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算数の合否を分けた一題

世田谷学園中学入試対策・算数の合否を分けた一題(2016年度)

難易度分類

(1)A  (2)A  (3)A  (4)A  (5)A  (6)A
(1)A  (2)C
(1)B  (2)B
(1)C  (2)C
(1)B  (2)B
(1)A  (2)C

A…世田谷学園中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えれば良しとする問題

問題別寸評

(1)

基本的な計算問題です。
分数の形で計算の工夫を行いましょう。

(2)

鉛筆を①円、ボールペンを②-30円と置き換えて考える基本問題です。

(3)

食塩水に関する基本問題です。
水の量に注目して解くことは煩雑なので、面積図や天秤を用いて処理しましょう。

(4)

平面図形と相似の基本問題です。
延長して大きな三角形を作っても良いですし、内部に補助線を引いて三角形と平行四辺形に分けても良いでしょう。

(5)

仮分数にして分子は最大公約数、分母は最小公倍数に注目する、約数・倍数の典型題です。

(6)

速さと時間の逆比を用いて、兄の速さを④、弟の速さを③と考えましょう。以降は普通の旅人算として解くことが可能です。

(1)

男女の人数を和差算で求めた後は基本的な平均算として処理することが可能です。

(2)

「B組の平均点が1.3点上がった」=「B組の合計点が39点上がった」=「B組の女子の合計点が39点上がった」というように、題意を読み替えていくことが大切です。
どこから考えるのか気付くことのできなかった受験生も多いことでしょう。

(1)

仕入れ値の総額の150000円と、売り上げの総額に注目することが肝心です。
大特価品は20個で63000円の売り上げと整理しましょう。

(2)

(1)と同様、仕入れ値の総額と売り上げの総額に注目しましょう。
定価の2割引きの3600円で25個売れた時の利益から、1個ずつ減らして考えていくと良いでしょう。
世田谷学園では頻出のパターンです。

(1)

BE=ア、EC=イとおくと
BC=ア+イ=10cm
またEF=EC+CF=イ+ア=10cmと考えられます。
図形というよりも式の置き換えとして考えられる問題です。

(2)

等積変形すると三角形DBEの面積は三角形DCFと同じです。
ICを三角形DCFの内部底辺と捉えましょう。
発想力の問われる難問です。

(1)

複数人の動きを同時にとらえる、可能ならばダイヤグラムで整理したい問題です。
ダイヤグラムに習熟していない場合は、まずはAとBの速さの比を求め、それぞれがCと出会った状況を線分図で整理しましょう。

(2)

(1)よりA・B・Cの3人の速さとS町からT町までの距離が整理できているので、(1)が正解できていれば易しい問題です。

(1)

円柱から円錐をくりぬくだけの、回転体における基本問題です。×3.14で整理すれば計算量も多くはないので、後半の問題とはいえ落とせません。

(2)

DAを延長して大きな円錐を作り、そこから円錐2つの体積を除くだけの問題です。
ただ数値が綺麗な数字とならないので、不安を感じた受験生も多いことでしょう。

合否を分けた一題

平成22年以前の世田谷学園は4科において算数の比重が高く、難度も高めの出題でしたが、近年は、中学受験の算数における習熟度の差が端的に表れるバランスの良い出題になっています。

出題分野も数・図形・文章題からバランスよく課され、また過去問の類題も多いことが特徴としてあげられます。
このような出題ならば受験生の学力に加え、世田谷学園の過去問に取り組んできた量も、得点差につながるので入学への熱意も合否に直結すると言うことが出来そうです。

平成28年度の第1回の出題でも例年の傾向は踏襲されました。
平均点も合格者で6割弱、受験者で5割弱という例年の得点率と同レベルの出題です。
そんな今年度の出題で合格を勝ち取るためには、1の小問集合と、2(1)割合の基本、6(1)の立体図形の基本を確実に得点することで40点を確保し、あと2問正解することが必要でした。

今回の試験では高度な発想力や読解力が問われる2(2)と4、複雑な事象を整理する処理力を求められる5、高い計算力を要する6(2)は生徒によって得手不得手が出やすい内容です。

そう考えると3の割合が合否を分けたと考えることが出来そうです。
用いる発想も過去問とも類似しているため、充分に過去問演習を積むことが出来た生徒ならば、比較的得点に結び付けやすかったのではないでしょうか。

以下、3(2)の解法を確認します。

原価の和は3000×50=150000円だから処分を含めても、この金額を上回れば良い
定価品で3000×1.5=4500円で5個だから4500×5=22500円
特価品で4500×0.9=4050円で20個だから4050×20=81000円
ここまでで22500+81000=103500円

大特価品は1個あたり4500×0.8=3600円だから
もし残り25個全部売れたとしたら
3600×25=90000円
この時の売り上げは103500+90000=193500円だから利益は43500円

この状況から1個売れ残るごとに利益は3600+500=4100円ずつ減っていくから、
43500÷4100=10.6・・・より10個までは処分することが出来る。
よって最低でも売らなければならない個数は25-10=15個・・・(答)

こちらの「弁償算」と呼ばれる解法は世田谷学園において頻出のパターンです。
過去問演習で充分な努力を積むことができていた受験生にとっては、比較的対処しやすい問題だったのではないでしょうか。

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