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国語の合否を分けた一題

聖光学院中入試対策・国語の合否を分けた一題(2015年度)

難易度分類

A…聖光学院合格を目指すなら、確実に得点したい問題。標準的な知識問題なども含む。
B…やや難度が高く、論理的思考力で文脈をとらえることが求められる問題。
C…かなり難度が高く、失点しても致命的ではないが、正解すると得点差がつく問題。

問一 A 問二  問三  問四 B 問五
問六  問七 B 問八
問一  問二  問三  問四  問五
問六 B 問七

平成27年度 問題別寸評

漢字の書き取りです。読みはありません。すべて小学校で習う漢字で入試で頻出するものですが、「ソウコウ(奏功)」は少し難しかったかもしれません。「功を奏する」という慣用句とあわせて覚えておきましょう。

聖光ではおなじみの「言葉に関する知識問題」です。こういったタイプの問題はその場のひらめきも大切ですが、時間をかけずに思いつくためには普段から語彙(ごい)力を高めていく必要があります。文章読解問題を解くときや読書の際に分からない言葉があったら、こまめに調べる習慣をつけましょう。

物語文で出典は乾(いぬい)ルカの「願いながら、祈りながら」でした。「中学生の憲(けん)太(た)と同級生の学(まなぶ)はこのところすれ違いが続いていたが、学の告白をきっかけに友情を深めていく」という典型的な展開ですので、本文内容をつかむのは難しくありません。ただし、記号選択問題ではひっかけが多く含まれていますので、選択肢をパーツに分けて、注意深く正誤を判断する必要があります。

問一

言葉の問題です。「腑に落ちた」「打ちひしがれた」は平易ですね。「虚を突かれた」も意味を知らなくても、前後の文脈から判断できるでしょう。

問二

聖光の傍線部問題は、傍線部の前後を読むだけではなく、内容のかたまりで読むことが求められる場合があります。ここでは波線Aの前後(傍線部よりもかなり後ろ)が解答の根拠になります。

問三

傍線部の前に「とりあえず励ましてみた」とあります。学が涙ぐんでいる理由ははっきりとは分からないが、とにかく話しかけて気持ちを落ち着かせようと思っているのです。「言い過ぎの選択肢」や「傍線部前後の言葉をそのまま選択肢に使ったひっかけ」に注意しましょう。

問四

傍線部中の「彼(学)のつむじを、しばらく睨んだ」や傍線部の後に続く憲太の強い口調などに着目すれば正解が選べるでしょう。

問五

問四と同様に、まずは傍線部中の言葉を考えます。ここでいう「異変」とは何か、「顔を上げた」のはなぜかを、前後の文脈から確認していくと無理なく正解が導けます。

問六

いわゆる「世の中の常識」として解くタイプの問題です。傍線部の憲太の台詞(せりふ)はとても厳しいものですが、あえて辛辣(しんらつ)なことを親友の学に投げかけたのは、学を良い方向に導きたいと思ったからです。

問七

心情の変化を問う問題です。傍線部⑥の場面では、学は憲太に対してマイナスの気持ち(腹立たしさ)を抱いていますが、傍線部⑦の場面では憲太の言葉を受け入れられるようになっています。

問八

物語文では唯一の記述問題です。後ほど「合否を分けた一題」で解説します。

説明的文章で出典は黒崎(くろさき)政男(まさお)の「今を生きるための『哲学的思考』」です。「ロボットに心はあるのか?」という問いに対して、「ロボットに心があるのではなく、こちら側の気持ちをロボットに投影させているのだ」と述べています。最後の部分が論理的でやや難解ですが、具体例も多く読みやすい文章だったと思います。

問一

傍線部中に指示語が含まれていますので、指示語が指す内容(範囲)を考えましょう。ここでは傍線部①を含む段落の内容を指しています。その内容を含む選択肢を選びます。

問二

傍線部中の「牧歌的」という言葉は覚えておきたい言葉ですね。「そぼくでのんびりとしている様子」という意味です。ここでは「さほど悲観する状況ではない」という意味合いでしょう。「十五年ぐらい前」が牧歌的とよべる根拠は傍線部の二段落後に書かれています。

問三

この問いを解くポイントは「傍線部を前後に引きのばして読み解くこと」と、「指示語(そんな伝統の上に)の内容をおさえる」という2点です。一つひとつの選択肢が三行にまたがるため、パーツに分けて慎重に正誤を判断していきましょう。

問四

これは平易な問題です。やはり傍線部中に指示語が含まれるので、指示語の内容を確認しましょう。ここでは直前の内容を受けています。

問五

傍線部の内容を補ってみると分かりやすいでしょう。「引用された俳句はコンピュータが詠んだ俳句だが、そうとは知らない人は傍線部のように評するかもしれない」ということです。このように考えるのは、傍線部が「一般的な俳句の詠み方」だからです。

問六

四十字の記述問題です。「〈作者〉の関係論的把握」とは何かを問うています。一見すると難しそうな問いですが、「〈作者〉の関係論的把握」がコンピュータやロボットに属する言葉だということが分かれば、部分点をとることはさほど難しくありません。傍線部前後の語句(「感情移入」「作者の心情」など)をできるだけ優先させて解答作成しましょう。

問七

聖光としては百二十字というかなりボリュームのある記述問題です。傍線部中の「哲学的な問題」というのは分かりづらい表現ですので、そのあとに続く「『芭蕉の句だって同じこと』」という部分から攻めると良いでしょう。つまり、傍線部の直前で述べられていた「〈作者〉の関係論的把握」は、コンピュータの俳句に対する「誤った鑑賞」だけでなく、芭蕉の俳句を鑑賞するときにも起こりうるということで、そのような内容を中心にまとめます。もうお気づきかもしれませんが、問七は問六と連動していますので、問六の考え方や解答を土台として解けばよいでしょう。

合否を分けた一題

聖光学院の国語というと「記号選択問題が中心」という印象があります。もちろんそれは間違っていませんし、今後もその傾向が大きく変化することはないと考えられます。したがって、聖光学院の国語攻略のカギは、まず記号選択問題のパターンを熟知することだと言えるでしょう。
一方、記述問題はどうでしょうか? 記号選択問題がある程度以上得点できたら、最終的な合否を決めるのは記述問題ではないかと私は思います。
また、数年後に大学入試センター試験が廃止されることから、今後、記述問題が増えていく可能性も考えられます。現に、本年度は記述の分量が増えたためか、合格者平均点が約10点も下がっています。
「合否を分けた一題」では記号選択問題ではなく、あえて記述問題を取り上げたいと思います。

では、「合否を分けた一題」として、の問八を解説しましょう。

記述問題を解くうえで大切なことの一つは「文中で解答作成に使えそうな語句は優先して使う」ということです(これは論説文はもちろんのこと、物語文でも当てはまります)。むやみに自分の言葉で置き換えてしまうと、言葉のニュアンス(意味合い)が変わってきてしまうことがあるからです。
の問八も、できるだけ文中の言葉をつなぎ合わせて解答作成します。

まず、傍線部の近場から攻めていくと、
「雷が光るたびに、幼かったころの学が今の学と重なり、さっきまでの腹立ちはどこへやら」の箇所から、解答要素を以下のように考えましょう。
→雷に怯えている姿を見て、幼かったころの学を思い出し、腹立たしさが消えた。

この問いの文字数指定は60字です。上記の時点で文字数を数えると36字ですので、まだ解答要素が足りないということですね。足りない解答要素をさらに「肉づけ」していきます。

腹立たしさが消えたのは、単に「雷に怯える学の姿を見たから」だけではありません。
その姿は今の学の雰囲気とはギャップ(大きな隔たり)があったからなのです。
文中に「群を抜いて冷静で落ちつき払った雰囲気だっただろう」と書かれています。この部分を「肉付けの材料」として使うと良いでしょう。

(解答例)普段は冷静で落ちつき払った雰囲気の学が雷に怯えている姿を見て、幼かったころの学を思い出し、自然と腹立たしさが消えたから。

以上のように、まずは文中の言葉を優先させて「7割ライン以上の部分点」を目指しましょう。

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