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国語の合否を分けた一題

浅野中入試対策・国語の合否を分けた一題(2015年度)

難易度分類

A…浅野中合格を目指すなら、確実に得点したい問題。標準的な知識問題なども含む。
B…やや難度が高く、論理的思考力で文脈をとらえることが求められる問題。
C…かなり難度が高く、失点しても致命的ではないが、正解すると得点差がつく問題。

問一 A 問二 A 問三 B 問四 B 問五 B
問六 B 問七 B 問八 B 問九 C
問一 A 問二 B 問三 A 問四 B 問五 B
問六 C 問七 B 問八 A 問九 B
A(漢字の読み書き)

平成27年度 問題別寸評

物語文で出典は小川洋子の「ひよこトラック」でした。言葉を発しない少女と初老の男の交流を描いたものですが、環境設定がやや特異で抽象(ちゅうしょう)的な描写(びょうしゃ)も含まれるため、小学生にとっては読みづらい文章だったと思います。

問一

平易な語彙(ごい)問題です。ここは確実に点数をとりたいところです。

問二

空欄(らん)補充問題です。空欄の直前の「つまり(言い換えてまとめる接続語)」や、直後の「それ(指示語)」に着目すれば、無理なく解けるでしょう。

問三

五十字の記述問題です。「合否を分けた一題」として、後ほど解説します。

問四

傍線部の直前の「少女の黒い瞳の中では、ひよこはどこへでも行けるのだ」に着目しましょう。波線部から「現実は違っている」という点をとらえれば正解が選べます。

問五

傍線部「少女に気づかれないよう / そっと花園に埋葬しているのだ」という2つのパーツに分けて、波線部の意味をていねいに吟味(ぎんみ)すれば正解が選びやすくなるでしょう。

問六

▲▼で指定された範囲をていねいに読みましょう。「男は一日中、ただ玄関の内と外を出たり入ったりしているだけだった」「礼を言われるような何かを自分はしたのだろうか、という気分になった」「食堂やロッカーで一緒になっても、雑談することはなかった」などから正解が選べます。

問七

「抜け殻」が意味するところとは何かを考えます。初老の男は「抜け殻」と「かつては生き生きとしていたが、今は見捨てられて相手にされなくなった人」と重ね合わせているのです。「すべて選びなさい」という指示に注意しましょう。

問八

問二と同様、空欄補充問題は空欄前後に指示語があった場合、それを手がかりにしましょう。空欄の前には少女が発していたと思われる声がくわしく書かれています。

問九

クライマックスの場面で、男の少女に対する気持ちを問う問題です。記号選択問題で選択肢が長い場合は、一文を全体的にながめるのではなく、パーツに分けて正誤を細かくチェックします。この問いはやや細かい内容を問うていますので、「明らかに本文内容と違っているもの」から、ていねいに消去していきましょう。

論説文で出典は池上嘉彦(よしひこ)の「記号論への招待」です。岩波ジュニア新書ではなく岩波新書ですので、中学受験生にとってはかなり難しい内容だったでしょう。ただし、設問は記号選択や抜き出しが中心ですので、大意がつかめれば何とか合格点はとれるのではないでしょうか。

問一

接続語の問題です。空欄の前後をしっかりと読んで、全問正解を狙(ねら)いたいところです。

問二

傍線部を含む段落の内容がつかめていれば解ける問題です。読み手の主観(すなわち受験生の主観)で解くと間違えてしまう「ひっかけ」がありますので、要注意です。

問三

これは平易な問題です。空欄の直後の指示語を確認すれば、さほど悩まずに正解が選べるでしょう。

問四

傍線部を含む段落が抽象(ちゅうしょう)的な説明になっていますが、続く段落で「言語創造」に関して、具体例を交えて説明しています。その部分をていねいに読みましょう。

問五

三十五字の記述問題ですが、傍線部前後の言葉をつなげて解答作成ができますので、高得点がねらえます。あらかじめ使うべき解答要素を考えてから、解答作成にとりかかりましょう。

問六

「ブーボー」という言葉の説明は、傍線部を含む段落から二段落に渡っています。「『ブーボー』という記号は、未知のものを捉え、自分との関連で意味づけし、自分たちの世界に取り込もうとする人間の試みの産物である」という部分などが答えの根拠(こんきょ)になります。

問七

文章内容のかたまり(段落構成)を意識して読めているかを問う問題です。傍線部の前に「『創造的』と呼んでよい一面があると同時に、実はもう一つの重要な面がある」と述べているので、「創造的な一面」とは対になる内容を考えればよいわけです。

問八

平易な抜き出し問題です。なるべく時間をかけずに処理したいところです。空欄の前後の語句と本文中の語句を見比べ、似たような語句(言い換えられている語句)がないかを確認していきます。

問九

本文の結論に関する問題です。前述したように、本文自体が難解な内容ですので、大まかな内容がつかめていれば解けるようになっています。「本文に書かれていない内容」のものを確実に消去していきましょう。

すべて小学生で習う漢字からの出題ながら、点差がつくという絶妙(ぜつみょう)な作問です。漢字の学習は日ごろからコツコツと積み重ねていきたいものです。

合否を分けた一題

浅野中の国語というと「記号選択問題や抜き出し問題が中心」という印象があります。もちろんそれは間違っていませんし、今後もその傾向が大きく変化することはないと考えられます。したがって、浅野中の国語攻略のカギは、まず記号選択問題のパターンを熟知することだと言えるでしょう。
一方、記述問題はどうでしょうか? 以前出題されていた意見作文型の記述問題はここ数年見られません。今後はおそらくオーソドックスな記述問題が出題されると思われます。記号選択問題がある程度以上得点できたら、最終的な合否を分けるのは記述問題ではないかと私は思います。「合否を分けた一題」では記号選択問題ではなく記述問題を取り上げたいと思います。

では、「合否を分けた一題」として、の問三を解説しましょう。

記述問題を解くうえで大切なことの一つは「文中で解答作成に使えそうな語句は優先して使う」ということです(これは論説文でも物語文でも当てはまります)。勝手に自分の言葉で置き換えてしまうと、言葉のニュアンス(意味合い)が変わってきてしまうことがあるからです。

の問三も、できるだけ文中の言葉をつなぎ合わせて解答作成するとよいでしょう。
設問では「自分(=初老の男)と同じような発見」とは何かを問うています。
四段落冒頭に「どの抜け殻にも、眺めれば眺めるほど、新しい発見があった」と前ふりがあり、「男がまず(→一つ目ということを表す重要ワードです!)驚いたのは、脱皮した殻が実に精巧な作りをしていることだった」と書かれています。
そして、次の段落冒頭では「更には(→「付け加え(添加(てんか))」を表す重要ワードです!)、それほど精巧でありながら、綻びがないのだった」と書かれています。
まずは、波線部を骨組みとして解答を組み立てましょう。

ただし、字数指定は五十字以内ですので、骨組みだけでは文字数が足りません。骨組みを「肉付け(=くわしく説明する)」していきます。
「抜け殻の精巧さ」に対して「生物の形を留めているほど…」という修飾語句を、「綻び」に対して「背中に切れ目がある以外は…」という修飾語句をつけます。
いずれも「文中に書かれている言葉」を優先して使いました。
解答例としては以下を挙げておきましょう。

抜け殻は、その生物の形を留めているほど精巧な作りだが、背中に切れ目がある以外は綻びがないという発見。(五十字)

浅野中が用意している模範解答は分かりませんが(学校発表はありません)、少なくとも、試験時間の限られた中で中学受験生が導き出す解答としては上記のもので十分ではないでしょうか。

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