2003年(H15)の中学開校初年度から、女子御三家の1月前哨戦に躍り出た浦和明の星。その一方で、埼玉県内屈指の進学校であった高校の評判の良さや、カトリック校ならではの指導方針・授業内容を理由に、本校を第一志望とする受験生も少なくありません。
第1回入試では、ここ数年易化傾向が見られましたが、2010年度(H22)は歯止めがかかり、以前の水準に戻りました。県内NO.1校としての地位を保つためにも、女子御三家の1月前哨戦として合格者の選抜機能を果たすためにも、入試問題のレベルは一定水準をキープせざるをえない浦和明の星。第1回入試の算数については、開校以来最も易しかった2009年度(H21)第1回入試問題は例外と考え、2008年度(H20)第1回入試問題がボトムラインと捉えておきましょう。
前述のように、第1回入試については母集団が御三家受験組を含みハイレベル。開校初年度は合格者数を絞り込んだものの、学校側は第1回入試合格者から御三家合格者が抜けることを想定しているため、徐々に合格者数を増やしており、今後は実質倍率が2倍ちょっとで落ち着きそうです。ただ、御三家受験組が参戦する限り、第1回入試のボーダーラインが下がることはないでしょう。
一方、第2回入試の母集団は、浦和明の星を第一志望・第二志望に据える受験生ばかり。募集人数の少なさや倍率の高さにひるまずに、第2回入試が実質的本番という心構えで対策をとるべきです。
出題内容は、第1回入試と比べてさほど大きな差はありません。第一志望校とする生徒は、第1回入試の合格者平均点の高さや御三家受験組のレベルの高さに惑わされることなく、この第2回入試のボーダーラインを念頭に置き、日々の学習を進めていきましょう。
浦和明の星の算数は、大問1が小問集合、その後に典型問題の大問が2つ~3つ、続いて応用レベルの大問が2つ~3つ。この出題形式は開校以来一貫しています。
前半の小問集合とて典型問題の大問は、広範囲から出題されます。それに対し、後半の応用レベルの大問は、①表やグラフを使った問題、②誘導つきの条件整理問題、③現場での地道な作業を伴う問題、が頻出です。
基本問題中心の前半での失点を極力なくし、応用問題の後半でどれだけ得点できるかが合否の分岐点となるでしょう。
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