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社会の合否を分けた一題

早実中等部入試対策・社会の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

[Ⅰ] 問1 ①B  ②B
問2 A
問3 A
問4 A
問5 ①B  ②B  ③B
問6 A
問7 ①A  ②B
[Ⅱ] 問1 B
問2 A
問3 A
問4 A
問5 B
問6 A
問7 B
問8 A
問9 B
問10 A
[Ⅲ] 問1 A
問2 A
問3 A
問4 ①A  ②A
問5 A
問6 B
問7 C
問8 A

A:易しい(早実中合格を目指すなら確実に正解すべきレベル)
B:標準的(ややまぎわらしいが落とせないレベル、ここで差がつく問題)
C:難しい(受験者の大半ができないため差はつかない問題)

出題総評

問題の難易度はいつもの早実という感触を受けます。問題構成や設題数は例年通りでした。決して奇をてらうものではなく、基礎基本の学習を徹底するだけできちんと合格点に到達することが出来るでしょう。はじめの問題にとまどったり、普段とは聞き方の違うような問があったりしましたが、焦らずに解答をすすめられたかどうかも合否を分けるポイントであったと言えます。「当たり前のことが当たり前にできること」これこそが早実中合格の最大のポイントといえるでしょう。また、問題の表紙には漢字指定の文言があります。普段の学習において、しっかりと漢字で書くべきところは漢字で書くという習慣をつけておきましょう。

問題別寸評

〔Ⅰ〕親子の会話をもとにした地理の問題。
問1

→合否を分けた一題で扱います。

問2

日本の暴れ川を選択する問題です。ただし、利根川・筑後川・吉野川ということが分かるだけではなく、流域の図から場所を特定して解答します。普段から地図を見ながら学習を進める癖をつけておくとよいでしょう。地理の学習の基本は「地図で学ぶ」ことができます。

問3

魚の「アジ」を選択する問題です。社会科において魚を写真・イラストなどで確認する習慣はないでしょうが、理科などでは目にすることがあるはずです。早実中は過去に科目の垣根を超えた出題をしたこともありますので、柔軟に対応しましょう。

問4

マグロは遠洋漁業にて水揚げされるということがわかれば、簡単に解答できたでしょう。

問5

三浦半島や、春が旬であるということから考えていくと良いでしょう。また、葉物ですから、高原野菜として夏には高冷地農業をおこなうことができるということからグラを解答しましょう。入荷量は主に大消費地が多いということもイメージしやすいのではないでしょうか。

問6

それぞれの発電所の立地条件は確認しておきましょう。風力発電は再生可能エネルギーとして近年注目を集めています。二酸化炭素を排出しないため、環境にやさしいという長所がありますが、そのぶん自然環境に左右されやすいという短所もあります。

問7

LNG専用船は、体積を約600分の1まで小さくできるので、液化した状態で運んできます。また、近年は自動車だけではなく他の交通手段を用いて運搬する方法が増えています。これは地球温暖化の対策につながるだけではなく、交通渋滞などを緩和することにもつながります。早実の解答用紙の長さから言えば、「理由→長所」というように2要素を盛りこめれば合格記述答案が完成します。

〔Ⅱ〕 船を題材とした歴史の問題。
問1

黒曜石はガラス状のもので、現代におけるナイフのかわりとして活用されていました。長野県和田峠は有名ですので、東京都神津島が分からなくても解答できます。

問2

遣隋使はいままでの日本の朝貢形式の外交(中国の王朝に家来にしてもらうこと)とはちがい、日本と隋を対等な関係であるとして貿易を始めようとしました。隋の煬帝はそれに激怒しましたが、当時の隋は高句麗と対立していたこともあり、答礼使をおくって外交を行うこととしました。

問3

遣唐使の廃止は平安時代の894年、菅原道真の建議により廃止され、以後は日本風の国風文化が発達します。

問4

勘合貿易は明が日本にたいして倭寇の取り締まりを要請してきたことをきっかけに行われました。倭寇との区別には合い札である勘合を用いたことから、日明貿易は勘合貿易と呼ばれることがあります。

問5

江戸時代の朱印船貿易は老中からの許可証ある朱印状を持って外交に行きました。タイのアユタヤなどには日本人が住むような場所ができ、日本町として発達していきました。山田長政などが有名です。

問6

江戸時代の大名などを取り締まる法令は「武家諸法度」です。鎌倉時代の「御成敗式目」との混同に注意しましょう。

問7

平戸は長崎県の佐世保からみて北西部にあります。江戸時代にはキリシタンが隠れ住んでいたということもあり、2018年には世界文化遺産に登録されたところもあります。

問8

シャクシャインは、松前藩からのアイヌ人への不当な扱いに対して立ち上がった人物の一人です。また、アイヌ人との交易品はふかひれなどの品物を乾燥させたものがおおく「俵物(たわらもの)」と呼ばれることもありました。

問9

下線部にある年号がヒントになります。幕末であること、船を作るということは海外に目が向けられるようになったことなどを考えましょう。

問10

太平洋戦争において、本土で地上戦を繰り広げていたのは沖縄島だけです。

〔Ⅲ〕 日本国憲法を題材とした公民の問題。
問1

日本国憲法の公布は1946年11月3日で、現在は「文化の日」となっています。また、施行はその半年後の1947年5月3日で、「憲法記念日」となっています。なお、1889年2月11日は大日本帝国憲法が発布された日で、今は「建国記念の日」となっています。特に「憲法記念日」と「建国記念の日」はきちんと区別をしておきましょう。

問2

基本的人権は、生まれたときから死ぬまで持ち続けているものです。なお、社会保障制度も同様に、「ゆりかごから墓場まで」保障しようとしています。

問3

日本国憲法において、天皇の地位は国民統合の象徴とされており、政治などの決定権はありません。そのため、公布自体は天皇の国事行為ですが、天皇の名ではなく、主権者である国民の名で憲法改正の公布を行います。

問4

日米修好通商条約の内容やその後の幕府の対応などは早実だけではなく、どの学校も頻出の単元ですから、しっかりと押さえておきましょう。不平等な内容であったこと、いつ・だれが・どこの国と改正交渉を行ったのかまで細かく確認しておく必要があります。また、日米和親条約との区別も必要ですので、開港した場所も地図をみながら確認しておきましょう。

問5

関税自主権は1911年に小村寿太郎がアメリカ合衆国と改正交渉をして回復しました。

問6

大名や貴族は華族となりました。武士や農民などは平民なり、身分を平等にしようとしましたが、えた・ひにんなどは新平民と呼ばれ、依然として差別は残っていました。

問7

王政をとっている国と議会政治をとっている国があります。選択肢のほかにもタイも王政をとっています。

問8

憲法9条は憲法改正の時事要素としても、日本の平和憲法という点でも入試に良く出題があります。よく確認しておきましょう。

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