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算数の合否を分けた一題

武蔵中入試対策・算数の合否を分けた一題(2011年度)

2011年度(H23年度)入試  難易度分類

[1](1)A  (2)A
[2](1)A  (2)A
[3](1)A  (2)A  (3)B
[4](1)A  (2)(ア)A (イ)A (ウ)B~C (エ)B~C

A:武蔵合格を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法ツールにより正答率・所要時間に差がつく問題
C:難易度や処理量から判断して、部分点狙いで答案を作成すべき問題

2011年度(H23年度)の入試問題は、前年度と比べて合格者平均点・受験者平均点ともに低下したものの、武蔵対策を積んできた受験生にとっては「予想外の出題」と言える問題は皆無です。ただ、入試本番での緊張感の中、ちょっとした引っ掛かりどころ、ちょっとした工夫の必要性に気付かずに、失点した受験生はいたことでしょう。

以下、各問の内容について見ていきましょう。

[1](1)「2011を割ると1余る整数」の個数は2010を素因数分解して求めますが、「1」を除くのを忘れた受験生は設問を2つとも落とす恐れがあります。

[1](2)武蔵定番の「補助線を引いて相似な三角形を利用する」平面図形と比の問題。点Aから辺BCに垂線を下ろすことができれば大丈夫でしょう。

[2]3匹のヤギによる周回の旅人算と比の問題。北欧民話の3匹のヤギ「がらがらどん」を絵本で知っていた受験生は一息つける題材ですが、知らない受験生は「3匹のヤギがいて、名前はどれも『がらがらどん』です。ですから、A、B、Cと区別することにします。」という問題文を読んで、一瞬「???」となったかもしれません。

ただ、問題の内容はいたって典型的なもの。(1)はどの塾でもテキストに収録されているので、解き方の方針が立たないことはないはず。(2)は「AとBの2回目の出会い」と「AとCの1回目の出会い」の時間の比を求めて、その差に注目する解き方が楽でしょう。

[4]2011年度(H23年度)入試問題で最も武蔵らしさにあふれる問題です。(1)は(2)に向けて作業の練習みたいなもの。
(2)(ア)~(エ)については、場合の数での目新しい出題方法です。ある場合を与えて「何通りあるか」を問うのではなく、何通りあるかを与えて「その場合」を問う出題方法は、今年度の開成中[3](3)でも見られます。今後このような出題方法が増えるかもしれません。要注意です。

この(2)を解くにあたっては複数のアプローチの仕方が考えられますが、以下の2つのどちらかを選択した受験生が多かったようです。
「A、○、□の3つの点」を通る半径によって円は3つの部分に分かれる。その3つの面積の組み合わせを調べると12通り。そのうち(ア)4-4-4、(イ)3-3-6、(ウ)1-1-10、2-2-8、2-5-5、(エ)1-5-6、2-4-6となる。あとはそれぞれの場合で考えられる頂点の組み合わせ「A、○、□」を調べる。

円を区切って色々試していくうちに、(ア)3等分、(イ)2等分と4等分、(ウ)直径を軸として左右対称、(エ)必ず2等分が含まれる、ということに気付けば、あとはそれぞれの場合で考えられる頂点の組み合わせ「A、○、□」を調べる。

[4]に十分な時間を確保し、漏れがないように最後まで気を抜かずに処理できた受験生は算数で優位に立てたことでしょう。
武蔵志望者にとって学習効果の高い問題は間違いなくこの[4]です。様々な塾、受験雑誌で今年度の武蔵の一題として[4]を取り上げていますが、ここでは敢えて[3]の「継子立て」を取り上げます。

『算数の合否を分けた一題(2011年度)』 >> 1 2
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