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算数の合否を分けた一題

渋谷中入試対策・算数の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

[1] (1)A (2)A (3)B (4)A (5)B (6)A
[2] (1)B (2)C (3)B
[3] (1)A (2)A (3)B (4)C
[4] (1)B (2)B (3)C

A:渋谷教育学園渋谷中に合格を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法ツールによりかかる時間に差がつく問題
C:難易度や処理量から判断して、一旦とばすべき問題

問題別寸評

[1]
(1)

長い式の計算になりますが、()や{ }の順番を間違えずに、分数・小数の変換に注意すれば正当できる問題です。

(2)

規則性を見抜きましょう。2018×(1+2+3+・・・・+□)の一の位のみに注目し、
8,6,4,2,0の順番で出てくるということがわかれば簡単でしょう。
一つのグループの和=8+6+4+2+0=20
2018÷20=100余り18。ここで余りの18=8+6+4となり、前から3個の和ということがわかります。
よって、100×5個+3個=503個

(3)

食塩水の、面積図(天びん図)を利用する問題です。
Aは6%で300g。BとCの食塩の重さが等しいということから、
食塩水全体の重さの比=B:C=200g:300g=2:3、濃度の比は、食塩の重さが等く、
逆比になるので、B:C=3:2
また、「AにB150gを混ぜるとCの濃度と同じになる」ということから、
2018_gouhi_sansu

(5)

これは、今までにない傾向で話題を呼んだ問題となります。
理由や説明を記述させる問題で、今まで渋渋では出題されなかった傾向です。
解答例としては、2018年5月1日付のドクターHPの講師ブログ

でも、書かせていただきましたが、
平均点と上位に入っているかどうかというのは、別問題であり、1位の生徒と2位、3位の生徒が点数があまりにもかけ離れている場合、上位2名であっても、平均点より下になる場合があります。その点数を具体的に示して解答すればよいでしょう。

先般、理由や自由記述の算数の問題も頻繁にみられるようになり、今後2020年の大学入試改革に伴って多くなってくるのではないかと思われます。因みに、昨年(2017年度)ですと、駒場東大中学校では、「今まで算数を学んできた中で、実生活において算数の考え方が活かされて、感動したり、面白いと感じた出来事について簡潔に説明しなさい。」という問題が出題されました。

(6)

正方形の中を正三角形が動く問題です。
必須問題であり、図形の動きを正確に図示できるかが決め手となります。
回転移動ときたら、①中心、②半径、③中心角
この3点をチェックして問題を解くようにしましょう。

[2]合否を分けた一題

(1)(2)(3)と誘導式になっておりますので、(1)をまずしっかりと題意をつかみ場合分けをして求めていきましょう。
渋谷教育学園渋谷中学では、必ず大問[2]で場合の数が出題されます。ここを、落ち着いて解くことができたかが合格の決め手となります。時間をかけ過ぎて焦ってしまうことがないように、日ごろから「場合の数」は特化して練習しておく必要があります。

【条件】Aの円に置くコインの金額は、BとCの円に置くコインの金額の平均以下です。
2018_gouhi_sansu_2

A=1円を置くと、
(B,C)=(5,10)、(10、50)、(5、50)⇒BとCの順番を入れ替えて、3×2=6通り。

A=5円を置くと、
(B,C)=(1,10)、(1,50)、(10,50)⇒これも順番を入れ替えて、3×2=6通り。

A=10円を置くと、
(B,C)=(1、50)、(5、50)⇒こちらも順番を入れ替えて、2×2=4通り

以上より、6+6+4=16通り。

(2)(1)より、Aに置くコインが平均より小さければいいので、一番大きい金額のコイン以外について、考えればよい。
A=1円を置くと、1円以外のコイン5,10,50,100、500円コインの並べ方になるので、
5×4÷2×2=20通り。

A=5円を置くと、同様に20通り。

A=10円を置くと、20通りであるが、(B,C)=(1,5)を置くと、10円よりも平均が小さくなってしまうので置くことができない。よって、20-1×2=18通り。

A=50円を置くと、20通りであるが、こちらも、BとCに、1,5,10円の3つのうちどちらか2つを使うと平均が50円以下になってしまうので、置くことができない。
この、(B、C)に(1,5)、(1,10)、(5,10)の3パターンを引くので、
入れ替えも含めて、3×2=6を引きます。
20-3×2=14通り。

A=100円を置くと、500円との組み合わせだけになるので、4×2=8通り。

以上を踏まえて、

20+20+18+14+8=80通り

(3)場合分けをして考えていきます。

それぞれのコインを1枚ずつ利用する場合は、(2)より80通り

2)BとCに同じコインを置く場合
2018_gouhi_sansu_3

A=1円のとき、
BとCにそれぞれ1円、5円、10円、50円、100円、500円を置く場合なので、
(1,1)、(5,5)、(10,10)、(50、50)、(100、100)、(500、500)、6通り。

A=5円のとき、
BとCに、5円以上のコインを置く。BとCにそれぞれ1円を置いてしまうと、1+1=2、2÷2=1円となり、平均が5円より下回るので置くことができません。
よって、5円、10円、50円、100円、500円の5通り。

A=10円のとき、
BとCに、1円、5円のコインは置けないので、10円以上のコインを置く。よって、4通り。

A=50円のとき、
同様に、BとCには、50円以上のコインを置く。よって、3通り。

A=100円のとき、
同様に、BとCには、100円以上のコインを置く。よって、2通り。

A=500円のとき、
同様に、BとCには、500円以上のコインを置く。よって、1通り。

まとめると、
6+5+4+3+2+1=21通り

3)AとBに同じコインを置く場合
2018_gouhi_sansu_4

AとBに1円を置くとき、
Cに置けるコインは、5,10,50,100、500の5通り。
BとCは入れ替えることができるので、5×2=10通り。

AとBに5円を置くとき、
Cに置けるコインは、10、50、100、500の4通り。
BとCに入れ替えることができるので、4×2=8通り。

AとBに10円を置くとき、
Cに置けるコインは、50、100、500の3通り。同様に3×2=6通り。
AとBに50円を置くとき、
Cに置けるコインは、100、500の2通り。同様に2×2=4通り。

AとBに100円を置くとき、
Cに置けるコインは、500円のみ。よって、1×2=2通り。

AとBに500円を置くと、この場合は、Cには500円以上のコインがないので置けない。
よって0通り。

以上より、
10+8+6+4+2=30通り

1)、2)、3)より、80+21+30=131通り

このように、(1)の1枚ずつ使える場合を図にしながら、どのようなパターンで場合分けできるかを考え、それを踏まえて(2)6種類を1枚ずつ使えるパターンに広げ、(3)で最後、6種類、3枚ずつ使える場合に繋げていくという問題構成になっておりました。条件を順序立てて整理し、考えをまとめていく力が必要です。

[3]

立方体の問題です。

正方形は3面あるので、もう一つの正方形を描けば正解です。
角がもともとの立方体の3つと、切り口にできた角が3つ見えるので、3+3=6
より、正六角形

立体Bは、角の三角すいが2つ取られた立体となります。
2018_gouhi_sansu_5

(4)

2018_gouhi_sansu_6

面AEGCから高さを考えます。
2018_gouhi_sansu_7

[4]
(1)

点Qが頂点Bからスタートし、2㎝/秒なので、頂点Cに着くまでに10÷2=5秒かかるので、
その間に点Pは、5×1=5㎝動く。点Pが頂点Bに来るまでに、点Pと点Qが2等分することはない。
初めて2等分するのは、点Pが頂点B、点Qが頂点Dに着いたとき、つまり、10秒後。
そこから、それぞれの点がもとの位置に戻ると、同じことが繰り返されるので、
40秒後にもとの位置に戻る⇒50秒後また、2等分となる点にくる⇒40秒後にもとに位置に戻る⇒・・・・と繰り返すということがわかります。

これを調べる必要があるので、やや解答には時間がかかるでしょう。

そのことがわかると、5回目は、10、50、90、130、170秒後

(2)

2018_gouhi_sansu_8

(3)

2018_gouhi_sansu_9

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