生産地と言えば青森県ですが、輸出先を知っている生徒は少ないと思います。
台湾はでは果物が豊富ですが、気候が温暖なため、涼しい気候を好むリンゴの栽培は難しく輸入に頼っています。

問9考える選択肢B(ア)

消去法で何とか正解を導いてほしい問題です。
選択肢エに関してはリンゴに関しては青森県が60%近い生産で、長野県が20%の生産なので、生産地の拡大は考えにくいと思います。
また、選択肢イの多品種の栽培と言ってもこれも青森や長野に集中しています。
選択肢ウの肥料の改良も生産の増加につながりますが、国内市場に年間を通して国産のリンゴが出回っている理由にはなりません。

よって、選択肢アの貯蔵技術の発達が正解となります。

問1常識A(ア、ウ)

常識の範囲内の問題です。
選択肢イと選択肢エは人々の判断材料を限定し、誤った判断に導いてしまいます。

問2常識A(イ、エ)

選択肢アの価格がいくらかは、調べる事柄と無関係です。また、選択肢ウのページ数も調べる事柄と無関係です。

選択肢イの出版年に関しては、社会に関しては時々刻々と世の中が変化しているので注意しなければなりません。

選択肢エに関しても、著者によって様々な考えがあるので注意する必要があります。

問3

(1)知識A(イ、オ)
選択肢アのブラジルへの移民政策は「世界を無視」する政策とは言えませんし、ブラジルへの移民が始まったのは20世紀初頭です。

選択肢イの国際連盟の脱退は柳条湖事件に対するリットン調査団の見解を不服とした日本の抗議であり、1933年のことですが、「世界を無視」した行動と言えるとおもいます。2016年でも出題されています。

選択肢ウの南樺太の領有は1905年のポーツマス条約によってはじまりますが、1905年のことなので、1937年の記事としては相応しくないと思われます。

(2)考える記号B(ウ)
考える要素が多分にある記号選択問題です。
支配地となった地域の人々を兵士にすることは稀でした。
また、無理に愛国心のない人々を兵士にしたところで、日本のために戦ってくれないのではないかという発想がひつようでした。

問4

(1)知識A(イギリス、アメリカ)
日本はアメリカとイギリスを同時に攻撃し、太平洋戦争がはじまりました。

(2)知識A(パールハーバー、マレー半島)
1941年12月8日に日本はアメリカ領真珠湾(パールハーバー)とイギリス領マレー半島に奇襲をかけています。

パールハーバーは有名ですが、マレー半島も比較的よく出題されるので覚えておきましょう。

(3)知識A(アジア諸国を西洋列強の支配から解放すること)

問5問5知識B(エ)

シベリアへの連行、抑留は第二次世界大戦後の問題だと思われます。

問6

(1)知識A(A立法権、B内閣、C行政)
基本的な公民の知識です。必ず押さえておかなければならないと思ってください。

(2)知識A(D集会、E思想)
この問題も憲法に関する基本的な知識と言えます。憲法21条の表現の自由は、憲法の中で最も大切な条文の一つだと認識してください。

また、憲法19条の思想・良心の自由は絶対的に保障されます。頭の中で考えるだけ、心の中で思うだけなら全て自由です。ただし、考えていること、思っていることを外部に表明してしまうと絶対的には保障されません。

(3)知識B(ウ、カ)
憲法で保障されている権利も19条などを除いて絶対的に保障されるわけではありません。
他者の権利を著しく侵害し、公共の福祉に反するものは立法によって制限することも可能です。
選択肢ウは刑法230条で刑罰が科されます。

また、差別的発言を取り締まるヘイトスピーチ(差別的発言)規制法も制定されています。

(4)知識A(知る)
「知る権利」は憲法上明文としては存在しませんが、憲法21条の表現の自由から当然に導かれる憲法上の権利として確立されています。

(5)知識A(ウ)
主権者が正しい情報を得るために必要な法律は選択肢ウの情報公開法です。(4)の知る権利と密接に関連しています。

(6)国語力A(権力監視)
権力は、個人の人権を侵害する最も恐ろしいものです。それは人類が歴史から学んだことです。権力が恐ろしいものであることから、権力作用を3つに分け(立法、行政、司法)、互いに疑いの目を持たせ、監視しています。
権力に対して反対意見の表明を許さない国家は立憲主義の国としてはありえません。

問1知識A(ウ→イ→ア→エ)

易しい問題です。
詳しい年号が分からなくてもおおよその時代がわかるので正解率はかなり高くなっているはずです。

選択肢アの雪舟は水墨画を大成させた人物で、室町時代に活躍しています。

選択肢イの源義経は源平合戦で活躍した人物なので、鎌倉時代の直前期の人物です。

選択肢ウの行基は聖武天皇の時代に活動した人物なので、奈良時代の人物になります。

選択肢エの松尾芭蕉は江戸時代に奥の細道を著したことで有名です。

問2考える記述B(山間部の道が細くなっているところ)

少し難しく感じた受験生もいたと思います。
関所には検問の意味があるので、広いと取り締まりがしにくかったということに気付いてほしいところでした。

問3知識B(イ、ウ)

問2と密接に関連した問題なので、問2が分からなかった受験生には厳しかったと思います。検問、検閲の役割を担っているのは、港と空港です。

問4

(1)知識B(福島県)
奥州街道という名前がついているので、東北地方をずっと上まで続いていると思っていた受験生もいたかと思いますが、幕府が定めた奥州街道の終着点は福島県の白川関です。

(2)地形図の読み取りB(エ、オ)
地形図の読み取り問題は一つ一つ選択肢を調べていくしかありません。普段の訓練で差がつく問題です。

問5知識A(イ)

易しい問題です。
選択肢アは1467年の応仁の乱のことです。東軍の細川勝元、西軍の山名宗全まで覚えておきましょう

選択肢イは672年の壬申の乱のことで女子学院受験生なら必ず、知っていなければなりません。

選択肢ウは1221年に後鳥羽上皇が北条義時を討てと命じた承久の乱のことをさしています。

選択肢エは1156年に後白河天皇と崇徳上皇が対立して起こった保元の乱を指しています。

問6知識記述A(関所を通る料金や手間がかからなくなり、交通量が増え、商業が発展した。

易しい記述問題です。
織田信長が関所を無くし、商業を盛んにしたことは有名です。知識として押さえておきたいところです。

問7知識A(徳川家康)

易しい問題です。
関ヶ原が岐阜県であることを押さえ、地図帳で調べてください。

問8知識A(人質にしている大名の妻が、江戸から出ていかないようにするため)

参勤交代の基本知識です。
1635年に徳川家光が制度化したことまで覚えておきましょう。

問9知識A(日本橋)

五街道の起点は日本橋です。
中山道、日光街道、奥州街道、東海道、甲州街道の5街道は地図でしっかり把握する必要があります。

問10知識(イ)

選択肢アは日光街道です。
選択肢ウは東海道です。
選択肢エは東海道です。

基本的知識なので必ず覚えてください。

問1知識A(オ)

選択肢イのIBRD以外は押さえておかなければならない知識です。

選択肢アのWHOは世界保健機関のことです。
選択肢イのIBRDは国際復興開発銀行のことです。知らないと思います。
選択肢ウのUNESCOは国連教育科学文化機関のことです。
選択肢エのUNICEFは国連児童基金のことです。
選択肢オのUNHCRは国連難民高等弁務官事務所のことです。

選択肢イ以外についてはその役割まで押さえておく必要があります。

問2知識B(B越境(移動)、C国境)

Bの漢字2字の穴埋めに「亡命」と書いた生徒が大勢いたと思われます。亡命は政治家や官僚などについて使う言葉であり、一般市民の場合は亡命と言わないことになっているのが一般です。
とすると、答えは「越境」か「移動」になると思われます。

問3知識A(ウ、エ)

選択肢ウは米や衣類の配給制度は第二次世界大戦後半のことです。
選択肢エは間違った記述になっています。第一次世界大戦で日本は輸出が伸び、大戦景気と呼ばれる好景気になりました。

選択肢ア、イ、オは正しい記述なので覚えておきましょう。

問4知識A(イ)

選択肢イは難民ではなく移民と考えてください。日清戦争後、第二次世界大戦後まで台湾は日本の統治下におかれました。

選択肢ア、ウ、エは正しい記述になっているので

問5合否を分けた一題

合否を分けた一題で扱います。

問6知識B(エ)

もっとも多くの難民の受け入れている国はトルコです。
女子学院受験生でも半数程度しか知らないのではないかと思われます。

問7知識A(ア)

テレビのニュース、または時事問題の対策として2011年に起こったシリアでの内戦は知っておきたいところでした。

問8知識B(ア、エ、カ)

選択肢イで書かれているEU加盟国の共通通貨はユーロですが、イギリスはユーロの使用を拒否してきました。イギリスの通貨はポンドです。

選択肢ウも誤っています。EUは加盟国全ての母語を公用語としています。

選択肢オも誤っています。スイスがEUに加盟していないことは比較的有名です。

問9知識A(イ→ア→エ→ウ)

近代史は手薄になりがちですが、有名な出来事ばかりなので容易に並べ替えは出来たと思われます。

選択肢アのアメリカ同時多発テロは2011年の出来事です。
選択肢イのソビエト連邦の解体は1991年の出来事です。
選択肢ウのパリ同時多発テロは2015年の出来事なので記憶に新しいと思います。
選択肢エのイラク戦争は2003年の出来事です。

合否を分けた一題

例年、女子学院では時事問題に絡ませた問題を出題してきますが、今年はその傾向が抑えられたという印象でした。
しかし、テレビのニュースや新聞で盛んに報じられていたシリア難民について関心を持って学習出来たかで差が着いた問題を合否を分けた一題として挙げたいと思います。

問5

(1)知識B(ウ)
難民の認定は入国管理局が審査をし、法務大臣が行います。
おそらく女子学院受験生でも半数程度しか知らなかったのではないかと思われます。

(2)知識B(イ、ウ)
選択肢イの記述は誤りです。日本の難民認定率は他の先進国と比べ、低くなっており、しかも難民申請から認定まで3年もかかることがあります。

選択肢ウの記述も誤りです。難民の半数以上が18歳未満です。

選択肢ア、エ、オ、カは正しい記述となっているので覚えておきましょう。

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