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理科の合否を分けた一題

慶應中等部入試対策・理科の合否を分けた一題(2010年度)

2010年度

本年度の総小問数は31問でした。毎年同じですが、試験時間は25分ですので、基本的な知識問題であることと、全て選択問題であることを考えても、一つ一つの問題で迷っている時間はありません。テンポ良く、ミス無く回答していく事が合格へのカギです。

基本的に高得点の争いとなりますが、差がつくとしたら、生物分野を中心とする日常的な理科への関心が問われる問題でしょう。本年度で言うと、【2】がそれに当たります。

【2】 (植物の問題)

身近な野菜や果物を題材として、旬の季節や、食用にする部分、分類を問う問題でした。

この辺りは、各塾の知識チェック用のテキストだけでは、対応しきれない部分です。掲載がなかったり、載っていたとしても扱いが小さく見逃してしまいがちだからです。

むしろ、小学校での学習や、家庭の食卓での会話から学ぶことの方が多いかもしれません。

日常の中で身の回りのものを観察する癖や、図鑑をひく習慣を付けることも重要です。

(1)イチゴ・カキ・サクランボ・ナシ・ミカン・モモ・リンゴの旬の時期を答える問題

イチゴ…本来露地栽培では5~6月が収穫期だが、ハウスによる促成栽培が主のため、主に出回るのは12~5月。その丁度真ん中に当たる1~4月を選べばよい。クリスマスケーキに使われていることや、春まで食べられることを考えれば、見当がつく。
カキ…代表的な秋の果物なので、選びやすい。10~11月。
サクランボ…桜の花が咲く時期より遅いことは容易に見当がつく。とすると、当てはまるのは5月下旬~7月上旬。
ナシ…柿とともに秋の果物として有名だが、桃と同時期に店頭に並ぶ時期があるなど、柿よりも早い時期の果物である。8~10月。因みに、西洋ナシは、もう少し遅い時期に出回り、10~12月位が旬となる。
ミカン…柑橘類は種類が豊富で、それによって収穫時期が異なるのと、ハウス栽培や早生(わせ)ミカン等もあり、一年中見かける印象があるが、普通“ミカン”といったら、温州(うんしゅう)ミカンのことで、冬の果物である。(11~12月に収穫される中生(なかて)温州と、1月以降に収穫される普通温州がある。)コタツにミカンの取り合わせを考えれば見当がつく。
モモ…スイカと並ぶ夏の代表的な果物。7~8月。
リンゴ…貯蔵法の発達により、一年中出回っているが、本来の収穫時期は秋から冬にかけて。大型の台風が日本列島に上陸すると、収穫前のリンゴが被害を受けたというニュースがよく出る。9月下旬~12月。

(2)植物の食用にしている部分を答える問題

オクラ…中に種子が入っていることから、果実であると分かる。
キャベツ…形状から当然葉であることが分かる。
ゴボウ…根菜のひとつ。キク科の植物で、根を食用とするのは主に日本だけ。但し、戦時中日本が統治していた地域では、根を食べる習慣が残っている場所もある。
ジャガイモ…これは基礎知識。答えは茎(地下茎)。
タマネギ…鱗茎(りんけい)の部分を食用としている。茎という名前がついているが、短い茎の周りに、鱗葉(りんよう)と呼ばれるうろこ状の葉が何枚も重なって出来たもの。よって、答えは葉である。一枚ずつはがれる形状をヒントとして、葉であることに思い至って欲しい。

(3)キャベツと同じ仲間の植物を選ぶ問題

キャベツは、モンシロチョウが卵を産む葉の代表格です。これを学習した際に、アブラナ科の植物であることも学習しました。よって、アブラナと葉の形状が似ているものを選べば正解に辿りつけます。
正解はダイコンとブロッコリーですが、調理前の葉付きの状態を見慣れていればそう難しくはありません。
アブラナ科にはこのほか、かぶや小松菜、白菜、水菜、わさびなどの野菜が多く含まれています。野菜以外では、身近な草花であるナズナも同じ仲間です。
ちなみに、ほかの選択肢にあったゴボウとレタスは、両方ともキク科です。

(4)ジャガイモと同じ仲間の植物を選ぶ問題

ジャガイモはトマトと同じく、ナス科の植物です。実はほとんど成りませんが、ミニトマトに似ています。ですが、芽と同じく有毒の為、食用には出来ません。栽培する時は種イモによって増やすことが出来るので種子の出番はありませんが、品種改良を行う場合には種子を用います。
ナス科にはこの他、トウガラシの仲間も含まれます。トウガラシの仲間には、香辛料として使用する辛味の強い部類と、野菜として使用する辛味のない部類があります。ピーマンはこの辛味のないトウガラシの仲間です。
よって、答えはナスとピーマンです。

これらは、食用にする部分だけ見ると、全く似ていないように感じますが、学校や家庭で栽培する機会が多い植物ですので、花や葉の様子が似ていることに気付くと正解に辿りつけたかもしれません。
あるいは、ほかの選択肢にあるカボチャとキュウリが共にウリ科の植物であることに気付くと、消去法で正解を導く事ができます。こちらの方が、果実の様子で見当が付けやすいかもしれません。

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