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国語の合否を分けた一題

海城中入試対策・国語の合否を分けた一題(2019年度)

難易度分類

問一 A 問二 A 問三 B 問四 B 問五 A問六 B 問七 B 問八 B 問九 A 問十 A問十一 A 問十二 A 問十三 B
問一 A 問二 A 問三 B 問四 B 問五A問六 B 問七 B 問八 B 問九 B

A…海城中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題

問題総評

例年同様に、大問一で文学的文章、大問二で説明的文章という出題でした。記号選択の問題が多くを占めつつ1~2問は記述が出題されるのも例年通りで、本年も80字以内の記述が二問ありました。海城中の国語では「これはどういうことか」と傍線部を別の言葉で言い換えて説明する問題と、「こういえるのはなぜか」という因果関係の読み取りを求める問題が非常に多く出題されます。それはつまり、本文そのものを丁寧に読んで、内容を客観的に正しく捉えられているかを問うような問題の作り方であるということができます。普段から国語の読解問題を解くときに、本文の内容について「この表現はどういうことを述べているのか」「登場人物や筆者がこのように思った/考えたのは何故か」と自分の中で確認しながら読んでいく習慣を身につけていきましょう。

問題別寸評

こまつあやこ『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』より

問一

傍線部のときの「わたし」の心情としてふさわしいものを選ぶ問題です。傍線部の後を見ると、どうしてそのような発言になったのかその理由が書かれています。「佐藤先輩と一緒に……言えない。だって……仲よくしているなんて知られたくない。」という部分に着目し、同じような内容のものを選びましょう。

問二

傍線部がどういうことを述べているのかを答える問題です。「空気を読む」というのは周囲の雰囲気を理解して適切な行動をとる、といった意味です。ではここでの佐藤先輩の「空気を読まない」行動とは何か?と考えます。問一で見たとおり、「わたし」は佐藤先輩と仲良くしていることを知られたくないと思っていますので、平気で話しかけてきたこと自体に「空気を読まない」と感じているのが分かります。

問三

傍線部のときの「わたし」の心情を答える問題です。指示語「そう」の内容を確認するのはもちろんですが、その前後のモノローグも見てみましょう。「朋香ちゃんを失いたくない」「佐藤先輩へのイライラ」という表現から、「朋香ちゃんを大事にしたいのにそれができない」という状況が、そして傍線部からの「言いすぎた」という表現からはついきついことを言ってしまい自分でショックを受けている様子が読み取れます。

問四

傍線部のときの「わたし」の気持ちとしてふさわしいものを選ぶ問題です。「口をとがらせる」という慣用表現には「不平、不満を示す」という意味があります。また、傍線部を含む一文と、その前の発言に着目すると、昨日吟行すると言っていたのに来なかった佐藤先輩を責めて見せるという「わたし」の気持ちを読みとることができます。

問五

傍線部の佐藤先輩の気持ちとしてふさわしいものを選ぶ問題です。これも前後の佐藤先輩の発言を見て考えていきます。もう一緒に吟行はしないと言い切り、自分と一緒にいるところを見られるのを嫌がるような「わたし」の発言もしっかり聞いてしまっていることが分かります。それとあわせて目も合わせない様子となると、これはもう「怒っている」としか読み取れないといえるでしょう。

問六

合否を分けた一題で解説します。

問七

傍線部の内容が具体的にはどのようなものであるか、ふさわしいものを選ぶ問題です。この比喩表現は今の「わたし」の心情を示しているものであると考えます。今「わたし」は佐藤先輩からくちびるだけの微笑みを向けられ、突き放されるような言葉を投げかけられています。二人のこれまでのような関係が崩壊していく場面であると言えますので、最も近いものを選べば正解です。

問八

問六に引き続いて記述の問題です。ただこちらは「ちがいが明らかになるように」という設問より、「Aは○○であるのに対しBは××である」という、対比の文の形を書くべきであることがすぐに浮かび上がってきます。マレーシアと日本の違いを述べ、そこに「帰りたい」となった理由としての心情を付け加えましょう。

問九

傍線部の「七海さん」の発言の理由としてふさわしいものを選ぶ問題です。七海さんの発言内容をそのまま言い換えているものを選びましょう。

問十

傍線部の内容がどういうことであるかを答える問題です。「それ」という指示語が直前の一文の内容であることを確認しましょう。「日本⇔マレーシア」の関係に気がつくことができれば、スムーズに正解できると思われる問題です。

問十一

傍線部の「わたし」の様子として最もふさわしいものを選ぶ問題です。「自分に言い聞かせる」「ずんずんと進む」という表現に着目します。怖くないと自分に言い聞かせるということは、本心では怖いと思っているということになります。何を怖いと思っているのか、そしてこれから何をしようとしているのかを読み取り、判断しましょう。

問十二

「わたしの伝えたいこと」の内容を簡潔に書いて答える問題です。直後に登場する短歌がヒントとなっています。「願いを込めてもう一度いっしょに歩いてみたい」という表現、そしてこれを二人の繋がりのきっかけである短歌という形で伝えているということから、これからまた一緒に吟行したいと思っている「わたし」の気持ちが分かります。

問十三

傍線部における「佐藤先輩」の気持ちとしてふさわしいものを選ぶ問題です。「きまり悪そうに目をそらす」という表現に着目し、佐藤先輩が何か「わたし」をまっすぐに見られない気持ちを抱いていることを読み取ります。さらに詳しい内容を見つけて絞り込むのですが、この物語は「わたし」の一人称目線で進みますので、佐藤先輩が心の中でどう思っていたか直接説明はされていません。そうなると、本文中のヒントから判断しうるものを選ぶことになります。イ「理不尽に腹を立てて」「『わたし』はまったく悪くない」が×、ウ「まだ許していない」エ「本当はもうどうでもいいと考えていた」が読み取れないため×です。

齋藤亜矢『要、不要』より

問一

漢字の書き取りです。

問二

傍線部のようなことが何故起こるのか、原因としてふさわしいものを選ぶ問題です。「パス回しと映像」の具体例の後で、「わたしたちはふだん、目に入るたくさんのもののなかから、……」とまとめられているので、そこを参考にしましょう。「具体例とそのまとめ」がワンセットになっている文章においては、「まとめ」の部分が筆者の考え、主張です。

問三

傍線部の表現がどういうことであるか、言い換えているものを選ぶ問題です。これは中略の前で述べられた「選択的注意」の働きによるものです。そして、同段落で「バウンドのパスと……気づかない人が増える」と述べられています。一生懸命にひとつの物事を追っていると、他の物には気がつきにくくなるという特徴が、ゴリラを例にとって表されています。

問四

傍線部の内容がどういうことか、ふさわしいものを選ぶ問題です。「おもしろい」については、ひとつ前の文でそれが不要な情報であったと述べられています。そのようなものを「抽出して表現につなげるのが、アーティスト」とありますので、この部分とよく似た選択肢を探してみれば見つけることができるでしょう。

問五

傍線部のような状況が発生する理由としてふさわしいものを選ぶ問題です。傍線部を含む一文を見ると「そのせいで」という指示語があり、まさにその内容が理由になることがわかります。直前の内容「相手の顔や容姿についての一連の知識(スキーマ)が呼び起こされ、……すみやかに認識できる。」とありますので、ここが理由を示す箇所です。同じような内容を述べている選択肢を選びましょう。

問六

傍線部のようになったのはなぜか、その理由としてふさわしいものを選ぶ問題です。キノコの話は具体例ですので、前後の抽象表現=言いたいことの部分に着目し、この例が何を伝えるために挿入されているのかを考えます。キノコの話が始まる直前に、「知識が増えるとスキーマも充実するので、わずかな手がかりからでも察知し、認識しやすくなる」とあります。キノコについてこれが起きるとはどのようなことか、具体例の段落をよく読み判断しましょう。

問七

傍線部について、それがどのようなものかふさわしいものを選ぶ問題です。傍線部を含む一文に目を通すと、「それは」という指示語で始まっています。直前の内容から確認していきましょう。ひとつ前の文より「意味処理される前の認知過程で注意を向けているということ」が該当しますが、まだ抽象度が高く難しいです。さらに遡ると、この部分はその直前「つまり」によって言い換えられたものであることが分かります。すると「なんとなく」という感じを「何か」として認知するという表現がありますので、ここを根拠としましょう。

問八

傍線部のようにいえるのはなぜか、その理由としてふさわしいものを選ぶ問題です。ここまでの話(ゴリラ、キノコ、バードウォッチング)を通して、人間の認知というものがそのときの必要性や一連の知識によってかなり異なるということが述べられています。傍線部直前で「絶対的なものなど何もないという気持ち」と述べられているこの内容について、最も近い内容のものを選びましょう。

問九

傍線部から読み取れる筆者の考えとしてふさわしいものを選ぶ問題です。
この文章では、この傍線部以外にも芸術について述べられていた箇所がありました。それは問四のアーティストにまつわる記述の部分です。生活する上では決して必要ではないが「おもしろい」ものを抽出し、表現する人がアーティストであるということは、その表現行為そのものが芸術であると考えることができます。そして筆者はそれを好ましいものと考えているのです。

合否を分けた1題

問六

傍線部「わたし、サイテーだ」について、具体的な内容を書いて答える問題です。まったく対処できないという受験生はおそらくほとんどいないとは思うのですが、精度をどこまで上げられたかどうかによって得点差が開きそうな一問であるため、今回こちらで取り上げることにしました。

考え方

まず、本文中のモノローグ(「わたし」が会話文ではなく地の文で考えていること)のうち、「サイテー」の内容にあたりそうな部分をチェックします。

傍線部前より
『無理やり連れていかれるだけなんだよ。ほんとは迷惑!』
あの言葉が聞こえていたなんて……。
傍線部後より
下級生からも変わり者扱いされている佐藤先輩と、仲よくしていることを周りに知られるのが嫌だった。
なのに、二人でいるときは仲よくしたいなんて。虫がいい。
佐藤先輩の気持ちなんて考えていなかった。

この二つの部分の内容を、大きく二組、四つの項目にまとめてみます。

・佐藤先輩と仲よくしていることを周りに知られるのは嫌だ
・二人でいるときは仲よくしたかった(矛盾した考え)

・佐藤先輩の気持ちなんて考えていなかった
・本当は迷惑だなどと傷つけるようなことを言ってしまった(やってしまったこと)

そのまま上記四点を繋げると以下のようになります。

佐藤先輩と仲よくしていることを周りに知られるのは嫌だと思う一方で、二人でいるときには仲よくしたいという自分に都合のいい考えを持ち、佐藤先輩の気持ちを考えることなく、本当は迷惑だと傷つけるようなことを言ってしまったこと。(109字)

条件は60~80字なので、抽象化してまとめます。

佐藤先輩に対して、周りに知られることなく仲よくしたいという自己中心的で矛盾した考えを抱き、相手の気持ちを考えず傷つけるようなことを言ってしまったこと。
(75字)
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