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社会の合否を分けた一題

慶應湘南中入試対策・社会の合否を分けた一題(2017年度)

難易度分類

[1] 問1 A 問2 A 問3 B 問4 B 問5 A
[2] 問1 A 問2 A 問3 A 問4 A 問5 A 問6 A 
[3] 問1 A 問2 A 
[4] 問1 A 問2 A 問3 B 問4 A 問5 B 
[5] 問1 A 問2 A 問3 B 問4 A 問5 B
[6] 問1 B 問2 A 問3 A 問4 A 問5 A
[7] 問1(あ)A(い)A 問2 A 問3 B 問4 C

A…慶應義塾湘南藤沢中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2017年度の慶應義塾湘南藤沢中は、例年と同じく地理・歴史分野を主体とした3分野と時事問題からの出題でした。難易度は例年と変わらず、幅広い3分野の基本知識と発展的な知識を問う問題が複合された出題でした。地理分野の問題は、大問が1・2のそれぞれ1題ずつ出題されています。
大問1・2ともSFC近年の出題傾向通りといったところです。
大問1の地図の読み取りは(昨年は出題が見られませんでしたが)、平成27年・平成26年・平成25年に続いての出題です。比較的難易度の高い問3や問5以外は確実に得点したい基本レベルの問題です。また、大問2では例年出題されている「統計資料」の読み取りが5つの県境と合わせて出題されています。統計資料に関する問題は、日常の学習でよく目にするものが中心となっていますが、問4の「火山」に関する問題や、問6の「利根川」に関する問題は発展的な知識が必要となっています。
歴史分野では、時代整序や正誤問題などを通して「出来事・人物と時代の一致」ができているかどうを問う問題が出題されています。また、「熊襲」や「亀ヶ岡遺跡」など日本史レベル知識が登場するなど難易度が高い知識に関して出題されていることも例年通りといえるでしょう。ただし、このような日本史レベルの知識がなくても選択肢中のキーワードに着目することで解ける問題であることをおさえましょう。
公民分野では、昨年に続いて40~50字の記述式問題が出題されています。近年は、中学入試全体でも
記述式問題の出題が増加しているため、知識の定着のみではなく記述問題への対策が必須になっています。また、例文を交えての正誤問題は難度が高いものが出題されており、単なる暗記教科という位置づけで学習を進めると得点が望めません。やはり、身近なものと関連付けて覚えると良いでしょう。

対策

SFCへの対策としては、「地理」「歴史」「公民」のすべての分野の知識を幅広く身に付けるとともに、普段接している身近なものに触れることも重要です。
地理分野は、「地図の読み取り」・「統計資料の読み取り」・「都道府県ごとの産業の特色」・「地形」は特に重点を置いて学習を進めましょう。

歴史分野は、各時代の基本知識を確実に定着させたうえで、年号を始めとる「時代の並べ替え」問題に普段から慣れておき、曖昧な時代(特に江戸幕末や明治~昭和)をノートにまとめるなどして正確に覚えておくことが重要です。過去の出題を考えると「外交史」「文化史」「人物史」などテーマ史ごとに復習をかけることも効果的です。

公民分野は、基本知識と時事問題をしっかりと定着させましょう。基本知識の定着を行う際には、語句を繰り返し書いて覚えるという学習法ではなく、「仕組み」や「働き」などの根本の理解に重点を置いて学習を進めることが必要です。

SFCは、上記に挙げた分野ごとの対策以外に「スピード(処理力)」「問題のレベル分け」「取捨選択」という知識要素以外での対策が必須になります。
25分で40問~50問程度を解き進めていくためには1問あたりの平均的な所要時間はおよそ30秒程度となります。したがって、設問・リード文中のキーワードと答えを素早く結びつけ解答していく「スピード」を意識した練習を行う必要があります。しかし、単純に30秒ですべての問題が解けるわけではないので、問題に対する「取捨選択」をすることが必須となってきます。
難易度の高い知識を答えさせる問題が出題された際に「捨てる」という判断を行うことや、得点源となる問題を確実に得点しきる「問題のレベル分け」することも重要になってきます。
知らない、分からない問題に執着することなく、確実に得点していくというテストの所作も身に付ける練習を行いましょう。

問題構成

問題構成は、3分野から大問7題、計38問。

解答形式は、語句補充形式が9問うち記号選択が6問。
選択肢問題は25問で、そのうち7問は資料やグラフを読み取る問題となっています。
正誤問題が2問、計算を行い、距離を答える数字の問題が1問、記述が1問となっています。

記述は40字と字数はやや少ないですが、難易度はやや高くなっています。制限時間を考えるとそこまで多くの時間をかけることはできないので、関連する事柄素早く解答を作成する力が要求されています。

問題別寸評

[1]

(地理分野)「函館」をテーマとした「地図の読み取り」を中心とした出題です。
 冒頭でも説明しましたが、近年は地図の読み取りが出題されています。したがって地図の読み取りに関する知識は確実におさえておきましょう。特に今回の問4の実際の距離を答える問題では、「縮尺×地図上の距離」という公式に当てはめて計算する際に、縮尺が明記されていない場合は、等高線の幅から縮尺を導かなければなりません。また、問5のようにテキストや教科書などに明記されていない一般教養のような問題が出題されていることからもSFCらしさが見られます。

問1

函館の雨温図を選ぶ問題です。
函館は北海道の気候です。したがって①冬の寒さが厳しい②梅雨や台風の影響を受けにくいといった特徴があります。そのため、1・2月の気温が0℃を下回り、6∼7月にかけての降水量が少ない2です。

問2

標高を読み取る問題です。地図中の真ん中、ロープウェイの降り口があるのが函館山です。この函館山は334mとなっています。「八幡宮」「大鼻岬」の方向にかけて300m台の緩やかな傾斜になっています。また、「立侍岬」「与謝野歌碑」の付近に112mの山が見られます。以上のことから1となります。

問3

地形図から潮流によって運ばれた土砂がたまってできた陸繋島だと考えられます。

問4

地図上お及びその周辺に縮尺の表記がないため「等高線」に着目します。主曲線は10mごとに引かれているため、今回の縮尺は25000分の1の地図であることが分かります。
したがって、25000×8(㎝)=200000㎝=2000m=2㎞となります。

問5

直線距離がもっと長いのは東京―鹿児島間の964㎞です。
その他アの函館―東京間は684㎞、イの新潟―東京間は258㎞、3の金沢―東京間は295kmです。

[2]

(地理分野)関東地方に属する都道府県をテーマとした各都道府県の産業や統計資料の読み取りに関する問題です。
問1・3・5の資料は普段の学習でもよく目にしているものだと思います。したがって、このようなグラフや資料の問題を解くときにはそれぞれのグラフや資料の特徴をしっかりとおさえながら学習を進めることを意識しましょう。また、制限時間が限られているためここではあまり時間を使わないよう注意が必要となります。
(設問の図1の各都道府県を明らかにしておきます。アは千葉県、イは埼玉県、ウは群馬県、エは栃木県、オは茨城県です。)

問1

「アの国際空港のある県」は成田国際空港です。空港での輸出入品目は「小さくて高価なもの」です。
したがって、1が選べます。

問2

昼夜間人口を表す図です。昼間人口に比べて夜間人口が多いということは、その分都市部に通勤・通学などで移動する割合が高いということです。イの県である埼玉県は3です。

問3

ウの群馬県をはじめとした、関東内陸工業地域です。関東内陸工業地域の特徴は輸送用機械が発達していることです。

問4

栃木県にあるのは那須岳です。

問5

オは茨城県です。茨城県は耕地面積が全国第2位の広さを持っています。そして、稲作や畑作が他県に比べて生産量が多いことも特徴です。したがって5が選べます。

問6

図1を「北西から南東に向かって流れる河川」は利根川です。
1は正しいです。利根川は江戸城建設に伴い治水工事が行われ、現在の銚子市に向かって流れています。

[3]

(歴史)文化史をテーマとした古代の歴史に関する問題です。
飛鳥時代~平安時代にかけての文化史からの出題です。飛鳥時代や奈良時代の文化は盲点となりやすい単元ですので、苦手な受験生はしっかりと定着させておきましょう。また、他の大問に比べてやや難易度は低く、標準的なレベルの知識で得点できる問題ですので、確実にかつ素早く解くことが理想です。

問1

(あ)古今和歌集を編纂したのは、紀貫之です。
(い)鑑真が建立したのは唐招提寺です。
(う)世界最古の木造建築は法隆寺です。
(え)正倉院は校倉造りです。

問2

A「古今和歌集」は平安時代です。
B鑑真が唐招提寺を建立したのは奈良時代です。
C法隆寺が建立されたのは飛鳥時代です。
D正倉院は聖武天皇の宝物庫です。したがって、奈良時代です。

[4]

(歴史分野)人物史をテーマとした中世~近代の歴史に関する問題です。
A~Cの人物や問1の人物自体は基本レベルでしたが、問3の江戸時代の飢饉とその年号を選ぶ問題と問5の選択問題は難易度が高い問題といえます。問5の「熊襲」や「亀ヶ岡遺跡」など学習したことのない知識に惑わされることなく、選択肢のその他部分にしっかりと着目できていたかどうかで正答率が大きく異なったと考えられます。

問1

A 中尊寺金色堂を建てたのは、清原清衡です。
B 1838年に飢饉で苦しむ人々を救おうと兵を挙げたのは、大塩平八郎です。
C 東北地方出身者としてはじめての総理大臣は原敬です。

問2

中尊寺金色堂がたてられたのは岩手県の平泉です。

問3

大きなききんとは「天保のききん」をさします。江戸四大ききんは享保のききん、寛政のききん、天明のききん、天保のききんです。大塩平八郎の乱の後に天保の改革が行われていることからも答えることができます。

問4

歴代総理大臣の出身地として最も多い都県は山口県です。

問5

2は、当時東北地方に住んでいる人たちは「蝦夷(えみし)」と呼ばれていました。「熊襲」とは九州地方の人々の呼び名でした。
3は、「弥生時代中期~土偶が見つかった」とありますが、土偶が発見されたのは縄文時代です。
従って、1が正しいです。

[5]

(歴史)鉱物資源をテーマとした近代までの歴史に関する総合問題です。
問1から4までの選択問題では、知識がしっかりと定着しているかを問う標準レベルの問題です。こういった部分での失点は他の受験生と大きな差となってしまうため、日常の学習から曖昧な部分を少なくする練習は必須です。また、問5の正誤問題では、「~輸入された原料を用いず」「ほぼ自給できている」といった選択肢中の表現に着目すると解きやすくなります。

問1

2は「~都を動かさず、安定した…」という部分が誤りです。3空海は平安時代の僧です。線部(ア)の東大寺に大仏が造立されたのは奈良時代です。大仏造りに協力した僧は行基です。4は奈良時代の支配地域は関東地方まででした。

問2

1の「朱印船貿易」は江戸時代の貿易のことをさしますので誤りです。3は、足利義満が保護したのは「歌舞伎」ではなく、「能」です。4は、応仁の乱が終結したのは9代将軍足利義尚のときです。

問3

1の「日本国内では銀貨が用いられず…」という部分が誤りです。

問4

2が正しいです。日本での産業の中心が重工業に移り変わるにつれて石炭の需要は増加していきました。
1に関しては、戦前の日本からの主な輸出品は生糸でした。3に関して、現在の採掘量はかなり減少しています。また、現在は北海道の一部の地域で生産がありますが、九州地方ではありません。

問5

2に関して、製鉄には鉄鉱石・石灰石・石炭が原料となります。このうち明治時代以降日本で自給できていたのは、石炭と石灰石です。したがって鉄鉱石は輸入していたため誤りです。
3に関して、レアメタル世界各国からの輸入に頼っているため「ほぼ完全に自給できる」というのは誤りです。

[6]

(公民)憲法27条をテーマとした労働に関する出題です。
 この大問は、学習の定着度によって大きく差が生まれます。憲法第27条の労働に関するテーマは近年社会的な関心の高まりから多くの学校で出題されています。「労働」に関しては今回の問3のように例を挙げて出題されることが多いことから、それぞれの権利・法律に対しての具体的なイメージを持つようにしましょう。

問1

直前の「1985年」、直後の「女性の働き方」という部分から、4の男女雇用機会均等法が選べます。

問2

時事問題です。安倍内閣は「一億総活躍社会」を政策目標としています。

問3

憲法28条は「労働三権」を明記した条文です。労働三権は「団結権」「団体交渉権」「団体行動権」をさします。1に関しては「団体行動権」に関する例です。2は「団体交渉権」、3は「団結権」です。
4に関して、違法な労働時間に対して会社を訴えることは間違っていません。しかし、これは労働三権ではなく、請求権に関するものです。

問4

日本の働く女性の割合を表したグラフです。日本は、出産や結婚で仕事を一定期間やめる人が多いため20代後半から30代後半にかけての女性の就労率が一時的に低くなります。日本を表すこの曲線は「M字型就労曲線」とも言われています。

問5

2は、正社員からアルバイトにすることによって賃金が下がる可能性があるため、女性が安心して育児に取り組めるとは言えないため誤りです。

[7]

(公民)「パリ協定」をテーマとした環境問題と国際社会に関する問題です。
時事問題は例年出題されていますので、その年度に応じた対策が必須となります。環境問題は問1のように国際的な会議や世界の国々と合わせて出題されることも考えられますので、基本知識をしっかりと定着させましょう。

問1

(あ)1992年に開かれた国連環境開発会議は別名「地球サミット」と呼ばれています。
(い)2015年12月に新たに定められたのはパリ協定です。

問2

石炭や石油の代替としてシェールガスを利用することで二酸化炭素削減が期待されていますが、採掘時には高濃度の温室効果ガスが発生する可能性が高くなりますしたがって4が誤りです。

問3

イは気候変動枠組条約締結国会議(COP)を表します。

問4

合否を分けた1題で取り上げます。

合否を分けた一題

  

冒頭からお伝えしていますが、40∼50字程度の記述問題は今後も出題が予想されます。
したがって記述問題でも得点していくことが必要です。
では、今回のように学習したことのないものを目にした場合どう記述を作成していけばよいのでしょうか。
それは、リード文や設問、図・表から読み取れるキーワードに着目し「つながり」を考えることです。
今回は図中のエコレールマークから「鉄道」をキーワードとして、「環境問題」と「商品」、「鉄道」がどうつながっているかを考えます。このように知識どうしの「つながり」を日常の学習から意識しているかどうかがとても重要になります。単なる暗記教科という位置付けで「覚えて終わり」という学習では
得点が難しいです。学習した知識どうしの「つながり」、「身近なもの」と社会科知識との「つながり」
を考えながら社会の学習を行うことを心掛けてください。

[4]

設問のエコレールマークについて説明する記述問題です。

今回の設問での要求は「エコレールマークがと地球温暖化対策がしてある商品と認められる理由」です。

「鉄道」、「商品」、「地球温暖化対策」の「つながり」を考えます。

「鉄道」による輸送の利点に注目すると地球温暖化対策との「つながり」がみえてきます。
鉄道は自動車に比べて「排気ガスを排出せず、環境への影響を与える割合が少ない」ことが利点として挙げられます。したがって、「商品」の輸送を「鉄道」に置き換えたことで「地球温暖化対策」につながることが分かります。
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正答例)商品の輸送に自動車よりも温室効果ガスの排出が少ない鉄道を利用しているから。

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