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国語の合否を分けた一題

攻玉社中学入試対策・国語の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

問一 A 問二 A 問三 B 問四 A 問五 A
問一 A 問二 A 問三 B 問四 A 問五 A
①~⑤すべてB
問一 A 問二 A 問三 A 問四 A 問五 B 問六 B 問七 A 問八 B 問九 B
問一 A 問二 A 問三 A 問四 B 問五 A 問六 A 問七 A 問八 B 問九 A 問十 B 問十一 B

A…攻玉社中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題

問題別寸評

問1~5 漢字の読み
受験生にとってはやや難しいもの(会釈、時化)も出題されています。
普段から新聞等で幅広い言葉に触れておきたいところです。

問1~5

漢字の書き

問3

「腹蔵」は、もともと知っているという受験生は多くはないはずです。実際には、
設問文から意味を類推し、的確な字をあてはめるという方法で正解したケースが多数であると思われます。漢字のもつ意味を日頃から意識して学習しましょう。

問①~⑤

俳句の空欄(上五)を記号で選択する問題
俳句の上五(五・七・五の最初の五)を、残りの「七・五」から判断して記号で選択する問題です。季節に関する言葉の知識も多少は(木枯らし、時雨)必要ですが、純粋に内容を読みとって判断できる部分も大きいので、「知っている俳句ではないから無理だ」と諦めてしまわず考えてみることが大切です。

平野啓一郎『私とは何か「個人」から「分人」へ』より
「本当の自分」「個性」という切り口から、現代日本で生じるさまざまな問題について書かれた論説文です。テーマとしてはそこまで目新しいものではなく、本文中に何度か具体例も出てくるので、正確に筆者の主張を読み取っていきましょう。
ほとんどの設問が記号選択になっています。長めの選択肢も多いため、印象や記憶で解くのではなく、部分部分できちんと本文の内容と比べ、着実に得点していきましょう。

問一

本文から脱落した一文を正しい位置に戻す、記号選択問題です。
「にも拘(かか)わらず、その個性がわからない」とあるので、その前には個性に関して何か~すべき、~したいといった内容が書かれているであろうことが推測できます。

問二

四箇所の空所にあてはまる熟語を選ぶ、記号選択問題です。
文章の流れと、それぞれの言葉の意味がきちんと分かっていれば、特に難しいものはありません。

問三

傍線部の内容を具体的に説明する、記号選択問題です。
そこまでに「個性とは何なのか?」「やかましいくらいに『個性を伸ばせ』、『個性的に生きなさい』と言われていた」という記述があることと、傍線部の「念仏のように…うっとうしかった」という表現から判断できます。

問四

傍線部の理由を問う、記号選択問題です。
傍線部を含む段落で書かれている内容から判断できます。

問五

傍線部の内容を説明する、記号選択問題です。
直後の文に「なぜなら、……」と理由が明確に書かれているので、同じ内容を述べている選択肢を見つけましょう。

問六

文中と同じ用法の語句を選ぶ、記号選択問題です。
今回の「やっと」は副詞「やっと(…する)」ではなく、「思い切って『ヤッ!』と飛び移る」という、掛け声を表しています

問七

傍線部の内容を説明する、記号選択問題です。
「揶揄する」というのは、からかうという意味の言葉です。「本当の自分」の居場所を求めるのが「自分探しの旅」ですが、その名称そのものをからかう人もいた、ということです。

問八

合否を分けた一題で解説します。

問九

本文全体の内容と合致するものを答える、記号選択問題です。
選択肢ひとつひとつが長いので、細かい表現にまできちんと目を通し、本文に書かれていない内容、近いことは書かれているが選択肢ほど極端ではないものをきちんと消していきましょう。

田山花袋『日蝕の日』より
攻玉社ではおなじみの、近代文学が出題されています。普段目にする機会のない語や、見慣れない台詞回しで読みづらく感じる受験生が多いとは思いますが、そこは他の受験生たちも同じ条件です。普段の物語文と同じように、人物、場面、心情などを追って、正しい読み取りを心がけてください。

問一

四箇所の空欄に当てはまる語を選ぶ、記号選択問題です。
特に難しいものはありませんので、確実に正解しましょう。

問二

「その賑やかさと云ったらなかった」という表現の意味を問う記号選択問題です。
このような、普段の話し言葉ではあまり使われなくても、文章では目にする言い回しについては、普段の学習の中で読み飛ばしてしまわずにきちんと意味を確認することが大切です。

問三

指示語「その時分」の内容を問う、記号選択問題です。
傍線部の後に描写されているのは雪や霜といった季節に関する内容ですので、それなりに長いスパンの「時」を指し示しています。

問四

「夏の祭」が具体的に何を指しているのかを選ぶ記号選択問題です。
今回の舞台が「十一月の賀茂の臨時の酉の日の祭」であり、会話文の中でも「夏の祭にも多く譲らぬ」「夏の祭には及ばぬが」と比較していることから、本来の(臨時ではない)賀茂祭であると考えるのが妥当でしょう。

問五

登場人物について把握しているかを確認する問題です。
傍線部からは離れますが、15ページ前半ではっきりと「百五十七歳になったという翁」という表現が登場しています。
細かいようですが、「算用数字で」という指示にも気を付けましょう。

問六

「青」という漢字の用法について、文中と同じものを選ぶ記号選択問題です。
直前に「若い」ともあり、ここでは「まだ若い、未熟な」という意味のものであると分かります。1の「腹蔵」とも通ずるものですが、漢字そのものの意味用法を意識しながら言葉の学習をする必要があります。

問七

傍線部の動作対象としてあてはまらないものを答える記号選択問題です。特に紛らわしいものもなく、易問といえます。

問八

傍線部の心情について説明する記号選択問題です。
「さびしそうに」は、何が「さびし」いのか、そこまでの話の内容を整理して考えてみましょう。

問九

文章中での賀茂の神の願いを整理して書いて答える問題です。
特に難しい内容ではないので、話し言葉を適切な表現に置き換えましょう。

問十

傍線部が具体的に描かれている部分を見つける書き抜き問題です。
直前の内容を使いましょう。

問十一

 
代名詞「かれ」が誰のことを指すのかを答える記号選択問題です。
「七歳の時の光景は…翁の頭の中に描かれて…」「百五十七歳になったかれの眼にも…」とあることから、ここからの場面は世継の翁が過去の回想をしている場面であることが読み取れます。その回想の中に登場し、遊んだり、日蝕に見舞われて草藪の中に伏せたりしていた「かれ」は、前半部分で世継の翁が語っていた(急に日がくろうなって…/この時もそこらで遊び居った…)自分の経験そのままの行動をしており、幼い日の世継の翁本人であると読み取ることができます。

合否を分けた1題

問八

 
攻玉社中の入試問題で唯一の、少し長めの記述問題です。ここを確実に得点できるようになることで、差がつけられるのではないでしょうか。

解き方の手順
筆者が「仕事」をどのようなものだと考えているか、一定範囲内の内容を踏まえて答えよ、という問題です。

「森鴎外が仕事を『為事』と書く発想を気に入っている」
↓なぜ?
①「人間は、一生の間に…職業というのは、何であれ、その色々な『為る事』のひとつに過ぎない」
しかし
②「最も長い時間を費やす事であるには違いない」
↓だから
「自分の本性とマッチしたものでなければ耐えられない」(筆者の主張)

「職業というのは…」という定義文(AはBである)がありますので、そこは使うべきであるといえるでしょう。また、その直後の②でも、「~である」という定義文の形が登場していますので、こちらの要素も必要となってきます。
両者を組み合わせると、条件に合致する字数でまとめることができます。

解答例
人間が一生の間に行う様々な「為る事」の一つであり、それらの中でも最も長い時間を費やすもの。(45字)

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