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国語の合否を分けた一題

早稲田中入試対策・国語の合否を分けた一題(2021年度)

難易度分類

問一 A 問二 A 問三 B 問四 A 問五 B 問六 B 
問七 (A) A (B) B (C) A (D)A 問八 B
問一 a B b C c C 問二 A 問三 A 問四 B 問五 A 問六 B 問七 B

A…確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題

問題総評

今年度の早稲田中学は大問二つの構成となっており、例年通りの出題でした。大問一は、不良息子が家出から帰ってきたことに対する、登場人物たちの複雑な心理が描かれた物語文でした。大問二は、コロナ禍での他者とのかかわり方の述べた論説文でした。語彙力がないと正解にたどり着けない問いが複数ありました。

問題別寸評

問1 空欄補充

空欄の直前「大学の先生」に関連し、 直後「やさしい上方なまり」の対比に当たる選択肢を選びます。正解すべき問いです。

問2 登場人物の心情

六平の会話文や「若者を庇う言い方をする。いつもの通り、若者サイドに立っている」という本文の表現を根拠に答えを選びます。正解すべき問いです。

問3 主人公の心情

ふさわしくないものを選ぶものであり、選択肢の表現もかなり言いかえられているため、難しい問題になっていますが、「いつでも強く叱責できるのに」という選択肢の表現が本文の「ほんとうに大喝したり、ぶんなぐったり、できる男ではない」と合わないことに気づけば正解が選べました。

問4 四字熟語

正解すべき問いです。

問5 登場人物の言いたかった ※抜き出し

 大吉がずっと父と母に言いたかったが言えなかったことは何だったのかを読み取れていれば答えは見つけられます。

問6 主人公の心情 

直前の大吉の会話文から、主人公の心情を推測する問いです。「こいつ!」と表記されていますが、怒りでなく、照れなどの感情が裏にあることが考えられます。

問7 空欄補充 ※一部抜き出し

鞍馬女史について書かれていない箇所にも答えとなる言葉があるという難問でした。鞍馬女史の人柄を正確に読み取る力と、それを説明するのに必要な言葉が分かる語彙力が必要でした。

問8 登場人物の心情 ※記述

大吉の二重傍線部での心情を答える問題です。大吉の心情は鞍馬女史が代わりに述べていますので、そこを土台に書きます。決して書きにくい記述問題ではなかったと思います。

問1 漢字

全て小学生配当外の漢字でした。aの読みは正解してほしいレベルですが、b「浸透」・c「高揚」という書きはどちらも正解が困難なレベルだと思います。

問2 「今と似た状況」の具体的説明

 国語の問題の常識として本文に合ったものを選ばなくてはいけないのですが、今まさにコロナ禍ですので、正解選択肢を想像しやすかったと思います。「営業停止」などがヒントになります。正解すべき問いです。

問3 線部の換言

線部の表現「古典は、共同の経験値の集積」という言葉の意味をしっかりとおさえたうえで、傍線部を含んだ段落を読むと、正解選択肢が選べます。「人はひとりでは生きていけないということが示唆されています」という表現が、答えの判断に重要なものでした。

問4 言葉の知識問題

「隠(陰)徳あれば明報あり」。中学受験ではなかなか見かけない言葉です。しかし「隠」に「隠(かく)れる」という訓読みがあることに気づければ、「隠れて徳(善いこと)を行う」という意味だと想像でき、そしてそれがこのあとの内容と合致することが分かり、正解に至ることができます。

問5 線部の理由 ※抜き出し

 傍線部に「恥ずかしいと思う」とあり、答えの一文にも「恥ずかしい」とあることから、落としてはいけない問いだと言えます。

問6 線部の換言

選択肢の文が長いうえに、要点が読み取りにくい、難問でした。しかし、線部と選択肢の表現の対応を丁寧に確かめていけば、正解にたどり着けます。距離を保ちながら、連帯感を築くという矛盾した行為において、「弱者」に対して本文でどのように説明していたかを読み取りましょう。

問7 人々に求められる行動 ※記述

合否を分けた一題で説明します。

合否を分けた一題

今回は大問二の問7を、合否を分けた一題に取り上げます。
早稲田中学特有の、少ない字数の記述問題です。
答えの要素が本文のどこにあるかを見つけられるかがポイントでした。

問4 人々に求められる行動 ※記述

傍線部5「それぞれが、その人に合った適切なソーシャル・ディスタンスを保持しつつ、他者の喜びや痛みをフェイクではなく確かな事実として、理解するような連帯感に溢れた社会」とありますが、そのような「社会」では人々にはどうすることが求められますか。解答欄に合うように三十字以上四十字以内で説明しなさい。

【解答欄】 (こと。)

解き方の手順
まず、問いの条件を確認します。

「ソーシャル・ディスタンスを保持しつつ…連帯感に溢れた社会」では人々にはどうすることが求められますか」

次に、「ソーシャル・ディスタンスを保持しつつ…連帯感に溢れた社会」が本文のどこに書かれているか探します。
このことは、問6に、つまり傍線部4に同じことが書かれていたので、その続きを読んでいきます。
すると、問いの「どうすること」に関連する表現

「社会の中の自分自身の位置づけを知る、自分の居場所から他者との関係を見つめ直すこと」
「一人ひとりの資質、意欲によって、自律的に能力を発揮できる社会」

がみつかります。
ここを字数に合うようにまとめます。

【解答例】
社会での自分の位置を知り、他者との関係を考え、自分の能力を自律的に発揮する(こと。) 37字

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