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理科の合否を分けた一題

桜蔭中入試対策・理科の合否を分けた一題(2011年度)

桜蔭2011年度は、どれも標準的な問題で、問題の並び方も順当で、「例年にも増して差のつきにくい内容となっています。1問も落とさない気持ちで取り組む必要があります。
その中でも、合否を分けたのは、Ⅳではないでしょうか。

Ⅰは電流と発熱の問題。実験結果を順に追っていくことで、解くことが出来ます。
Ⅱは地球が球形であることに関する問題。計算問題もふくめ、確実に得点すべき問題です。
Ⅲはブナ天然林に関する問題。生態系についての知識と理解が問われています。
Ⅳはもののとけ方の問題。特に難しい問題ではありませんが、ミスなく確実に解答するためには、実験結果の数値の扱いに工夫が必要です。


表1は、水溶液を冷やしたときに、とけきれなくなって出てくる固体の量を表しています。
この結果から、とけている量を調べます。
物質A~Cが、水50gにとける量をまとめると、
表

問3
上の表の20℃のらんを比較すれば、一目瞭然です。

問4
こさ30%の水溶液100gですから、物質B30gを水70gにとかしたものです。これを、水50gあたりに換算すると、物質Bは30×50/70≒21.4となり、上の表から、40℃から20℃に下がる途中で固体が出始めることがわかります。
また、0℃では、はじめとけていた量の約1/3ほどしかとけていません。

問5
図1の結晶から、物質Dは食塩と考えられます。食塩は、温度による溶ける量の変化が少ないことから、ウを選びます。

問6
40℃で3g出てきたのが、固体Aだったとすると、固体Aは27+3=30(g)、固体Bは50-30=20(g) とけていることになります。これが20℃になると、固体Aは30-18=12(g)、固体Bは20-16=4(g)でてくることになりますが、これは表3と一致しません。
40℃で3g出てきたのが、固体Bだったとすると、固体Bは32+3=35(g)、固体Aは50-35=15(g) とけていることになります。これが20℃になると、固体Bは35-16=19(g)出てきますが、固体Bは出てくる固体はありません。これは、表3の結果と一致します。

このように、表の結果をそのままにせず、利用しやすい形にすることで、確実に得点に結びつけることが大切です。

難易度分類

問1~問3A 問4B

問1~問4A 問5B 問6A

問1~問3A 問4(1)(2)A (3)B 問5~問6A

問1~問3A 問4~問5B 問6B

A:桜蔭を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法により正答率・かかる時間に差がつく問題
C:やや難。一旦とばしてもよい問題

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