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社会の合否を分けた一題

女子学院中入試対策・社会の合否を分けた一題(2020年度)

難易度分類

問1(1)A(2)C(3)A(4)B問2A問3(1)A(2)B 問4A 問5A 問6(1)A(2)A(3)A
問1(1)A(2)B(3)A問2A問3(1)A(2)B 問4A 問5A 問6(1)A(2)B 問7A 問8A 問9(1)A (2)B
問10 A 問11 B 問12 B
問1 A 問2 A 問3 A 問4 A 問5 A 問6 A 問7 A  問8 A 問9 A 問10 B 問11 B

A…女子学院中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2020年度の女子学院中は、例年通り、基本的知識を問う問題が中心です。
女子学院中の社会は、解答時間に対して出題数の多いこと、歴史の難易度が高いことが出題の特徴です。

今回は40問程度の出題でした。多くの問題を時間内で処理するスピードが求められます。スピードは定着度に比例していきます。知識一つ一つに対してあいまいな部分をなくしていく学習が必須となります。

また、「あやまっているもの」を選ばせる問題も多くみられるため、時間をかけすぎないよう注意が必要です。
さらに、テキストには載っていない初見の問題も数問出題されています。初見の問題の取捨選択も重要な判別のポイントです。特に、記述問題では後に回す工夫も必要です。

その他、資料やグラフ・地図の読み取りや並べ替え(時代整序)など様々な問題が出題されています。解答の形式が多様な分、高い理解力が必要となります。

問題構成は、3分野から大問3題、小問40問。
解答形式は、語句形式が4問、記号選択が28問、記述が5問で、並べ替えが3問。記述は、いずれも1行程度ですが、難易度は高いです。選択肢には、「あやまっているもの」を選ばせる問題が多く見られ、限られた時間で得点に結びつけるためには、確かな知識と処理力が必要です。

問題別寸評

(地理・歴史分野)輸送と人々の生活に関連した歴史と地理についての問題です。
歴史は、産業史や文化史・並べ替えといった難易度の高いジャンルからの出題が見られます。
さらに「2つ選ぶ」問題も多いことから難易度が高くなり、差がついたといえます。
産業史・文化史・外交史は女子学院中では必須となりますので、日々の学習からあいまいな知識をなくす練習やていねいな解き直しが必要となります。

問1

(1) 風土記は、各地の地名や地形、産物・伝説をまとめさせ、各地の様子を把握するために作られま
した。
(2) 和歌から当時の暮らしを断定できない理由を問う問題。
和歌の性質を考えます。和歌は読み手の主観が大きく反映されています。また、貴族が中心となって楽しまれていたため、当時の人々のくらしぶりを断定するのは難しくなっています。
(3) 律令制度の税についての説明を補う問題。租では、男女に口分田が与えられましたが、女子は男
子の3分の2の口分田が与えられました。
兵役や労役は、男子の負担が大きくなっていました。
(4) 国司に関する説明を選ぶ問題。
国司は、その国の税を集める責任者で、都の貴族との強いむすびつきがありました。

問2

戦乱史に関する並べ替え問題。
並べ替え問題は大きく点差がつきます。年号での暗記に加えて、それぞれの出来事の因果関係をおさえるようにしましょう。
アの「応仁の乱」は室町時代(1467年)、イの「元寇」は鎌倉時代後期(1274年)、ウの「桶狭間の戦い」は室町時代(1560年)、エの「承久の乱」は鎌倉時代(1221年)、オの「壇ノ浦の戦い」は平安時代の末期(1185年)です。

問3

(1) 鎌倉時代と室町時代の産業史に関する問題。
鎌倉時代には、米と麦の二毛作が始まり、室町時代になると二毛作は全国各地に広がりました。
また、室町時代になると、田植えの際の踊り(田楽)から派生して能や狂言へと発展しました。

(2) 室町時代の一揆の中心が馬借となった理由を問う問題。
馬借はその性質上、各地を巡ることが多く、その地域の人々とつながりを持つことができました。また、品物を守るために武装を行っていました。

問4

江戸時代の街道に関する問題です。
幕府が街道を整備した理由として「商人の力を強めるため」というのは誤りです。
参勤交代や情報伝達、軍事使用などの目的で街道が整備されました。

問5

鎖国中の外交に関する問題です。
アイヌの人々が暮らしていた北海道では、江戸時代当時、稲作はさかんには行われていませんでした。

問6

酪農がさかんな北海道に関する問題です。
(1) 8月に釧路の気温が低い理由を答える問題。
8月の釧路は濃霧や千島海流の影響を受けるため気温が低くなっています。
(2) 北海道と関東の生乳処理量を比較したグラフを読み解く問題です。
北海道は関東に比べて生乳処理量が多くなっていますが、大消費地からは遠く離れているため、輸送時に品質が下がってしまうという点からチーズやバターなどの乳製品に加工する酪農がさかんです。
(3) 北海道の地理について誤っているものを選ぶ問題です。
日高山脈の南端に位置するのは宗谷岬ではなく、襟裳(えりも)岬です。

(総合)郵便局制度や鉄道に関する問題です。
女子学院中で出題頻度が高い地図の読み取りが出題されていました。読み取りに必要な知識のレベルは高くないため、時間をかけずに解けたかどうかが差のつくポイントでした。繰り返しの練習を行うことで、解答速度も向上していきます。また、歴史分野では、差がつきやすい近現代からの出題でした。
並べ替え問題、「ふさわしくないもの」を選ぶ問題、複数解答する問題など多くの受験を悩ませる問題でした。高い定着度を目指した学習が必要です。

問1

(1)地図の読み取り問題。
川の流れる方角を答える問題は、周辺の高さを読み取ります。
川周辺の標高点を読み取ると「今池橋」の地点が13m、「看護大学」の北にある標高点が10m、「東城町三丁目」の北にある標高点が5mであることから、この川は北に向かって流れていることが分かります。

(2)雁木の働きを説明する問題。
   雁木造は雪よけのために作られた屋根です。地図は新潟県であることから日本海側の気候で、冬に雪が多く降ることからも考えることができます。
(3)地域別農業生産額の割合を表すグラフを読み取る問題。
「北陸」は、水田単作地帯で稲作がさかんであるという特徴があります。
「九州・沖縄」は、鹿児島県や宮崎県など畜産業がさかんな都道府県があります。
以上の情報をもとにグラフを読み取りましょう。

問2

鹿児島県についての説明としてふさわしくないものを選ぶ問題。
薩摩半島はリアス海岸ではありません。また、鹿児島県よりも長崎県の方が、漁業生産額が多くなっています。

問3

(1)イギリスとの関係に関する並べ替え問題。
明治時代以降のイギリスとの歴史的関わりに関する問題です。
日英同盟は1902年、領事裁判権の撤廃は1894年、ノルマントン号事件は1886年、国際連盟の常任理事国になったのは1920年のことです。

(2) 外国の政治の仕組みに関する問題。
2020年はアメリカ大統領選挙が控えていますので、アメリカの政治制度はおさえておくようにしましょう。
今回の問題で誤っているのは、アメリカ大統領は必ず国会議員でなければならないというものです。アメリカ大統領になるには、各党の大統領候補者になる必要があります。各政党の党大統領候補者は一般の人もなることが可能です。現大統領のトランプ大統領も議員ではなく、実業家から大統領になりました。選挙費用は自己負担とハードルは高いですが、議員以外の一般の人でも立候補を行うことが可能です。

問4

予算に関する問題。
予算は集められた範囲内で組まれるわけではありません。必要に応じて、税収以上の予算を組み、不足の分は国債を発行して補っています。

問5

明治時代の殖産興業に関する問題。
殖産興業は、民間の産業発展を促す働きも持っていました。

問6

(1) 江戸の産業に関する問題。
江戸時代に手紙を運ぶ仕事をしていた人を飛脚(ひきゃく)といいます。

(2) 合否を分けた一題で取り上げます。

問7

国際連合が開発に取り組んでいないのは、産業用ロボットの開発です。

問8

大隈重信に関する問題。
大隈重信は、立憲改進党の党首で、倒幕運動にも関わりました。

問9

資料を読み取る問題。
資料の絵からは、鉄道の周囲に「東急百貨店」や「マンション・住宅」が書かれていることが分かります。鉄道沿線にこれらの施設や住宅を建設することにより、集客や鉄道利用による利益の増加が見込めます。

問10

省庁に関する問題。
郵便や電信事業を扱う省庁は総務省です。

問11

郵便事業の国営化に関する問題。
国営化することで、全国一律の料金で国民がサービスを受けることができます。

問12

大正時代・昭和時代の歴史に関する問題。
東京オリンピックが開催されたのは1964年、ラジオ放送が開始したのは1925年、財閥が解体したのは1945年、テレビ放送が開始したのは1939年、太平洋戦争が勃発したのは1941年のことです。

(公民分野)外国との関わりや労働に関する問題。
労働問題や貿易など時事問題に関連した問題が多く見られました。中でも貿易と為替相場に関する問題では、仕組みの理解が必須となるため理解度によって大きく差がついたといえます。

問1

労働基準法に関する問題。
労働基準法に明記されている休日の規定は、最低週1日です。

問2

外国人労働者増加の背景を問う問題。
外国人労働者が増加している背景には、日本の深刻な労働力不足があります。
しかし、本来の受け入れ目的は、外国人労働者が日本で学んだ技術により、母国の産業を発展させることにあります。

問3

日本にくらす外国人には選挙権は認められていません。

問4

貿易摩擦に関する問題。
貿易摩擦が起きたのは、輸入制限が行われたことによります。日本がアメリカに自動車を輸出した際にも輸入制限がかかりました。

問5

現地生産に関する問題。
現地生産の部品は、すべて日本産のものとは限りません。また、現地生産されたものを日本に輸入して販売することを逆輸入といいます。

問6

自動車の価格に関する問題。
自動車の価格には、輸送費も含まれています。

問7

自由貿易に関する問題。
輸入の際に厳しい基準を設けると、輸入品が入りづらくなるため自由貿易を促進させるとは言えません。

問8

日本と外国の自由貿易に関する問題。
日本がEPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)を結んでいない国は、イランです。

問9

国際連合や国際組織に関する問題。
1995年に発足した自由貿易の推進を目的とし、国際紛争解決の役割を担う機関を世界貿易機関(WTO)といいます。

問10

為替レートに関する問題。
1ドル150円から100円になると円高となります。
1500円の品物の価格をそれぞれのレートにあてはめて計算します。
1ドル150円の時は、10ドルとなります。
1ドル100円の時は、15ドルとなります。
したがって、5ドル上がることになります。

問11

訪日外国人観光客数に関する問題。
訪日外国人観光客数が増加している原因としてあてはまらないものは、円高になったことと、物価の水準が低いという部分です。一般に円安の時に外国人観光客数が増加します。また、物価の水準はアメリカなどに比べると高くはないですが、東南アジアやアジア地域に比べると物価水準は高くなっています。

合否を分けた1題

時代背景を必要とした記述問題。昭和の戦争史は、女子御三家では対策が必須となるほど頻出の単元です。今回の問題は、昭和の戦時中の国民の様子に関する時代背景の知識を必要とする問題でした。
理由記述の問題は毎年出題が見られます。特に、歴史に関しては理由記述の出題が記述問題のなかでも多くを占めています。日頃から理由を考える習慣をつけるとともに、理由記述の練習をしておくと良いでしょう。

問6 (2)

昭和の戦時中は、軍による情報統制が行われていました。戦地から故郷などへの手紙は検閲(けんえつ)が行われていました。
日本に不利な戦況が国民に伝わらないようにするためです。
また、戦況が悪化してくると、物流が悪化したことでさらに戦地からの手紙も届かなくなりました。
こういった内容を踏まえて、以下のようにまとめてみましょう。

(例)検閲により、軍部にとって都合の悪い手紙を止められたから。

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