理科の合否を分けた一題（2016年度）

理科の合否を分けた一題

慶應湘南中入試対策・理科の合否を分けた一題（2016年度）

難易度分類

［１］	問１Ａ　問２Ａ　問３Ａ　問４Ｂ　問５Ｂ
［２］	問１Ａ　問２Ａ　問３Ａ　問４Ａ　問５Ａ
［３］	問１Ａ　問２Ａ　問３Ａ　問４Ａ　問５Ａ　問６Ａ　問７Ａ
［４］	問１Ａ　問２Ａ　問３Ａ　問４Ａ　問５Ａ　問６Ｂ　問７Ａ

A…慶應義塾湘南藤沢中等部合格を目指すなら必ず得点したい問題
B…やや難しく差がつく問題
C…難問

出題総評

今年度（2016年）の慶應義塾湘南藤沢中等部の理科は大問4題の構成でした。問１は電熱線の発熱に関する問題。問２は火山とプレートの関係に関する問題。問３はサツマイモの光合成に関する問題、問４は酸素と二酸化炭素の発生に関する問題でした。全体的に理科の基本的な知識を問う問題が中心ですが、図表を読み取る問題も出題しています。試験時間が25分と短いので正確に速く解答していく必要があります。日々の学習では、単に基礎知識を丸暗記するのではなく理科の各単元の根本原理を理解してから覚えるようにしましょう。

問題別寸評

［１］

問１

電流の大きさがわからない時は電流計の一番大きな5Aのマイナス端子にマイナス端子をつなぎます。針のふれが小さければ500mA、50mAと順につなぎます。

問２

電流計は回路に直列につなぎます。

問３

水の上昇温度と電流の大きさ、電流が流れた時間が比例することが図２から読み取れますが、水の量や電圧との関係はこの実験からはわかりません。

問４

水の量が200gで1.6Aの電流が4分間流れたとき水の上昇温度は4℃。一方、水の量が100gで800mAの電流が4分間流れたときの水の上昇温度は1℃。よって、発生した熱エネルギーは4倍（4÷1）です。

問５

（1＋2）×200÷100＝6 ℃

［２］

問１

でい岩、石灰岩は堆積岩で火山の噴火とは関係ありません。

問２

地球内部の熱で岩石が溶けたものがマグマです。火山が噴火するとき地下のマグマが上昇して地表に出てきます。地表に出てきたマグマを溶岩といいます。

問３

環太平洋火山帯のように、日本以外でも火山が帯状に分布しているところがあります。

問４

表から中規模の地震は約25年周期で発生していることがわかります。

問５

問４よりプレートの動く速さが一定であると考えられます。

［３］

問１

植物は昼間光合成を行い養分を自分で生産します。呼吸は一日中行っています。

問２

光合成の材料は二酸化炭素と水です。日光の助けを借りて養分と酸素をつくります。

問３

湯につけるのは葉をやわらくするためです。アルコールに入れるのは葉の緑色の成分を抜いてヨウ素反応を見やすくするためです。

問４

アルミはくでおおった部分は日光が当たらなくなるため光合成が行われません。

問５

ふ入りの部分は葉緑体がないため光合成が行われません。

問６

サツマイモは養分を根に蓄えます。ジャガイモは養分を茎に蓄えます。

問７

窒素・リン酸・カリウムなどの肥料は根から吸収します。

［４］

問１

二酸化マンガンと過酸化水素水を加えて発生する気体は酸素です。

問２

過酸化水素水の量と発生した酸素の量は比例するので、450mL（90×50÷10）。

問３

二酸化マンガンを増やしても発生する酸素の量は変わりません。二酸化マンガンは過酸化水素水が酸素に変化するスピードを速くします。二酸化マンガンのように自分は変化せずに相手が変化するのを助ける物質を触媒といいます。

問４

石灰石にうすい塩酸を加えて発生する気体は二酸化炭素です。

問５

表よりうすい塩酸の量と発生した気体（二酸化炭素）は、うすい塩酸が40mLと100mLの間のある量までは比例しています。うすい塩酸が100mLのとき気体が400mL発生しています。気体がはじめて400mL発生するのはうすい塩酸が80mLのときです（20×400÷100）。石灰石2gとうすい塩酸80mLのとき過不足なく反応し、気体は400mL発生します。