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社会の合否を分けた一題

桜蔭中入試対策・社会の合否を分けた一題(2021年度)

難易度分類

問1  1:A 2:A 3:B 4:B 問2 A 問3 B 問4a:A b:A c:A d:A 問5 5:A 6:A 7:B 問6 A 問7 B 問8 a:A b:A c:A 問9 A
1:A 2:A 3:A 4:A 5:A 6:A 7:A 8:A:A ②:A ③:A ④:A ⑤:A ⑥:A ⑦:A ⑧:A ⑨:A⑩:B ⑪:A 
1:B 2:A 3:A 4:A 5:AA:A B:A C:B D:A E:B

A…桜蔭中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2021年度の桜蔭中は、例年通り、基本的知識を問う問題が中心です。
問題の出題傾向に大幅な変更点はなく、対策次第で大きな差がついたといえます。
昨年度までに引き続き、記述問題の出題も見られ、解答数は60字数前後が2問でした。
資料読み取りではなく、標準的な知識活用型の記述のため、比較的差がつきにくい問題だったといえます。時間をかけ過ぎずにまとめることができたかどうかが、記述問題での合否の分かれ目でした。

分野別にみると、地理分野では、都道府県の特徴判別、都市の判別、農業をはじめとした一次産業、環境問題といった桜蔭中の定番問題からの出題でした。

歴史分野では、全時代からの出題で、解答形式の中心は選択問題でした。選択問題は誤っているものを選ばせる問題も多く、知識の定着度や正確さによって大きく差がついたといえます。
一方で、リード文の語句補充の問題は、選択形式でしたので、大きな差はつきませんでした。

公民分野は、時事問題と関連させた政治分野を中心とした出題でした。
こちらも歴史同様誤りを含むものを選ぶ形式でしたが、歴史と比べてあまり差がつかなかったといえます。

問題構成は、3分野から大問4題、小問56問。
解答形式は、語句形式が24問、記号選択が30問、記述が2問。
60字程度の記述問題が2問、選択肢は誤っているものを選ばせる問題が多く、問題の取捨選択と定着度の高い知識が必要となります。

問題別寸評

(地理分野)地質や食料生産に関する地理の総合問題です。
都道府県ごとの特色判別や都市の判別、世界の国々、1次産業といった過去の桜蔭中の定番問題が大問の中心を占めていました。特に都道府県に関する問題は例年の典型問題となっており、この問題では確実に得点したいところでした。判別のためには、地形や地質、農作物、人口比率、農業産出額、製造品出荷額などの、様々な知識が必要となります。一つの都道府県に対して多くの知識を関連付けることが必要となります。
記述問題は、昨年度の資料やグラフとは異なり、知識型の記述であったため、リード文の活用ができたかどうかで差がついたといえます。

問1 4

エコツーリズムとは、自然・歴史・文化など地域固有の資源を生かし、環境の保全と持続可能性を考えた観光を成立させることを指します。

問4

桜蔭中定番の都道府県の判別問題です。選択肢中の語句からキーワードを読み取ることで判別していきます。
a:「半島と干拓」「なまはげ」という部分から秋田県があてはまります。
b:「カルスト台地」「銅の産出」から山口県があてはまります。
c:「アイヌ」「奇岩」「コンブ干し」から北海道の日高地方があてはまります。
d:「蚕の卵を貯蔵した風穴は世界遺産」「コンニャク」から群馬県があてはまります。
e:「レアメタル」「火山灰」「シラス」から鹿児島県があてはまります。

問7

合否を分けた一題で取り上げます。

問8

桜蔭中の定番問題の一つである、世界の国々に関する問題です。
例年では、白地図から位置を選ばせる問題も出題されていましたが、今年は各国の特徴から選ぶ問題でした。問4と同様、キーワードの抽出を行い判別します。
a:「カニやサケ・マスの主な輸入先」「ボルシチ」などからロシアです。
b:「ワインの輸入量が2位」「2024年にオリンピック開催予定」からフランスだとわかります。
c:「パーム油」「エビの輸入先」「赤道付近」「火山と地震の多い国」「オランダの植民地」からインドネシアだとわかります。
各国の伝統料理を踏まえた出題もみられるため、各国の基本データのみではなく、地図帳や資料集を活用した一歩踏み込んだ学習が必要だといえます。

(歴史)大陸との関わりをテーマとした歴史の総合問題です。
桜蔭中の歴史は、標準レベルの問題が出題の中心となっています。しかし、誤っているものを選ばせる選択問題が多いため、定着度の高い知識が必要となります。試験時間は決して長くはないため、この大問において素早く正確に判別できるかどうかが重要な鍵を握っています。

1

縄文時代と弥生時代を区別する問題。
今回の選択肢Xの「石包丁」のように、縄文時代と弥生時代を区別する問題は定番です。
石包丁のほか、田げた、高床倉庫、銅鐸などが弥生時代に使用されていた道具の一つです。

 律令制度下の税の仕組み関する問題。
律令制度のもとでは、租庸調の税のほか、雑徭や兵士・衛士、防人といった負担がありました。
租庸調の区別はそれぞれを区別しましょう。
租:男女が負担し地方の役所(国府)に納める税。
庸:都で10日働くか、布を納める税。
調:地方の特産物を都に納める税。
また、この時代の朝廷の支配地域は主に九州~関東地方にかけてであったため、Zは誤りです。

鎖国中の幕府の外交政策に関す60字程度の記述問題です。
書き出す前に、解答条件の整理を行います。
解答の中心→幕府がオランダとの貿易を認めた理由
条件→オランダと諸外国との違いを比べる

オランダは諸外国と異なり、キリスト教の布教を目的としていなかったため、幕府との交易を許可されていました。この知識は標準レベルですから確実な得点が必要となりました。
また、解答の作成は3分以内で終えることが必要となります。日頃からの練習を重ねるようにしましょう。

昭和時代の戦争史に関する問題です。
例年の出題の傾向から、江戸時代と並ぶ定番の出題です。戦争史は、例年差がつきにくい問題ですが、今回は大問の最終問題ということもあり、読み違えにも注意したいところでした。
歴史の選択問題を解き進める際には、時代判別と内容のすり替えに注意して解きましょう。
今回は「い」の「中国軍が南満州鉄道を爆破したことがきっかけ」という部分が誤りです。

(公民・時事分野)2020年の時事に関する公民の総合問題。
今年の公民分野の問題も、例年の出題通り、語句補充と選択問題という形式でした。
語句補充の問題では、時事問題に関する用語を答えさせる問題や公民分野の用語を答える問題が中心となっています。選択問題は、細かな知識を問う問題が多く見られますが、公民という分野の特性上、範囲が狭いため大きな差はつかないといえます。

1

社会保障制度に関する問題です。
□の直前部分にある「子育てや高齢者の世話をしながら働き続ける」、「1995年」という部分から育児・介護休業法であると判別できます。この部分の知識は差がつく問題であったといえます。
Aは、人口構成や社会保険に関する問題です。
介護保険における保険料の支払いは40歳以上が対象となっています。

2

国会に関する問題です。
国会の仕事には、国の政治が正しく行われているかどうかを調べる国政調査権が含まれています。
国会の主な仕事のなかでは、比較的難易度が高いといえますので、この問題も定着度によって差がついたといえます。
Bは、法律ができるまでの流れに関する問題です。
衆議院に先議権が認められているのは、予算のみとなっているため、「あ」が誤りです。
その他、衆議院のみが持つ権限は、内閣不信任決議です。
衆議院と参議院の違いの部分以外でも、数字に関する知識を含めて正確な知識の定着が求められています。

3

裁判所に関する問題です。
□の直前で「裁判員裁判の対象となっていない」という部分を見落とさないよう注意が必要な問題でした。裁判員裁判は、地方裁判所で行われる重大な刑事事件の第一審で行われる点に注意して内容吟味を行うようにしましょう。

国際社会や環境問題に関する問題です。
近年、地球温暖化への対策として、国境を越えた取り組みや取り決めがなされています。環境問題に対する国際的な取り組みは定番のテーマとなっているため、対策は必須といえます。
今回の語句補充問題は、□の直前「2015年」、□の後半部分「世界の平均気温を産業革命前と比較して2℃より低く抑える」という部分からパリ協定であることがわかります。
国連人間環境会議は、地球温暖化防止のために開かれた世界で初となる本格的な国際会議です。
この会議では、国連環境計画(UNEP)の設立が提唱されました。

したがって、1992年ブラジルのリオデジャネイロで開かれた国連環境開発会議で提唱された「気候変動枠条約」と組み合わせて書かれている「あ」が誤りです。
2020年は、レジ袋の有料化などをはじめとした時事問題も多く見られたため、環境問題への知識の定着が大きく得点を左右したといえます。

合否を分けた1題

桜蔭中の問題は、リード文の読み取りに大きなヒントが隠されている問題が例年見られます。
特に、空所の語句補充問題などでは、空所前後のキーワードを抽出することによって解答できる問題が多くあります。
30分という限られた試験時間の中で、的確かつ素早く正解に結びつけるためには、普段の過去問演習からリード文を活用していくという意識が必要となります。
今回取り上げる記述問題では、冒頭でお伝えした通り、資料の読み取り問題ではなかったため、一見すると難易度が高い問題のように見えます。しかし、リード文のキーワードを活用することで、解くための手掛かりとなるキーワードがあり、この部分を活用できたかどうかが大きな得点の分かれ目だったといえます。

問7

記述問題は、初めに解答条件の整理を行います。
今回は「地産地消が地球規模の環境問題解決に役立つ理由」を答える問題です。
次に用語の整理を行います。
・地産地消→その地域で取れた農作物などをとれた地域で消費すること
・地球規模の環境問題→地球温暖化

地球温暖化の要因の大きな一つは、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスです。
この時点で、書くことがイメージできる状態を作ることが望ましいですが、この時点で解答が定まらない場合、リード文のキーワード抽出に入ります。

リード文の線部の一文前「海外に依存している…食料自給率の低下」という部分と、線部の後「…(地産地消は)食料自給率の向上にも期待できます」という部分がキーワードになります。

海外からの輸入依存をなくすことによって、輸送の際の二酸化炭素の排出量を削減することが可能となります。その結果として、地球温暖化の解消につながると考えることができます。

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