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理科の合否を分けた一題

駒東中入試対策・理科の合否を分けた一題(2010年度)

2010年度の駒東中理科入試問題

大問1は例年変わりませんが、小問集合で基本的に全問正解すべき問題です。但し、知識の問題は分からないのであればとばして先に進むのが効率的でしょう。

それ以降の問題では、2010年度は大問2(生物)と大問5(化学)が比較的解きやすく、高得点を取っておくべき問題となっています。大問2では最後に記述がありますが、出題文の内容と、学校の授業などでも取り上げられる日本の環境(風景)の変化を合わせて考えれば、取りかかりやすい問題でしょう。大問5のグラフの作図は当然得点出来る問題です。ここで他の受験生との差が付かないようにしなければなりません。

一方、大問4(物理)が取っ付き難い内容となっていました。電流の大きさと方位磁針の揺れの問題でしたが、揺れの大きさを角度として測る等、ほとんどの生徒にとって全く馴染みのない出題形式で、戸惑った子供も多いと思います。ここで無駄に時間をかけてしまうよりは、さっさととばして先に大問5に取りかかるのが良策です。

そして、これらの中間レベルに位置し、今年の合否を分けたのは大問3(地学)であると考えられます。

“四角囲み3”(地学)

今年の地学は地震がテーマでした。小問の内訳は以下の通りです。

  • 地震で大地に起こる現象を挙げる問題
  • 断層が出来た際のズレの方向と、断層面における地層の様子
  • 初期微動の長さと震源までの距離
  • 地震の際、建造物が受ける影響と地盤の関係(記述)

一見すると、非常に簡単な内容に見えるかもしれません。しかし、これも“四角囲み4”と同じく、受験生を戸惑わせる内容となっています。

(1)、(4)

日本では地震が非常に身近で、小学生でも地震のニュースや話題にはかなり馴染みがあると思います。建造物の倒壊・都市部における広範囲の火災・津波など、地震で思い浮かべる災害は多く出てくるでしょう。しかし、理科の問題としてはこういった事を聞かれるものは馴染みがないため、「こんなことを聞いた覚えがあるけれど本当にこの答えで良いのだろうか…?」と不安に思ってしまい、ペンが鈍る生徒も多いようです。

前章のⅡ‐(2)で述べた通り、駒場東邦中学の入試問題には、日頃からニュースや身近な物事に注意を払っているかどうかを試す問題がしばしば出題されます。この(1)(4)も同じタイプの問題と考えて良いでしょう。「これは理科の問題…?」と思っても気にせず解答するべきです。どちらにしても書けないよりは書いた方が得点のチャンスが増えるのです。だらだらと迷っている時間はもったいないですから、とにかく持っている知識を分野に限らず総動員してスピーディに答えを作成するのがポイントです。

具体的に見ていくと、(1)は“断層・地割れ・山崩れ・土石流以外”で、“大地に起こる変化”を答える問題です。“大地”という条件があるので、建物の倒壊・火災・津波は答えとしては不適当です。という訳で、ほかに考え得るものは、「液状化現象」、「隆起・沈降」、「地盤の緩み」などです。塾のテキストではあまり大きく取り上げられていませんが、地震に関する話題としてはさして専門的な内容でもありません。

「液状化現象」は、埋立地などの水分の多い砂地盤の場所で起こりやすい現象で、振動が加えられることで、比重の重い建造物が沈み、比重の軽い建造物が浮いたりします。95年の阪神淡路大震災や04年の新潟県中越地震でも埋立地や河川敷でこの現象が起こりました。

「隆起」と「沈降」は、地盤が上昇することと下降することです。地面が水没したり、海底が陸化したりします。地層のでき方の所で触れられている項目なので、一番出てきやすい答えかもしれません。

(4)は、同じような建物なのに壊れ方が大きい地域と小さい地域では地下の様子がどう違うかを問う問題です。これも塾のテキストではあまり大きく取り扱われていない部分ですが、やはり地震に関する話題としては身近なところでよく話題に上ります。地盤が軟らかい場所では大きく揺れ、固い所では揺れが小さくなるのですが、マグニチュードと震度の違いを理解できている生徒であれば、思い当たることでしょう。

『理科の合否を分けた一題(2010年度)』 >> 1 2
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