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国語の合否を分けた一題

海城中入試対策・国語の合否を分けた一題(2016年度)

難易度分類

問一B  問二B  問三A  問四A  問五A  問六A
問七C  問八B  問九B  問十A  問十一B
問一A  問二B  問三A  問四B  問五B  問六B
問七B  問八A  問九B  問十B  問十一B  問十二B

A…海城中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題

問題別寸評

問一

直前の二段落で、僕を含めた低学年の生徒と、大人びた高学年の生徒が対比されていることに気づく必要があります。なぜなら、どの選択肢も「自分たち子供が」と書かれているからです。その「子供」の定義さえしっかりすれば、解ける問題です。何気なく使われている選択肢の言葉に注意するクセをつけましょう。

問二

傍線を含む段落をしっかりと読み込みましょう。すると、「エジっ子」=「よそさまの子」=「現地の子」という対応関係が読み取れます。あとは、「あからさまに現地の子供たちを叱ることが出来ない」をうまく言い換えた選択肢を選びましょう。

問三

語句問題に見えますが、設問にヒントがあるので、それに従いましょう。他人とは同じ道を歩まないということです。この場合、傍線の直前に「身近にいた人間が常に臨戦態勢だった」とあり、「まい」とは、「~しないぞ」という意志なので、「他人と同じ失敗をしないでおこう」という意味だと分かります。

問四

傍線部だけを見ても解けます。「妙な」とあることから、普通では起こり得ない状況だということです。なぜかといえば、エジっ子たちと日本人学校の生徒は、リード文にある通り、普段は対立しているからです。それが仲間のようになるから妙だということです。

問五

傍線部に指示語があるので、シンプルに直前を見ましょう。すると、「路上の子供たちに卑屈に笑いかけてしまう自分」という内容が読み取れます。アの「優しい」は本文にある言葉ですが、直後で明確に否定されているので引っ掛からないようにしてください。

問六

傍線部の「突然のこと」が何を指すのかしっかりと意識しましょう。路上の子供たちに対して「汚い、あっち行き!」と母が言ったことを指します。傍線部の数行後で「こんな好戦的な母を見たことがなかった」とあるので、普段の母からは想像できないような行動だったのでショックを受けていることが読み取れます。このように、傍線部の前後を両方見ないと解けない問題が、海城中学ではよく出題されます。

問七

唾をはきかけられるというのが、自分や母がやったどんな行為への仕返しなのかを考えましょう。それは、問六で見た、母の攻撃的な発言です。彼らに対して「悪意はない」(つもり)の自分にとって、母のした行為は非常にうしろめたい行為であったと考えられます。したがって、卑屈に笑い返されるよりは、そのうしろめたい行為に見合う行為で仕返しをされた方がましだと考えたのです。ウの選択肢は非常に紛らわしいですが、僕はこの段階ではまだ自分が路上の子供たちへの悪意を持っているとは気がついておらず、時系列がおかしいため、選んではいけないものです。

問八

消去法が有効に使える問題です。アは「彼ら」とありますが、敵意を感じられるのは一人の男の子のみなので、あてはまりません。また、イは「親のいない」ということが本文からは全く読み取れません。また、エは「笑い返してくれなかったので」とありますが、これでは彼らが笑い返してくれることを期待していることになります。しかし、本文では、彼らに対して笑いかけはするが、それ以上の関わりをさける僕の姿勢が書かれているので不適当です。

問九

「どういう自分」とあるので、僕のマイナス面を具体化しましょう。その際に、問十で「母のやったことに、ほとんど感動すら覚えていた」とあるので、母のプラス面との対比で書けば、かなりの加点要素となるでしょう。僕は害の及ばない安全な場所で笑顔を作りながら圧倒的に彼らを見下していたのに対し、母は彼らに暴言をはき己を貶めることで彼らと対等に向き合っていたのです。この内容を、解答用紙に合う形でまとめましょう。

問十

問九で見た通り、母は彼らと対等に向き合っています。ただし、それが本文では「母は彼らと同じ地平に立っていた」と極めて抽象的に書かれているので、この言い換えをしっかりと見抜く必要があります。また、本文の「己を貶める行為」が選択肢では「人間として下劣だと相手から言われかねない差別的な言葉」とかなり具体化されています。

問十一

この文章の主題に関わる問題です。問九で見た通り、僕は母の発言を通して、自分が路上の子供たちを見下す恥ずべき人間だと気づいたのです。アの選択肢では「見下されてしまう」と、自分を守りたい気持ちやプライドが感じられる表現となっており、主題からずれてしまっています。このように、物語分の最後の設問では主題の理解度が問われるので、普段から意識しておきましょう。

問一

漢字の書き取りの問題です。受験者平均点が低い回ほど、こういうところでの失点が命取りとなるので、確実に得点しておきたいところです。

問二

顔の使い分けという本文の話題がしっかりと読み取れているかを確認する問題です。詳しくは、合否を分けた一題で扱います。

問三

傍線部の「いやなものを見た気」が「嫌悪を感じていた」と同段落で言い換えられていることに気付ければ解ける問題です。

問四

傍線部に指示語があるので、しっかりと前を見ましょう。「自分の態度が異性に媚びて見える」という意味です。ついついイを選んでしまいがちですが、「緊張を態度に表すことを」というのが不適当です。むしろ、緊張を悟られまいとしていたのです。したがって、ウが選べます。「媚びる」を「気に入られるために」と言い換えています。この設問も、本文の言葉がそのまま用いられている選択肢が、引っ掛けとして用いられています。

問五

傍線部の前が具体例の列挙になっていることに注意が必要です。これらの具体例は、「むしろ使い分けなければ日々を過ごすのが大変である」ということを主張するためにあります。この内容を言い換えると、「顔の使い分けによって日々を円滑に過ごすことができる」となります。やはり、ここでも本文の言葉が言い換えられています。

問六

傍線の後の「服装の提案ではあるのだが、なんだか顔の使い分けの奨励でもあるように見える」に着目しましょう。「だが」という逆接の後ろに、「奨励」という傍線部の「やんわりと強要されている」の言い換えがあります。つまり、ただの服装の提案となっている選択肢を選んではいけません。

問七

傍線を含む一文の「あれ」という指示語に着目して前をみましょう。「母親でもあるが、ひとりの女性でもありたい」という内容です。それが分かれば、自然と選択肢は絞られます。

問八

「母親でもあるが、ひとりの女性でもありたい」を、大人の男性に置き換えてみるとどうなるでしょうか。 

問九

傍線を含む段落をしっかりと読み込みましょう。すると、男性と女性が対比されていて、女性に比べて男性は顔を使い分けながら一般社会と本当の意味で接してこなかったという内容が読み取れます。顔を使い分けないという内容が、選択肢の「相手との関係性が固定」と言い換えられ、「外界の他者」が本文中では一般社会と言い換えられています。

問十

傍線部の次の段落で例が述べられ、「理解を超えたこわさ」と抽象化しています。それを選択肢では、「理屈で説明できるようなことではない」と言い換えています。

問十一

「そのような人物」と指示語つきの言葉があるので、直前を見ましょう。すると、「相反する二面性が自らの内にある人物」だと分かります。そのような人物は問十で見た通り、理解を超えたこわさを持っているので現実だと直視できませんが、小説であれば、その心の奥底をじっとみつめることができます。だから、好きなのです。

問十二

問一と関連するので、合否を分けた一題として解説します

合否を分けた一題

出題形式は例年通りでした。文学的文章と説明的文章の二題構成で、それぞれに四択の選択式問題が連続し、最後に字数の多い記述問題が待ち構えています。しかし、今年は問題の難度が高く、昨年よりも受験者平均点が25点ほど落ちました。その理由として①本文の内容が難解であった②選択肢の作り方が受験生にとって取り組みにくいものになっていた、の二点があげられます。特に②ですが、

1、傍線部周辺の言葉を引っ掛けの選択肢に巧妙に用いている
2、物語の時系列を乱した選択肢が混ざっている
3、説明文で話題の転換を意識しなければ二択から先に進めない問題がある
4、物語で主題からずれた選択肢がそれとなく混ざっている

など、様々な引っ掛けポイントがあり、受験生がうまく対応できていなかったと思われます。上記の問題寸評で、各設問の引っ掛けポイントを解説しているので、自分がどこでつまずいてしまったのかをしっかりと検討してください。

では、合否を分けた一題をみていきましょう。

二 問二、十二

どちらの設問も、しっかりと話題の転換を読み取れているかを聞いている問題です。単純に話題転換の「ところで」だけで考えてしまうと、問十二だけでなく、問一も間違えてしまいます。

解き方の手順

[1] 傍線部①の直後を見ると、親、先生、友達など、接する相手が変わるごとにべつの顔を用意すると述べられています。次の段落以降も、顔の使い分けという言葉が多用されているので、この文章の話題は「顔の使い分け」であることが分かります。

[2] しかし、これだけでは問二はウエの二択までしかしぼることができません。ここで話題の転換を読み取れていれば片方を消すことが出来ます。

[3] では、どこで話題が転換されているかというと、傍線部8の一行前に「このような日常的な顔の使い分けとは異なって」とある通り、それまでの顔の使い分けを日常的なものとまとめたうえで、さらに、顔の使い分けの中でもはっきりと「裏」と「表」が分かれている場合があると述べられています。

[4] したがって、問十二の答えは「このように」だと分かります。

[5] さらに、相反する二つの顔があるのは、顔の使い分けの中でも特殊なケースであることが分かるので、問二ではウを消し、エを選択することができます。

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