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社会の合否を分けた一題

聖光学院中入試対策・社会の合否を分けた一題(2021年度)

難易度分類

問1 (2)のみB ほかA  問2 A 問3 A 問4 A 問5 A 問6 A
問7 A 問8 A 問9 A 問10 A 問11 B
問1 A 問2 C  問3 B  問4 B 問5 (1)A (2)B 
問1 (a)A (b)A 問2 A 問3 A 問4 (a)B (b)A 
問5 (a)B (b)C
問1 (a)A (b)B (c)A (d)A 問2(a)A (b)A (c)B
問3 B 問4 B

A…聖光学院合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2021年の聖光学院は、例年と比較してやや詳細な知識・教養を問う問題が出題されました。
近年の社会科の入試問題には知識だけでなく教養が問われる傾向にあります。
社会科的な知識をつける学習とともに、その背景を考えてみること、ニュースに目を向け背景・影響を考えること、といった、机に向かう学習以外にもアンテナを張っていくことで聖光学院の社会科に必要な力が養われます。
過去問演習の際には、解説をしっかり読み込み、今まで学習した知識のうち、どの力を活用することができるか、という視点で振り返りを行いましょう。

問題構成は大問4題、小問39題と分量は例年通りです。
内訳は記号問題が20問、語句補充問題が16問、記述問題が3問となりました。

問題別寸評

時代によって色の名称が変わることに着目したリード文です。
通史の形式で歴史分野からの出題でした。

問2

二重線下線部の「表現」とは異なるもの、ということですので、現在と同じ使われ方をしているものを選びます。
現在はア.青虫、イ.青果、ウ.青竹 のような色のことを「緑色」と呼びますね。

問4

高度経済成長期のはじめ、1950年代に家庭に普及した「三種の神器」に関する出題です。

三種の神器=白黒テレビ、電気冷蔵庫、電気洗濯機
3C(1960年代後半)=Car(車)、Cooler(クーラー)、Color TV(カラーテレビ)
※カラーテレビは1964年東京オリンピックをきっかけに普及
と区別できるようにしておきましょう。

問5

中学受験社会において下線部②「嵯峨天皇」について詳しく学習する機会はほとんどありませんが、➀「平安時代初期」という手がかりから選ぶ、②消去法で選ぶ、という方法で正解が可能です。

ア 国分寺建立の詔⇒聖武天皇
イ 初の上皇⇒白河天皇(上皇)
ウ 壬申の乱で勝利して即位⇒天武天皇
エ 「空海に東寺を下賜」とあることから空海と同時代(=平安時代初期)の人物。よって正解。

嵯峨天皇は桓武天皇の息子です。皇子・皇女が多数いたことから、姓を与えて皇族から抜けさせ、臣下の位を授ける「臣籍降下」を行いました。ここで「源氏」という氏を授かった人々は「嵯峨源氏」と呼ばれます。
源頼朝・義経は清和天皇が臣籍降下を行った「清和源氏」(問1で出題)の子孫です。

問8

近年着目されている、「フェイクニュース」に関連した出題です。
昭和20年3月11日ということから、東京大空襲を報じた記事であることが分かります。
現代かなづかいに直すと、「B29約百三十機、昨晩帝都(=東京)市街を盲爆 約五十機に損害 十五機を撃墜す」と書かれています。
東京大空襲では、アメリカ軍の記録によると344機のB29が東京に焼夷弾を落としました。ここでは一晩で10万人の死者が出たと言われていますが、新聞は戦意高揚のため日本が受けた被害を小さく、相手に与えた損害を大きく報道しました。

問9

ソビエト連邦に関する文として誤っているものを選ぶ問題です。

イ 第二次世界大戦では、当初日ソ中立条約を結んでおり日本との交戦はありませんでした。しかし、1945年2月のヤルタ会談を経て、日本が7月26日に出された「ポツダム宣言」を黙殺したことから、8月8日にソ連は日本に宣戦布告します。

問11

「密教」に関する説明として正しいものを選ぶ問題です。
平安時代初期~鎌倉時代までの仏教は、以下のように宗派・開祖・特徴の3点を比較できるように整理しておきましょう。

ア 正しい選択肢です。
イ 「座禅による修行で」⇒禅宗についての説明。
ウ 法然が開いたのは浄土宗です。
エ 最澄は滋賀県の比叡山延暦寺を中心に天台宗を開きました。

(公民分野)
香港の民主化運動を切り口にした公民分野の出題です。
香港では、イギリスから返還された香港に対し政治・経済の分野で大きな自治を認める「一国二制度」をとっています。若者を中心に中国からの自立を求め民主化活動が行われています。

問2

アグネス・チョウさんの人名を答えさせる出題です。この問題では受験生間の差はつかなかったと考えられますが、時事問題に関心を持ち、自分ごととして考えてほしいという学校からのメッセージが受け取れます。

問3

「水は舟を載せ又舟を覆す」という言葉から、民主化運動に関連し、舟という大きなものを左右する存在=民衆 であると考えられます。

問4

「『自由』が否定的にとらえられる状況」とはどんなものか考え、自分の経験に当てはめて考えます。
程度を越えてしまい、他の人に迷惑をかけるような状況では自由が制限されますね。「他の人の基本的人権を侵害するときには、個人の基本的人権が制限される」という「公共の福祉」にも通じる考え方です。

「ものの数え方」をテーマとした総合問題です。
地歴公民からの出題、というよりは他教科で学習した内容を活用する力、思考力や一般知識を問う問題が多く見られました。教科の枠にとらわれないリベラルアーツを掲げる聖光学院らしい出題です。

問2

数を数えるときに用いる助数詞を問う問題です。難関校ではまれに見られる出題です。「ひとつ、ふたつ」「1コ、2コ」といった数え方で済ませず、適切な助数詞を用いて数えることがなによりの対策になります。成り立ちを調べてみるとイメージしやすいでしょう。

(1)ウサギ=1羽、2羽…
(2)はし=1膳、2膳…
(3)カニ=1杯、2杯…(カニの甲羅を容器にみたてて) ※生きているときには1匹、2匹

ひと棹、ふた棹…と数えるのはタンス、1脚、2脚…と数えるのは椅子、1足、2足…と数えるのは靴や靴下です。

問3

算数の日暦算の単元で学習しました。

問4(a)

メートル法とは北極から赤道までの距離の1000万分の1を1メートルとする表記法です。
世界で統一の基準を定める目的で採用されましたが、今日では光の速さと時間をもとに1メートルが決められ、「1秒の299,792,458分の1の時間に光が真空中を伝わる距離」が今日の1メートルの定義となっています。

問5(a)

与えられた文章をもとに、下のように図を書き起こしてみましょう。
なお、下の図では上が北、下が南としています。
「1間」とは「部屋の柱と柱の間」という語源があるそうです。1間・半間という単位をもとに作図すると、1畳≒畳の長辺の長さということが見えてくるのではないでしょうか。

問5(b)

お米1合=約150gは、炊きあがると約350gの重さになります。
350×3合分=1050gを150gずつ分けると、7杯分のご飯となります。
小学校の家庭科の授業でお米を炊く実習は行いますが、1合、2合という単位ではなくg、mlではかるところが多いようです。この問題では差がつきにくかったと考えます。

(地理分野)日本の自然環境や農業・人口について問う地理分野からの出題です。
説明文読み取り・資料読み取りと作業の必要な問題が多かったため、終盤に時間を残しておくことができたかどうかも得点に関わってきました。正確な知識に加え、がむしゃらに答えを出そうとするのではなく、「この問題では何が問われているのか」を考えながら取り組むことで正解に近づきます。
問1(c)、(d)のように区別を求めるものに関しては、学習の際に違いに注目して表を作成しておくと、ポイントを押さえた解答をする力が身につきます。

問1(c)

リアス海岸・砂浜海岸の成り立ちを問う問題です。各塾の模試で問われる機会もありますが、用語の定義を正確に押さえ、区別することができるかが得点を分けました。
海岸の地形の成り立ちには、以下のようなものがあります。

問1(d)

発電方式の違いから、発電方法を区別する問題です。
➀発電の方法、②発電所の場所、③発電方式のメリット・デメリット に着目して区別します。

問2(c)

野菜の輸送というとコンテナ船での輸送が頭に浮かびますが、ここで「アスパラガスの最適貯蔵条件」に着目します。

貯蔵可能日数が14~21日ということは、日本に到着してから小売店まで運ばれ、消費者の手許に届くまでの時間を考えると航空便が適しているということがわかります。空港のうち、物流の中心であり、大消費地に近いため食料品の輸入割合が高い成田国際空港が解答となります。
参考までに、コンテナ船で運んだ場合の日数は、オーストラリア→日本で15~30日、タイ→日本では11~14日、NY→日本では30~40日となります。

問3

合否を分けた一題で解説します。

問4

人口増減の比率を示した図を見て、東京の人口変化の特徴を見抜く問題です。
1955年~1975年=高度経済成長期、1975年~1995年=~バブル経済期、というように、どのような意図で期間が区切られているかに着目すると、正解に近づきます。
2020年には新型コロナウィルス感染症の流行のため、東京都への転入見合わせや転出が相次ぎましたが、基本的には都市部への一極集中の流れが続いています。
このことから、都市部近郊(いわゆる東京都下、多摩地域)の人口増加が著しいCが1955年~1975年、次に地価が高いことから都心部人口減、都市部近郊への人口増加が見られるBが1975年~1995年、あらかた人口流入の流れが安定し、多くの市区町村で人口の変化が少ないAが1995年~2015年であると考えられます。

合否を分けた1題

その場で与えられた条件をもとに判別する問題です。
都道府県の判別をする問題の場合、知識だけでなく挙げられた都道府県の特徴から推測する能力が求められています。
このような問題では、候補として挙げられている都道府県の共通点、差異に着目することが、解答の手がかりとなります。

問3

大阪府・東京都・長野県・和歌山県が候補として挙げられています。
これらの都府県の特徴を考えてみましょう。
大阪府…都市部。耕作地の割合はごく小さい。大部分が大阪平野に位置しており、森林の割合は小さいと考えられる。
東京都…都市部。耕作地の割合はごく小さい。
長野県…日本アルプスに位置しており、大部分が山間部。森林の割合が大きいと考えられる。山がちな地形、特産品から見て、樹園地の割合が大きいと見られる。
和歌山県…大部分が紀伊山地に位置する。このことから、森林の割合が大きいと考えられる。長野県と同様、樹園地の割合が大きいと見られる。

次に、C・Dの項目を分析します。
C…樹園地・普通畑の割合が小さく、大部分が田。総面積に占める森林の割合が少ない。
D…樹園地の割合が小さく、耕地面積のうち約半分が田。普通畑もあり。

総面積に占める森林の割合から見て、A・Dが和歌山県/長野県、B・Cが東京都/大阪府であると考えられます。
東京都は田の面積が47都道府県中47位であること、和歌山県はうめ・かき・みかん・はっさくと複数の果物の生産量が全国一位であることから、Aが和歌山県、Bが東京都、Cが大阪府、Dが長野県であることがわかります。

都道府県の特徴を押さえる問題に取り組むには、地図帳に収録されている統計資料に日頃から目を通すほか、『日本のすがた(矢野恒太記念会 刊)』を少しずつ読む、模試で出題されたものを書き留めておく学習が有効です。
地形の学習をした際に、特産物と結び付けて考えられるようノートにまとめてみる学習方法も役立ちます。「この地形が、どのような作物を育てるのに役立つか?」という目線で考えてみるようにしましょう。

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