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理科の合否を分けた一題

武蔵中入試対策・理科の合否を分けた一題(2019年度)

難易度分類

問1 A  問2 B  問3 B  問4 B  問5 A
問1 A  問2 B  問3 A  問4 B  問5 A  問6 C
問1 B  問2 C

A…武蔵合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2019年度の武蔵は、例年通り、知識力と思考力、そして、かく力を試す問題が中心でした。
昨年度のような、特に詳しい知識や、処理の煩雑さがなく、基本の知識と根本原理の理解があれば、十分対応できる意味では、取り組みやすい問題で、難易度も易化傾向にあります。
とはいえ、問題文の手掛かりを読み取って、根本原理にしたがって考察する力や、指示にしたがって、過不足なくかく力をつけておくことが求められます。

化学・生物分野の問題は、空気を通した生物どうしのつながりについての問題。
地学・生物分野の問題は、潮の満ちひきと磯の生き物に関する問題。
武蔵特有の持ち帰ることができる「おみやげ問題」は、紙テープで作った栞でした。

本年の特徴は、分野をこえた問題が出されていることです。2つの大問はどちらも、生物分野の問題を中心としていますが、それにまつわる実験や観察には、他分野の知識も必要になるというのは、至極当然のことです。実験は、実験結果から考察を重ねて、テーマにつなげていく構成になっています。質問の流れが、考察の流れになっているので、丁寧に取り組めば、武蔵受験生なら、十分対応できるでしょう。
観察してかく問題は、作図する問題と、文章で説明する問題の両方出されています。どちらも、武蔵特有の問題形式ですから、十分準備しておくことが大切です。

問題構成は、3分野から大問3題、小問23問。
解答形式は、選択肢が8問、記述が7問、言語が4問、数字が2問、作図が2問。
選択肢は、知識が中心で、基本的なものでした。
記述は、1行程度のものが3問、2~4行程度が3問、6行程度が1問でした。
計算が必要な問題は2問で、どちらも時間の計算でした。

問題別寸評

(化学・生物)空気を通した生物どうしのつながりについての問題です。
生物のつながりを、空気中の二酸化炭素のやり取りを通して考えます。二酸化炭素が増えたことを、ムラサキキャベツ液の色の変化で確かめます。

問1

石灰水に二酸化炭素を通すと、白くにごります。このとき、中和反応が起こっていることを、まずはおさえておきます。

問2

問1を受けて、試験管Aでは、中和反応が起こっていると考えます。ムラサキキャベツを入れると緑色になったのは、石灰水は弱アルカリ性だからです。試験管Aのろ紙の色が変化したのは、ニラが呼吸によって放出した二酸化炭素が、石灰水と反応したからとわかります。

問3

試験管E・Fは、ニラもエノキダケも入れていませんが、他の条件は同じです。このような実験を、対照実験といいます。ここで、実験Dのろ紙の色が変化しているのは、エノキダケによるもので、ムラサキキャベツ液を染み込ませたろ紙のせいではないと確かめることができます。

問4

実験の結果より、試験管CとDで色が変化しているので、エノキダケは、光を当てても、当てなくても、二酸化炭素を排出することがわかります。これに対し、試験管Aは色が変化し、試験管Bは変化していないことから、ニラに光を当てると光合成を行い、試験管の中の二酸化炭素が増えないことがわります。ニラとエノキダケそれぞれに対し、特徴の違いがわかるように書きます。

問5

図2の 1 は、動物と夜間の植物及びカビ・キノコが排出し、昼間の植物が吸収しているので、二酸化炭素です。また、 2 は、動物と夜間の植物及びカビ・キノコが吸収し、昼間の植物が排出しているので、酸素です。試験管Aは夜間の植物、試験管Bは昼間の植物、試験管Cは夜間のキノコ、試験管Dは昼間のキノコについての実験であることがわかります。

(地学・生物)潮の満ちひきと磯の生き物に関する問題です。
磯の観察をするためには、潮の満ちひきを調べる必要があります。潮の満ちひきは、最も地球に近い天体である、月の引力に関係があります。問題文を読み取って、聞かれていることに関連づけて考えるようにすることが大切です。

問1

問題文から、満潮は「月に面した側とその反対側」で起きることがわかります。月は、地球の自転と月の公転によって、動いて見えます。満潮が、月に面した側にあるときとすると、次の満潮は、月がちょうどうら側にあるときです。したがって、24時間50分÷2=12時間25分かかるとわかります。

問2

満潮から次の満潮までの時間は、干潮から次の干潮までの時間と同じです。3日後の日中までに、干潮は6回繰り返すので、12時間25分×6=3日2時間30分 より、3日後の日中の干潮時刻は、11時45分+2時間30分=14時15分 とわかります。

問3

満月は、図1のウの位置です。満月から一週間後の位置はオで、下弦の月です。これは、基本の知識です。

問4

高さがちがえば、環境も変わり、生き物の種類も違ってきます。一瞬、解答に迷うかもしれませんが、高さによる環境のちがいを、具体的にあげていけばよいでしょう。水中か水上かで、乾燥の程度や呼吸方法がちがってきます。また、水の深さで水温もちがってきます。

問5

Aにすむ生物としてフジツボをあげているの、あきらかにフジツボにあてはまらないものを、消去法で除いていきます。ア:少なくともフジツボは、黒色とは限りません。ウ:海水にひたるので、肺呼吸では不都合です。エ:フジツボは、「硬い殻をもつ」とあります。オ:トゲは、必ずしも必要ではありません。キ:フジツボは甲殻類です。体温調節も必要ありません。

問6

「過ごしやすい環境」には、多くの種類の生物が集中しそうですが、他の環境で過ごす生き物もたくさんいるのはなぜでしょうか。一つは、限られたスペースで、過ごすことができる生き物の数が限られてしまうこと。もう一つは、陸上の外敵だけでなく、海中の外敵にもねらわれるおそれがあうことが考えられます。解答欄は1行程度なので、簡潔にまとめて書きます。

(観察)紙テープで作った栞についての問題。
紙テープを折って作った栞についての問題です。指示された手順をふまえて作業し、丁寧に解答していくことが大切です。
2019_gouhi_rika_01

問1

(1) 栞をほどいたときの、谷折り線と、かき入れた太線の位置を確かめて、解答用紙に書き入れます。紙テープからはみ出さないように、線の間隔に注意します。下の図のように、2通りが考えられます。
2019_gouhi_rika_02
(2) 栞をほどくまえに、太い線のつながりがわかるように、印をつけておくなどの工夫をしておくと、処理がスムースです。

問2

→合否を分けた一題参照。

合否を分けた一題

記述問題で注意しなければならないのは、わかっていることを、ただやみくもにかけばよいわけではないということです。武蔵の記述では、どのような点に着目するかが、指示されている場合がほとんどです。これを、ふみはずさず丁寧にくみ取ることが大切です。図を使わずに、文章で説明する問題は、毎年のように出されますから、武蔵受験生は、必ず練習しておくのはもちろん、普段から、何をどのように書くべきなのかを考えるようにします。できれば、書いたものを理科の先生に添削してもらうとよいでしょう。

問2

問1では、どのような線がどのようにつながっているかを、図にしました。ここでは、それをふまえて、「太い線の現れ方やつながり方が規則的であること」を確認し、どう「規則的」なのかを、説明します。あくまでも、「太い線」を中心に考えます。

2019_gouhi_rika_03

太い線のつながりは、上の図のようになります。
例えば、以下のように説明します。

「太い線はぜんぶで5本あり、すべて並行です。太い線の出発点は、山折りの線の真ん中です。向きは、山折りの線に垂直です。この線は、テープの上側から、谷折りの線を1本はさんで左にある線につながります。次にこの線は、テープの下側から、谷折りの線を3本はさんで右にある線につながります。さらにこの線は、テープの上側から、谷折りの線を5本はさんで左にある線につながります。最後に、この線は、テープの下側から、谷折りの線を7本はさんで右にある線につながります。太い線のつながりを順になぞると、左回りに外側に向かううずまきのようになります。」

採点基準はおそらく、「うずまきのようになる」ことまで書けたかどうかにあると、考えられます。

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