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算数の塾別学習法の提案

開成中入試対策・塾ごとの算数の学習法の提案(日能研生)(2ページ目)

2.6年生前半

基本的には5年生までと同じ勉強リズムで良いでしょう。6年生からは毎週となるカリテをペースメーカーとして、その週のうちに学習内容を定着させることを最優先としましょう。ただ、『本科教室』の構成が5年生とは異なることには注意が必要です。内容が「基本問題」「演習問題」「発展問題」「練成問題」に分かれますが、今まで通り全て解ききることで、各分野の徹底定着を図りましょう。

ただ、これだけでは開成中学合格に必要な応用力を身につけるのは困難なのが現状です。

そこで私は月刊誌「中学への算数」の併用をお勧めします。たしかに難易度の高い教材ですが、最難関中学合格に必須の算数知識を得るには最良の教材です。

具体的には「レベルアップ演習」はもちろん、「日々の演習」に毎日少しずつ取り組むことで、この時期から開成中学レベルの難問対策をすることも可能です。その際には必ず専用のノートを用意し、答えを出すだけではなく、その経過を意識した自分なりの答案作りを心がけることが大切です。私はその答案を添削し、この時期から答案の質も高めていくことで、6年生後期の成績の向上を図っています。
なお、この中学への算数を用いた学習は、入試直前まで続けることで、確実に実力につながりますが生徒によっては手が回らないこともあるでしょう。私は個々の生徒の実力を適宜見極め、必要な課題を明確に与えてまいります。
なお、日曜日のカリテ後に日曜日特別講座が始まります。土曜日に通常授業があり、日曜日がテストと日特でつぶれてしまうと、家庭学習時間を確保できなくなることが懸念されます。もちろん日特で、さらに力を伸ばすことも考えられますが、状況によっては、弱点補強に充てた方が良いこともあります。現状を正しく理解したうえで、受講するかどうかを決めましょう。

3.6年生夏休み

毎日のように授業が続くので、副教材を用いた計画的学習を進めることが困難な時期になります。ただ、基礎知識の確認や弱点補強を行う最後のチャンスが夏休みでもあります。翌日の授業までに、その日の学習内容を定着させることが必須です。
ここで注意したいことがあります。『難問』テキストに取り組むことで思考力は確実に向上します。ただ基本問題に対する意識が薄まってしまいがちなので、今まで以上に、基本的な一行問題に触れていく必要があるでしょう。どの教材を用いるかは、個々の生徒の到達レベルに応じて指示してまいります。

4.6年生後半

6年生後期からは学習の優先順位が大きく変化します。
最優先にしたいのが開成中学対策の日特です。開成中学の過去問を分析し、類題や予想問題でテキストが構成されているため、解答の書き方や時間配分など、本番を意識した取り組みを大切にしましょう。復習は間違い直しはもちろん、答案の推敲や、時間配分の反省など、徹底することが必要不可欠です。

併せて優先しなければならないのが過去問演習です。毎週取り組む時間を決め、本番のテストのつもりで、時間配分や問題の取捨選択、答案の書き方を意識しましょう。答案は必ず信頼できる講師に提出し、添削とアドバイスを受けて、より良い答案作りを目指しましょう。
通常授業の復習は、よほど時間的余裕がない限りは、間違えた問題の直し程度で充分です。それ以上学習すると、勉強そのものが回らなくなる惧れがあります。

なお、6年生後期は、自分の位置を客観的に把握することが、今まで以上に重要になってきます。そのためにも、様々なテストを活用する必要があります。日能研では毎週テストがあり、日能研内での自分の位置は的確にとらえることができるでしょう。ただ、受験生全体での自分の位置を知ることが困難であるという点や、学校別模試が存在しないという点がデメリットとしてあげられます。たしかに日能研のテストや授業を休んで、外部試験を受けることは気が引けるかもしれません。ただそれでも、以下のテストは受けるだけの価値があります。

まずは合不合判定テストです。出題数が多く、手際の良さが求められる合不合判定テストの傾向は、正直に言って開成中学の入試問題には全く合っていません。ただ、四谷合不合の最大の強みは受験者層になります。開成中を志望する受験生の大多数が受験するため、客観的に開成中学志望者内での総合学力を把握するには、最高の指標であると言えるでしょう。各科目の点数や偏差値ではなく4科目の総合偏差値で、開成中学志望者内での順位を意識しましょう。

次にサピックスが主催する学校別サピックスオープンです。開成中学の問題を研究しつくした講師が練り上げた出題ですが、本番よりも難易度が高くなっていることが多いです。生徒自身の学力も本番までまだまだ伸びる時期なので、点数は絶対に意識してはなりません。例年、学校が発表している合格最低点をサピックスオープンにおいて超える生徒は数えるほどしかいないのが現実です。ただそれでも傾向や配点など、実際の開成中学の入試に即しているので、もっとも正確に開成中学志望者内での自らの位置を把握することができるという点では優れています。

200位以内が合格圏と判断できるので、この2回のサピックスオープンを開成中学合格の指標とすれば良いでしょう。

四谷大塚の学校別テストも可能ならば受験しておきましょう。開成中学に即したテストは数少ないですし、出題もよく練られた良問が中心です。ただ若干、受験者層が本番と異なるので、判定を鵜呑みにしないことが重要です。

『塾ごとの算数の学習法の提案(日能研生)』 >> 1 2
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