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算数の合否を分けた一題

早稲田中入試対策・算数の合否を分けた一題(2012年度)

難易度表

大問1 (1)A  (2)A  (3)B
大問2 (1)A  (2)A  (3)B
大問3 (1)A  (2)B  (3)B  (4)C
大問4 (1)A  (2)B  (3)C
大問5 (1)AまたはC    (2) ①AまたはC   ②AまたはC
A:どこの塾でも教える問題で、短時間で解ける問題。
B:塾で教わっているが、解答に時間がかかる問題。
C:Bよりもさらに時間がかかる問題または塾で教わっていない問題
※大問5の各小問をAまたはCとしたのは、中学生になって習うピタゴラスの定理の問題であり、試験の現場でこの定理が成り立つことを発見し、解答することを要求する問題で、普通の塾に行っている生徒にとっては、難度Cの問題だと考えられますが、個別指導または家庭教師により早稲田中学に特化した適切な指導を受けている生徒にとっては極めて短時間に解答することができる容易な問題だからです。

 

早稲田中学では、毎年大問1の中で短い文章の応用小問が3題ほど出題されます。ここで出題される応用小問のうち2題は、どこの塾でも教える例題レベルの問題ですから、合格のためにはすべて確実に正解して得点しなければなりません。

しかし、残り1題は、毎年オヤッと思う問題です。別にむずかしい問題ではないのですが、大問1の他のやさしい小問と並べられていること、前半にあることなどから、ほかの受験生はすらすら解いているはず、ほかの塾では教えている問題なのではないかなどと考えてあせってしまいます。こんなあせりから不安になって調子を崩してしまい不合格になるのはもったいないことです。早稲田中学の入試では毎年大問1の中にこのような問題があるのだと肝に銘じて、「よし、きたな。」という感じであわてずに解いてほしいところです。
というわけで、以下「合否を分けた1題」として今年の大問1の中から(3)の問題を取り上げて解説します。

(3)A、B、C、D、E、Fは7でないすべて異なる数字です。5けたの数ABCDEを7倍すると6けたの数FFFFFFになります。このとき、5けたの数ABCDEを求めなさい。

まず式にしてみましょう。
ABCDE×7=FFFFFF ということですね。
また、7でない異なる数字としては、0、1、2、3、4、5、6、8、9ということですね。
次に、上の式を計算するときの筆算を書いてみましょう。

ABCDE
×    7
FFFFFF

こうしてから考えてみると、Fの候補として0がありえないのは当然として、9も候補にならないことがわかります。なぜなら、7の段の掛け算で1の位が9になるのは7×7=49でEが7になってしまい。問題文の条件に合わなくなるからです。
また、1×7=7でFが7になることもダメですから、Eに1がこないこともわかりますね。
さて、ここからどうしましょう。繰り上がりを考慮してA、B、C、D、E、Fに候補となった数字をあてはめていきますか? それではとても時間がかかってしまうし、頭が混乱してしまいます。

どうしましょう?

そうです。逆算してみればいいのです。

Fの候補は、1、2、3、4、5、6、8でしたから、111111、222222、333333、444444、555555、666666、888888を7で割って出た答えがABCDEとしての条件に合うか調べてみればいいのです。
では、やってみましょう。

111111÷7=15873→7が十の位にでてしまいました。答えになりません。
222222÷7=31746→7が百の位にでてしまいました。答えになりません。
333333÷7=47619→7が千の位にでてしまいました。答えになりません。
444444÷7=63492→百の位に4がでてしまいました。これではCとFが同じになってしまいます。答えになりません。
555555÷7=79365→7が一万の位にでてしまいました。答えになりません。
666666÷7=95238→条件を満たします。これが答えです。

ねんのため、888888もやってみましょう。
888888÷7=12684→十の位に8がでてしまいました。これではDとFが同じになってしまいます。答えになりません。
以上から、Aは9、Bは5、Cは2、Dは3、Eは8、Fは6と決まり、これが答えになります。
最後に、チョトしたコツを教えます。
逆算を一番小さい111111からやっていくと、答えがでるまでに6回逆算をしなければなりませんが、最後の888888から始めれば、2回の逆算で答えにたどりつけます。

これは、たまたまではありません。問題を作る側の心理として、作業を要する問題で簡単に答えにたどりつけられては面白くないのです。5択の問題で4に答えが多いことと同じことです。こういう問題を作る側の心理を逆手にとればすばやく正解することができます。ただし、この方法をとるときは、くれぐれも全部計算して答えが確実だということを確かめてはいけません。あなたは、簡単に答えが出てしまったことに不安を感じるかもしれませんが、試験時間は限られています。それは時間が余ったときの見直しでしてください。

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