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算数の塾別学習法の提案

武蔵中入試対策・塾ごとの算数の学習法の提案(日能研生)(3ページ目)

〈3〉武蔵志望者にとって、日能研のカリキュラムでは手薄になるところの補充
武蔵の過去問演習を行う段階で、速さの問題に手こずる日能研生が目立ちます。挙げられる原因は2つです。

まず1つ目の原因は、日能研のカリキュラム上、速さと比の学習時期が他塾に比べて遅いこと。SAPIXでは5年生秋から、四谷大塚では6年生春休み明けから学習するのに対し、日能研は6年生6月からの学習となります。スタートが遅いだけに、それまでの比を用いない解法にとらわれて切り替えが上手くいかない生徒や、入試まで残り8カ月での演習量では仕上げることができない生徒がいます。

2つ目の原因は、上位クラスではダイヤグラムを用いての指導が多いこと。テキストの解説及びテストの解説もダイヤグラム使用が中心です。ところが武蔵の速さの問題については、ダイヤグラムだけではなく、直線上の進行図の方が馴染む問題も出題されるため、直線上の進行図を書き慣れていない生徒にはきつい状況になります。

この2つの原因を踏まえて、新6年生の2月から夏休みに入るまでを目途に、四谷大塚『予習シリーズ6年上』の速さと比(1)~(4)、速さに関する問題(2)の例題・基本問題・練習問題に順次取り組み、直線上の進行図の書き方と比の使い方を徹底的に指導し、身につけてもらいます。
「速さと比」と同様に武蔵の頻出分野である「平面図形と比」「相当算」についても、問題演習を継続して行います。

また、上位クラスのみ配布される『難関校対策問題』だけでは適切なレベルでの思考力問題が不足気味なので、シグマベストの『思考力で勝つ算数』(文英堂)に取り組みます。1週間に1テーマずつこなせば全24テーマを夏休み前に一通り終えることができます。

★テスト
武蔵志望者のカリテの目安は、共通・応用で120点超。共通を完璧に、応用は計算問題とその他3~4問拾うようにするのが目標です。
センター模試では癖のある問題が出てくるようになり、高得点が取りにくくなります。5年生の頃は130点前後が当然だった生徒が、100点~110点をうろつくことが頻繁に見られるようになりますが、決して学力が低下しているわけではないので、焦らないで下さい。ただし、武蔵を見据えた場合、最終問題は解説を読みながらでも構わないので納得がいくまで解き直しをすること。また、[2]の一行問題群での失点は典型問題の解法が定着していない証拠ですから、要復習です。

6年生夏休みの学習方法

★学習スケジュール
夏期講習は大手進学塾の中では最も長丁場です。お盆休みを除き毎日のように授業があるため、授業・その復習・宿題で1日が終わるようになります。

武蔵志望者にとって最適な講習テキストは『難問』でしょう。重量級の大問が多く収録されていますが、このテキストに取り組むことで答案作成練習を兼ねた思考力問題演習が可能となります。正しい答えを出すことに意義があるのではなく、正しい思考の積み重ねができて、かつそれを答案に表現できるかどうかに意義があることを肝に銘じておきましょう。

ただし、『難問』テキストに取り組んでいると大問にじっくり向き合う時間が長くなり、どうしても処理速度が鈍りがちになります。それを防ぐために、軽めの問題をテンポ良く解き進める作業をどこかに組み込んでもらいます。スキルアップの算数を受講する、『ベストチェック』を1問1分以内で処理する、四谷大塚『四科のまとめ』を右側1ページ10分以内で処理する等、生徒に合わせて選択します。

なお、夏休み中に配布される『中学入学試験問題集』、通称『銀本』ですが、在籍校舎・クラスによって取り扱いが異なります。日能研の授業担当講師から出された指示が負担になるようなものであれば、柔軟に対応していきましょう。

★テスト
講習テストは普段のカリテと比べて難易度が押さえ気味ですが、『難問』テキストに取り組んでいると基本問題で足元をすくわれることがあるので注意しましょう。各回のテストで該当範囲の定着具合を確認し、不十分なところがあれば講習テキスト、もしくは6年前期『本科教室』に戻ってすぐに復習です。

『塾ごとの算数の学習法の提案(日能研生)』 >> 1 2 3 4
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