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社会の合否を分けた一題

浅野中入試対策・社会の合否を分けた一題(2020年度)

難易度分類

1 問1A 問2あB いA 問3A 問4A 問5A 問6B 問7A 問8A 問9A
2 問1A 問2A 問3B 問4B 問5A 問6(1)A(2)B 問7A問8A 問9A 
3 問1A 問2A 問3A 問4A 問5A 問6A 問7A 問8B 問9A
4 問1B 問2C

A…浅野中学合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

問題数・難易度ともに例年と同じくらいと言えます。ただ、長文記述につき問われていることがなんとなくわかっても、答え方に困りそうな問題であると言えます。

全般的分析

2016年度の浅野中の社会は大問4題で、最後の一題が資料を読み取り、記述をするという例年通りの出題でした。大問1の歴史は全て知識問題で平易な問題がほとんどでした。しかし、文章中の穴埋め問題があるため問題を読まなければならず、時間がかかったかもしれません。地理に関しては地図の読み取り、資料の読み取りが非常に難しく、差がつかないと思われます。公民に関しては、あまり文章を読む必要はありませんが、塾で習う内容ではない、考える問題が出題されていました。

問題別寸評

(歴史)
天皇制をテーマに、様々な知識が問われています。基本問題をいかに正解するかがカギを握っていると言えます。

問1

紙幣の肖像画に関する出題です。
これから数年、新紙幣の肖像画が話題になりそうです。今年度も、数多くの学校が出題しています。新紙幣は、1万円・渋沢栄一、5千円・津田梅子、1千円・北里柴三郎と決まりました。皆さんもよくご存じかと思います。では、現在の紙幣に誰が描かれているか、すぐに言えますか?また、一世代前の紙幣は誰であったか言えますか。現在は、福沢諭吉・樋口一葉・野口英世です。その前は、聖徳太子・新渡戸稲造・夏目漱石です(それぞれ1万円・5千円・1千円の順です)。

問2

歴史上の出来事に関する出題です。
空欄あは、天武天皇の皇后ということで持統天皇となるのですが、記述からこれ以外をヒントにするのは難しいかと思われます。空欄いについては、1156年の出来事ということで「保元の乱」です。テキスト類に登場する年号はある程度おぼえるようにした方がよろしいかと思われます。

問3

祝日の成り立ちに関する問題です。
祝日は、その成り立ちも合わせて理解しておきましょう。11月23日の勤労感謝の日は、もとは新嘗祭と呼ばれていた国民的行事の一つです。ただ、新嘗祭は天皇を神格化することにつながりやすいとの批判を受けたため、祝日の名称を変更したという経緯があります。

問4

令和の出典に関する出題です。
改元の際に話題になっていましたので、相当多くの方がご存じかと思われます。「万葉集」を使って年号候補の選定作業をおこなっていました。日本の書物を使った初めての年号ということで、連日話題になっていました。

問5

譲位に関する問題です。
645年という年に皇極天皇が譲位したのは、この年に起きた「乙巳の変(大化の改新)」と無関係ではありません。中大兄皇子は皇極天皇の息子で、中大兄皇子と中臣鎌足によって宿敵であった蘇我氏が滅ぼされたことによって、自分でなくても次の天皇に政治を任せてもよいという判断がなされたという説が有力です。譲位したとはいえ、上皇として事実上は皇極が政治を行っていたのは、孝徳天皇の手腕に不安が残っていたからでしょう。

問6

譲位に関する問題です。
一つ一つの選択肢を検討してみましょう。まず、アの選択肢ですが、「いずれの天皇も病弱で短命であった」とあります。後土御門天皇が58歳、後柏原天皇が64歳、後奈良天皇が61歳、比較するための正親町天皇が76歳です。土御門天皇は比較的短命であったようにも見えますが、それ以外の天皇も含めて、それほど極端に短命であったという評価は妥当しない気がいたします。また、病弱であったのであればなおさら譲位して次代の天皇へ実権を譲るべきであったとも言えるのではないでしょうか。イですが、皇室がなにかしらのキリスト教から影響を植えたことは否定できませんが、皇位継承や譲位といった問題にまで影響を受けた史実は残っていないと思われます。ウですが、朝廷=天皇の執務場所は、平安の時代から明治が始まるまで京都から移動していません(南北朝のように併設された時代はありますが)。最後のエですが、時代を考えると、「1442年」から「1557年」という時代を考えると、室町時代末期から戦国時代です。この時代背景を考えると、群雄割拠でそれぞれの国で自治が行われ、中央集権とはほど遠い時代だったことがうかがえます。したがって、朝廷においてもこれといって収入源がなく、財政難に陥っていたことがうかがえます。よって、エに書かれているような状況であったということが正解と思われます。

問7

天皇の譲位と幕府の関係の問題です。
浅野中学の選択問題は、間違いの肢を、さも真実のように書くのがとても上手です。いかに、間違いの肢を消せるか、これに正解率をアップさせるカギが隠されていると思われます。本問では、アとウに書かれているような史実を疑う余地はないように思えます。次にエの肢ですが、後醍醐天皇即位に関して、時宗が関係しているのは間違いとは言えないのですが、それが「元寇に際して」であるかというと当てはまらないように思えます。この時代、皇室には二派が存在し、つねに争いが絶えませんでした。そこで、西園寺実兼と北条時宗とのあいだで折衝を重ね、結果的に後醍醐天皇が誕生したという史実は残っています。しかし、前記の通り、元寇との関連性はかなり低いと考えられます。イが正解ですが、承久の乱の後処理として、上皇を島流しにし、上皇方を徹底的に処罰して、跡取りであった天皇も地方へ飛ばし、幕府の決定によって天皇が立てられました。さらに、これ以降の皇位継承について、幕府が深く関与していくことになります。

問8

皇位継承と幕府の関係の問題です。
これも問7同様に、解答に当てはまらないものをまず消去してしまいましょう。アについて、六波羅探題設置は「鎌倉幕府」によるものです。ウは、江戸幕府は「官位の授与や改元・改暦」について朝廷の権限を否定していません。否定していないどころか、改元については、朝廷と合議をもって決定することを原則としていました。エについては、日米修好通商条約締結につき、幕府は朝廷の許可を得ていません。朝廷の許可を得ていないことも引き金となり、その後の安政の大獄や桜田門外の変といった事件が起きたのです。残ったイですが、禁中並公家諸法度の「禁中」は皇室を、公家はそのまま公家ですが、これらに対して「法度」つまり法律らしきものを出したのです。その内容は、皇室や公家の朝廷での立ち振る舞いから生活の細部に至るまで、相当細かく統制を加えたとされています。

問9

近代の皇位継承に関する問題です。
ウの記述にある、大正天皇はたしかに病弱で短命でありましたが、崩御されるその日まで天皇の地位を全うされています。したがって、「皇位継承は、譲位によってなされた。」とする記述は誤りであるということになります。

(地理総合)
富山県に照準を合わせながら、地理を総合的に問う問題構成になっています。

問1

イ以外の選択肢は、比較的容易に適切であると判断できるかと思われます。ただ、エの「6次産業化」という言葉を聞いたことがない、という方もいらっしゃるかもしれません。これは、1・2・3次産業の数字をすべて足したもの、つまり、すべての産業を融合したものという意味なのです。たとえば、農業もしくは水産業でその原料を生産し(1次産業)、これを自社工場で加工(2次産業)、出来上がった製品を自社で流通・販売(3次産業)にまで手を広げていく方法を言います。すべての産業を一つの企業が行うような形態が出てきたため、「6次産業(化)」という用語が登場しました。

問2

時差計算を苦手にする受験生は、少なくないように思われます。覚えることは二つだけ。①日本国内では、東に行くほど時間が進んでいる。②15度で1時間の時差。この二つです。東経135度の明石市で、ちょうど12時のときの、富山市と横浜市の南中時刻を求めよ、ということです。横浜市は、富山市よりも東に位置します。明石市が12時であるときに、富山市が12時05分ですから、経度の差から、横浜市は9分40秒前ということになりますので、これに一番近いアが正解となります。

問3

4大公害病(訴訟)について、四日市で問題となったのは高熱病ではなく、「気管支ぜんそく」です。

問4

本問でも、確実なものを外していきましょう。まずわかりやすいのは、イでしょうか。生乳が1位で、そのあとに、肉用牛やいも類(じゃがいもと推測できます)が続きますから、北海道です。次は、工芸作物という項目が目立ち、果実や花きが上位に入っているウはどうでしょう。工芸作物が登場する道県は、この中では、お茶の静岡が考えられます。残ったアとウですが、1位が米で、その割合が70%近くです。北陸に位置する富山県と判断できます。

問5

まず、水力がゼロに近いAの県、川が少ない沖縄県です。富山県と大分県で比較すると、富山は水力、大分は地熱が有名です。したがって、カとなります。

問6

(1) 関税は、輸入業者や個人が外国製品を日本国内に持ち込む際に国に支払う性質のものです。これを示しているのは、アとなります。
(2) 写真で農作物が何なのか、判断できるでしょうか。アは、小麦。イは、とうもろこし。ウは、コーヒー豆。エは、こんにゃくいもです。この中で、高関税で保護されているものは、エのこんにゃくいもです。こんにゃくいもは手間がかかるうえに年数がかかるため、安い外国産のいもが入ってきてしまうと、こんにゃくいも農家は相当なダメージを受けてしまいます。そこで、国は約1000%という高関税で、農家を保護しています

問7

第一次産業就業者数は、減少傾向にあります。したがって、Jがより最近の図であることがわかります。その理由は、高齢化に加え、若年労働者の都市への流出と考えられます。

問8

京浜工業地帯では、自動車産業の地方都市ならびに海外への移転から、機械工業が減少しています。また、これにともなって、鉄の需要減少から金属工業も減少傾向にあります。かわって成長しているのが、石油化学工業です。

問9

東京都の特徴は、鉄道網が、JR・私鉄・地下鉄と発達しているため、輸送人員の比率は、航空輸送人員を大きく上回っていると考えられます。また、空港の数ですが、多くの方が、羽田空港をすぐに思い出し、これで終わりとしてしまうことが予想されます。しかし、東京都には、多くの離島があります。これに伴って空港も、羽田空港・調布飛行場・大島空港・新島空港・神津島空港・三宅島空港・八丈島空港と、計7つの空港を擁します。

(公民)電子マネーを取りまく経済
電子マネーを題材に、公民分野から総合的に出題されています。

問1

船の燃料として考えられるのは、古くは薪、その後に石炭、現在は重油です。ここでは、石油を使う前を聞かれていますから、石炭が解答となります。

問2

電子マネーを取り巻く状況についての出題です。スマートフォンを利用した不正使用は、いまだ後を絶ちません。また、交通系電子マネーの相互利用はだいぶ進んでいますが、エリアをまたぐ場合、相互利用はできません。電子マネーはさまざまなメリットを付加価値として付け加えることで、その利用を促進するよう官民共同となって推し進めています。その経済効果は、何億単位となって波及することが期待されています。また、電子マネーを利用することで利用者のデータを企業側が取得することが容易となり、商品開発や宣伝等に活用されることが期待されています。

問3

本問で要求される力は、知識よりも読解力でしょう。(1)は、製品の…が一定の水準を満たすようなとなっています。水準という言葉から「質」という言葉が推測できます。(2)は、値段についてですから、高いか安いかです。売る際のメリットとしては「安」いほうでしょう。

問4

環境問題でよく目に、耳にする3R。リユース・リデュース・リサイクルの頭文字で3Rです。本問では、廃棄されたコークスの有効活用が問われています。一度破棄されたものを再度、流通経路に載せる仕組みですから、リサイクルとなります。

問5

高度経済成長期に関連する問題です。高度経済成長期は、1950年代中ごろから1970年にかけての好景気をさします。前回の東京オリンピックは、1964年ですから該当します。また、好景気に後押しされて、白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫が各家庭に普及するようになります。エネルギーの効率化から、石炭から石油へのいわゆる「エネルギー革命」が生じ、その結果、国内の炭鉱は、そのほとんどが閉山に追い込まれました。イのOA化・FA化は1980年代と言われ、これよりも後の時代に起きたものです。

問6

企業活動の外部への影響に関する問題です。
イは、損害というよりも、ショッピングモール付近の住民の利便性が高まった例と言えます。ウは、市の活動に関するものであり、企業活動とは無関係です。エは、史跡が整備され人が集まるようになった事例であり、これも企業活動とは無関係です。アのように、大幅な人口流出により、地元の小売業が打撃を受ける事例は、国内のあちらこちらで見られる現象となってしまいました。

問7

社会保障に関し、高齢者介護に結び付く問題です。
アに記述されるような仕組みづくりは行われていません。介護保険は、年金保険と同様に保険料が徴収され、これと国からの支出で介護への支出が賄われています。社会保障は国の根幹を担う制度であり、いわば、これを国が放棄することは国家の衰退を意味するものであり許されません。税に関して、法人税・所得税は増税をストップしています。福祉財源の不足を賄うために増税されたのは、消費税です。さいごにウですが、いわゆる老人ホームと言われるような介護施設は、需要に対して供給量が圧倒的に不足しており、在宅での介護を選択せざるを得ないという状況も生じています。

問8

核兵器に関する出題です。
世界的にみると、保有数のピークは1990年代で、その後減少傾向にあります。ただ、その中でも、中国やパキスタンといった国々は、微増ながらも保有数を増やしていることがうかがえます。核兵器禁止条約の締約国につき、核保有国は全保有国が不参加となっています。日本も、参加していません。いわゆる核五大国以外で、インドは、冷戦終結前からその保有を表明していました。さいごに、NGO団体であるICANは、2017年のノーベル平和賞受賞者(団体)として有名です。

問9

街中で見られる、バリアフリーなどの例の出題です。
アは、エレベーターです。ウは、最近よく見かける「多機能化粧室」です。非常にスペースを広くとってあり、お体の不自由な方のみならず、赤ちゃんのおむつ替えなどにも利用されます。エは、行き先を示す掲示板です。日本語・英語・中国語・ハングルで書かれています。これらは、特定の人をその利用の対象としたものではありません。イは、目の不自由な方が利用する「点字ブロック」です。問題にあるように、特定の人々を対象に設置された重要な設備といえます。

(人口問題)日本の高齢化を、人口構成で読み解こうという問題です。
老年人口の増減や、生産年齢人口の増減をグラフから読み取り、増減の原因や人口減少に対する具体的対策を問う問題です。

問1

老年人口の増減の原因を問う問題です。
図5と図6がそれぞれ何を示しているグラフかをまず把握することが重要です。図5は、人口の実数の推移です。他方で、図6は、割合を示しています。生産年齢の人口と老年人口の「実数」の減少をグラフ上で比較すると、生産年齢人口の減少の度合いのほうが高いことがわかります。したがって、生産年齢の人口数が減少する結果として、老年人口の割合が「あがってしまう」という表現が正しいように思えます。

問2

生産年齢人口の減少の問題点を指摘し、その対策を考えさせる問題です。合否を分けた一題にて解説いたします。
合否を分けた一題

例年通りとも言える記述ですが、今年度は、対策が3つ挙げなければならないということで、あげきれずに困った受験生が多くいたのではないかと推測されます。

問2

生産年齢人口の減少で、「今後さらに日本で深刻になるであろう問題点」は、比較的容易に挙げられたのではないでしょうか。「労働力が減ってしまう」といった内容が書けていれば問題ないかと思われます。問題は、その対策を「3つ」あげることではないでしょうか。
考えられる対策として、1・定年年齢の引き上げ、2・コンビニなどの無人化の促進、3・AIを活用し、代替的業務の省人化、4・外国人労働者の受け入れ態勢の充実化、5・就労教育制度(職業訓練所など)をさらに充実し、即戦力となる人材の数を増やしていく、といったことが考えられるかと思われます。労働力不足に関する問題は、現在の日本において最重要課題とも言える問題かと思われます。浅野中学のみならず、他の学校での出題も十分に考えられます。事前の準備を十分にされておくことをお勧めいたします。

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