軽視しがちだが、平成24年度の早大学院国語では、漢字・四字熟語・慣用句が一では問一、問二、問六の8問、二では問一、問二、問七の8問、計16問と全34問中実に47%出題されている。配点の47%というわけではないが、この漢字・四字熟語・慣用句を確実に正解できるだけの骨太な語彙力が合否に直結する。
漢字・四字熟語・慣用句を徹底的に鍛えたいなら、ある単元の四谷大塚の「予習シリーズ」を読んで学習し、「予習シリーズ」「演習問題集(基本編)」「ことばの学習帳」まで該当部分を一気に解いてしまうことを毎週繰り返すのがおすすめである。そして、まとまった時間が取れるときに「四科のまとめ」で総復習していく。
中でも、「類義語」「対義語」「四字熟語」「慣用句」は何度も演習すべきだ。
「類義語」「対義語」は説明文読解のための基本的な武器であるし、「四字熟語」「慣用句」は過去3年で常に出題されているからである。
さらに文章読解のための基礎的な語彙力も必須である。
早いうちに「言葉力1200(学研)」で語彙を強化し、「言葉力ドリル」で演習を繰り返すことをおすすめする。
早大学院は過去3年間設問の形式が同じである。
具体的には「漢字・四字熟語・慣用句が独立の設問としてではなく、文章と一緒に出題される」「漢字・四字熟語、書き抜き問題、適語補充、選択肢問題が80~90%で、残りが記述問題」「記述問題は2~4問。記述問題の字数は少なくて6~8字、多くは40字前後」という形式である。
この形式への対応として、「本文を全て読んでから設問にとりかかる」のではなく「語彙や適語選択問題に関しては、本文を読んでいる途中で解答してしまう」という設問処理に慣れるのが得策である。
また、記述に関しては「どう書くか」ではなく「なにを書くか」を意識しよう。
すなわち「記述の構成や文章をじっくり考える」のではなく「端的になにを答えればいいのか」を文章中から的確に探し出す力が重要である。
【出題傾向】でも述べたが、早大学院の過去3年間の出題をみると、一の説明文では「哲学」「論理学」「倫理学」などの人文科学の各分野より論理的な文章が出題され、二の物語・小説文等では「家族間の心情」をテーマにした文章と、統一性のある出題になっている。
これらのテーマに対応していくことは絶対的に必要である。
教材としては前述のJESDAの「読解マスター」や啓明舎の「読解の応用・完成」あるいは「中学受験 必ず出てくる国語のテーマ (ダイヤモンド社)」などで該当テーマを徹底的に演習するのが良い。
さらに説明文対策として「岩波ジュニア新書」などで人文科学の各分野の基本的な知識を素養を身につけておけば「鬼に金棒」である。
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