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理科の合否を分けた一題

桜蔭中入試対策・理科の合否を分けた一題(2021年度)

難易度分類

問1 A  問2 A  問3 A  問4 A  問5 A問6 ➀ A ② A ③ B ④ B ⑤ A ⑥ B ⑦ B ⑧ A  問7 B
問1 B  問2 A  問3 A  問4 B  問5 A
問1 A  問2 (1) A (2) A  問3 体積 B 位置 A  問4 A問5 (1) B (2) B  問6 (1) A (2) B
問1 (1) A (2) B  問2 B  問3 (1) A (2) A

A…桜蔭合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2021年度の桜蔭中の理科は、例年通り、基本的な知識と原理原則の正しい理解を求められる問題で、桜蔭中にしてはやや難しめだった昨年度に比べると、全体的に易しい印象でした。
具体的な出題分野についても、大問Ⅰが物理分野(電流と磁界)、大問Ⅱが生物分野(植物)、大問Ⅲが化学分野(実験装置・溶解度と濃度)、大問Ⅳが地学分野(太陽の動き)と、例年通り分野の偏りなく出題されています。
ただし、大問Ⅰの物理分野では、理科のテストが単独科目として実施されるようになった平成16年度以降、初めて「磁界」に関する問題が出されましたので、桜蔭の過去の出題を研究して準備していた受験生にとっては、やや対策が手薄なところからの出題となってしまったかもしれません。それでも、極めて基本的なことしか聞かれていませんので、併願校のための学習で十分にカバーできたことと思います。
問題構成は、大問4題、小問34問と、過去10年間の平均小問数41.2問と比べてかなり少ないです。
解答形式は、記号選択が23問、言語が2問、記述が1問、数字が8問。
言語も記述も、ごく基本的な知識問題ですので、桜蔭受験生ならすんなり書けたと思います。ただし、「分銅(ふんどう)」をひらがな指定で書かされたため、いつも漢字で書いていた受験生の中には「ぶんどう」と書いて間違えてしまった人がいたかもしれません。用語は正確に覚えてください。
全体的な問題数が減っている中でも、記号選択が減っているだけで、数字を答える問題の数は減っていません。問題数の割合としては増加傾向にありまずので、短時間でもミスなく解けるように練習しておきたいところです。

問題別寸評

先述の通り、理科のテストを単独で実施するようになった平成16年度以降、初めて磁界に関する問題が出されました。過去問の出題傾向分析を見て準備をしていた受験生は驚いたかもしれませんが、併願校の受験を考えれば必ず触れているはずの基本的な知識事項ですから、ここは確実に得点しておきたいところです。

問1

基本的な問題ですが、選択肢の方位磁針が完全に横を向いていないことで戸惑った受験生もいたかもしれません。はたらいている磁界が弱い場合には、通常の北向きから傾くだけの結果になります。

問2

問1ができていれば間違えない問題だと思いますが、傾く向きが左右反対になるだけで、南北方向までは変化しません。問1とは左右対称な選択肢を選んでください。

問3

エナメル線自体の長さをそろえていることにより、巻き数を増やしても全体の電気抵抗は変わりませんので、50回巻きのときより強い磁力を発生します。

問4

コイルの中心に「芯」となる軟鉄を入れると、電磁石の力は強くなります。

問5

このように、電流が流れている間だけ磁力を持つものを「電磁石」と呼びます。

問6

電流の大きさと引きつけたゼムクリップの間に比例関係があることは、簡単に見抜けたと思います。
やや難しかったのは、いずれも電球2個、電池2個の③・④・⑥・⑦のつなぎ方ですが、引きつけたゼムクリップの数から⑤が0.5A、⑧が1Aであることは容易に分かりますので、ここが糸口となります。

問7

100回巻きのコイルと2個の電球、1個の電池を用いた場合に、最も引きつけたゼムクリップの数が少なかったのは、表1から3個と分かります。これをもとに電池を1個増やしたとしても、2個の電池を並列につなげば流れる電流は同じですから、やはり引きつけるゼムクリップの数は3個のままと考えられます。この回路のコイルを200回巻きに変えたのが問題の条件ですから、巻き数が2倍になった分磁力もおよそ2倍となり、6個のゼムクリップが引きつけられることが予想できます。

植物に関する基本的な知識と、アサガオ・マツバボタンに関する実験観察問題です。
実験観察問題は、与えられた説明文やデータを見て答える問題ですが、それほど複雑な条件の問題ではありませんので、落ち着いて取り組めば問題ないでしょう。

問1

「開花時刻なんて知らない!」と、腰が引けてしまいそうな問題ですが、実は3種類の植物しか並んでいない上に、アサガオとオオマツヨイグサは特徴ある植物ですので簡単です。「マツヨイグサ」の名前は、「宵(よい)=日没直後の夜の早いころ」を待っていたかのように花を咲かせることからついたものです。

問2

桜蔭らしい「すべて選び」の問題ですので、一つ一つの選択肢を丁寧に検証していく必要はありますが、落ち着いて読めば難しくはありません。

問3

アサガオは、多くの小学校で実際に育て、観察日記をかいているでしょうし、光合成の問題の題材としても良く使われていますから迷わなかったでしょう。

問4

合弁花・離弁花の区別は、中学受験の理科の学習としては基本事項ですが、与えられた選択肢の植物が入試頻出のものではないため難しかったかもしれません。

問5

この問題も「すべて選び」という聞き方ですので、一つ一つの選択肢を丁寧に検証していく必要がありますが、グラフの読み方さえ理解できれば、選ぶのはそれほど難しくありません。

実験器具の使い方と、硫酸銅の溶解に関する問題です。近年、上位校を中心によく出題されている、無水硫酸銅と水和物の溶解に関する問題です。水和物の溶解は、物質の中にも水が含まれているので慣れないと難しく感じますが、物質の重さと含まれている水を分けて考えるだけのことなので、分かってしまえば簡単です。

問1

上皿てんびんの基本的な使い方に関する問題ですが、「すべて選び」なので知識の正確さが問われます。

問2

(2)の記述も、ポイントがはっきりしているので書きやすいでしょう。

問3

メスシリンダーに限らず、理科で値を読み取るときには「最少目盛りの10分の1まで目分量で読み取る」というルールがありますので、「.0」が必要です。

問4

ただの濃度計算ですが、割り切れないので、問題の指示に的確に従って答えましょう。

問5

硫酸銅五水和物自体に含まれている水を30℃の水75gに加えて考えます。

問6

比較的よく出題されている問題ですので、一度でもであったことがあれば易しかったはずです。

問7

ろ紙を通った水溶液が飽和水溶液であることに注意しましょう。

出題分野としては「太陽の動き」ということになりますが、江戸時代の時刻の表し方がメインのリード文問題です。リード文(説明)に書かれたルールを正しく読み取れたかどうかによっては、大問全体が不正解になる可能性もありますので、注意が必要です。

問1

この問いに正解できるかどうかが、正しくリード文を読み取れているかどうかを試す試金石ということになります。その意味では、本問こそが「合否を分けた一題」と言えるかもしれません。

問2

本問を、「合否を分けた一題」として、後ほど詳しく解説します。

問3

日の出から一刻しか経っていない「五つ」の方が、さらに一刻経った「四つ」よりも太陽の高度が低く、影も長いはずです。

合否を分けた一題

【問題】大問Ⅳ・問2

江戸時代の不定時法による時刻の表し方をリード文で説明し、それについて問う問題です。
実は、それほど難しいことを聞いているわけではないのですが、時刻を表す数字が「六つ」→「五つ」→「四つ」→「九つ」→「八つ」→「七つ」→「六つ」と進むため、油断すると示している時刻を読み違えてしまいそうです。

【解法】
この2日間はいずれも日の出時刻が7時、日の入り時刻が17時ですので、夜の1刻は17:30~翌朝6:30を6等分した長さになります。つまり、翌朝6:30を30:30と考えて、
30:30 - 17:30 = 13:00 = 780分
780分 ÷ 6 = 130分 = 2時間10分
つまり、1刻ごとの時刻は次のようになります。
 暮れ六つ …… 17:30
 夜の五つ …… 19:40
 夜の四つ …… 21:50
 夜の九つ …… 24:00 ( = 0:00 )
 夜の八つ …… 26:10 ( = 2:10 )
 夜の七つ …… 28:20 ( = 4:20 )
 明け六つ …… 30:30 ( = 6:30 )

1日目にそば屋に行った夜の九つは24:00を意味しており、2日目にそば屋に行った夜の四つは21:50を意味しています。したがって、2日目にそば屋に行った時刻は、前日(1日目)よりも2時間10分だけ早いことになります。

なお、当然のことですが、実際の時刻を求めなくても一刻の長さが2時間10分であることさえ求めてしまえば、2日目の「四つ」が1日目の「九つ」の一刻前であることから、「2時間10分早い」という結論は得られます。

(答え) 2時間10分 早い 

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