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算数の合否を分けた一題

早稲田中入試対策・算数の合否を分けた一題(2016年度)

難易度分類

(1) B  (2) B  (3) B
(1) B  (2) C  (3) A
(1) B  (2) B  (3) B
(1) A  (2) B  (3) B
(1) B  (2) B  (3) C

A…早稲田中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難度、処理量から判断して、得点差がつかない問題

出題総評

合格者平均/満点 = 42.1点/60点と、50%を切った2015とは打って変わって高得点の争いになりました。 重量級の問題はありませんが、ひねりとアクセントが効いた小問が並んでいるので、油断は禁物です。一発の力よりも確実に安打を重ねられた受験生が合格を手にしているものと思われます。設問ごとの難度の差はそこそにありますので、標準レベルでは確実に得点したいところです。一度習ったことは絶対に落とさない、という学習姿勢が求められるセットと言えるでしょう。

問題別寸評

(1)

2016が7の倍数であることを知っていれば、約分してとし、スピーディーに処理できたでしょう。

(2)

兄と弟の1日に読むページ数の比がすぐ出せるでしょうか。

(3)

通過算
まずは状況を図示します。トンネルと橋の間の距離をアとおくと、
4384m+ア の距離に5分20秒
9638 m+ア+76 m の距離に9分40秒
とそれぞれわかるので、比較して、5330 mの距離に260秒かかっているとわかりますね。

2 図形小問
(1)

角度の問題。図はわざと歪めてあることに注意。二等辺三角形を見つけるのに手間取るかもしれません。

(2)

三角形の面積を求める問題。有効な分割線がなかなか見つかりません。道筋は複数ありますが、どこかで相似を作って強引に突破する事が必要、図形が得意かどうかを試す問題に仕上がっています。

(3)

ちくわ麩のような立体。考える部分がないので、差のつく余地がないです。

3 ニュートン算

ひねりの少ない出題なので、しっかり対策してきた受験生には取りやすいでしょう。
線分図なり、図なり、自分がマスターした方法に当てはめれば、正解にたどり着けたのではないでしょうか。ここでは比を表にまとめて求めてみます。

(1)

まず表にまとめます。湧水の量を水と書きます。排水量は同じですから、時間あたり水量は時間の逆比となります。

 

上の表をよく見て、2つの差に注目します。1と4の差は、B-Aの時間あたり水量であることがわかりますね。これを用いて、表を下のように拡張すると、

以上より時間当たりの水量は A:水=3:2 であるとわかります。

(2)

  ア  を求めます。時間当たり水量は A-水 の2倍になっているので
時間は半分の8時間です。水の出入りは逆ですが、変化させる量が水槽の体積であることは同じなので気にしなくてよいです。

(3)

  イ  を求めます。時間当たり水量が A-水 の7倍になっているので
時間は1/7倍で、16/7時間となります。

4 場合の数

後述します。

5 空間図形、展開図

(1)

台形の部分がポイントです。台形の辺を伸ばして正方形を復元すると、どう切られたかがイメージしやすくなります。正方形[い] の反対側に線対称に台形を書いて、正方形[あ] の辺上に置きなおせば出来上がりです。

(2)

台形を底面にとることがポイントです。公式通りに「四角柱」の体積を求めます。いくらなんでも易しすぎでしょう。

(3)

この問題は3つの段階からなります。
第1段階 見取り図を描いたうえで、切断面を把握する。直線ABを含むので「四角柱」の底面に垂直な切り口となることを押さえます。

第2段階 体積1:1 → 底面積1:1ととらえて、底面である台形の面積を2等分することを考えます。この考えに至れば、あとは見たことのある標準問題です。右図のように2通りの分割を描き、比を揃えます。
分割された面積の比から、下図のア:イ=5:3がわかります。

第3段階 前段階で点Cの位置を答えさせてもよさそうですが、あえてそうせず、最終問に凝縮させています。底面は2等分されているので、残った部分=側面積の差を考えます。この立体は柱体なので、側面積を比べるためには底面の外周を比べればよく、側面積の差=外周の差ですから、右の図から差の0.5cmを丁寧に求めてこれに高さを掛ければ求める面積差が出ます。

合否を分けた一題

大問5は(3)が腕の見せ所ですが、この1問だけで大きな差がつくとは考えられません。
油断できないのが大問4の場合の数。下手をすると3問失うので、怖いところですね。

大問4
カードを並べて、条件に見合った整数の個数を調べます。

4(1)
条件なしで3桁の整数を数えます。
1種類(2,2,2)、2種類(2,2,5)、(2,2,8)、(5,5,2)、(5,5,8)、(8,8,2)、(8,8,5)、
3種類(2,5,8)などと、基準を作って調べ上げるのが基本です。

4(2)
4の倍数が条件ですから、下2桁が28,52,88の3つの場合を調べます。28と52では同じ結果が得られるとわかれば、調べる手数は減りますね。

4(3)
(9の倍数)+ 5 が条件ですから、4ケタの各位和=(9の倍数)+ 5 に気づかなければいけません。この条件で並べる数字を決定します。(2,2,5,5)、(2,2,2,8)、(2,5,8,8)が条件を満たすので、それぞれ調べます。

問題としては典型題で地味ですが、ここで落としたら挽回不可能ですね。このタイプの問題で確実に安打を重ねていけるよう、日々の学習に励みましょう。

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