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算数の合否を分けた一題

開成中入試対策・算数の合否を分けた一題(2014年度)

難易度分類

(1)A (2)A
(1)B (2)B
(1)B (2)B (3)C
(1)A (2)C (3)C (4)C

A…開成中学合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えれば良しとする問題

平成26年度 問題別寸評

1(1)

倍数の基本問題です。アは21と98の公倍数、イは21と35の公倍数、ウは35は98の公倍数と言い換えましょう。

1(2)

P~Qの曲線とQ~Rの曲線を式で整理し、中心角の比を求めましょう。こちらも中学受験における典型題なので失点は許されません。

2(1)

上下の三角錐の重なる部分をどう把握するのかがポイントですが、決して難度の高い問題ではないでしょう。図に書き込む際はDを真横と指定されているので、向きに気をつけましょう。

2(2)

もとの四角柱から三角錐台を2つ引くだけの問題です。もちろん三角錐を2つ引いて、重複する部分を足す解法でも結構です。(2)まで確実に正解する必要がある問題です。

3(1)

男子難関校で時折出題される特殊な設定の時計算です。まずは「短針2.88度/分」「長針14.4度/分」「秒針360度/分」と設定することから解答の糸口を掴みましょう。

3(2)

(1)の設定を利用して、一般的な中学受験の時計算の解法を用いることで完答が可能です。計算量が多いものの、正解に結び付けたい問題です。

3(3)

短針と長針が交わる周期と、長針と秒針が交わる周期の公倍数を求めましょう。非常に処理量が多い問題なので、後回しにすることも作戦として有効でしょう。

4(1)

1~8までの数値が3回ずつ数えられるので、総和を8つの面で割れば正答が導かれます。

4(2)

辺BCと辺DEを共有しない2つの三角形に注目しましょう。どのように解答を組み立てるのか、方針を立てにくい問題です。

4(3)

(2)と同様、論理的に組み立てることが非常に困難な問題です。平均に近づけるためには、1と8の最小・最大値を隣接させたほうが良いのでは、と感覚的に掴みましょう。

4(4)

展開図に各頂点を書き込んだ上で、どの面に、どの数値がくるのか、向きにも注意しながら考えましょう。場合分けも多く、難度が非常に高い問題です。

合否を分けた1題

開成中学の算数は、難度や出題内容が一定しないことが特徴として挙げられます。直近の2年を例にしても、平成24年は高いレベルの思考力や作業力が求められ、合格者平均点でも約65%と高難度な出題であったことに対して、平成25年は基本的な中学受験の算数の演習量と計算力が重視され、合格者平均点が80%を超えるほど、難度を抑えた出題となりました。
そんな中、平成26年は中学受験算数における典型問題は少なく、思考力・柔軟性を問う内容が多くを占める出題となり、合格者平均点でも70%強と、難度がやや高めの出題だったと言うことができるでしょう。

出題構成に目を向けてみましょう。
平成26年の開成中学の算数の入試問題において合格点を取るためには、基本的な問題が並ぶ大問1と大問2で確実に得点し、高度な思考力や判断力、計算力が問われる大問3と大問4で、どのくらい食らいつけるかがポイントだったと言うことができるでしょう。
「合否を分けた」という観点では、より思考力が問われる大問4よりも、作業力や注意力が求められる大問3のほうが、差がついたものと思われます。
特殊な設定の時計算は平成22年、平成17年、平成8年など、開成中学の入試問題において散見されるテーマですが、いずれも「長針:6度/分」「短針:0.5度/分」という「中学受験の常識」にとらわれすぎると、混乱を生じやすい出題です。ただ過去問を通して、特殊な設定にも動じないよう対策が出来ていれば、比較的柔軟に対応できたと言うことができるでしょう。
以下、詳細を見ていきます。

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