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社会の合否を分けた一題

麻布中入試対策・社会の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

問1 あ A  い A  う A
問2 (1)A   (2)A
問3 (1)A   (2)A
問4
問5 (1)A   (2)A
問6
問7
問8 (1)B  (2)A
問9
問10 B
問11
問12 (1)C (2)B

A:麻布中合格を目指すなら必ず得点したい問題
B:やや難しく差がつく問題
C:難問

出題総評

本年も例年通り、長いリード文に大問1題のみという形式でした。
小問総数は19問。うち、語句形式の問題は8問。記述形式は11問でした。
記述問題は理由・説明記述が9問、資料を読み取る長文型記述が2問とほぼ例年通りの出題でした。
今年のテーマは「感情のコントロール」でした。俗にいう、ネット上での集中批判=「炎上」が取り上げられました。一部の人の批判を目にしたときに、自分と同じ感情で動いていることが分かると、社会の一員として批判していると多くの人錯覚してしまい、批判が集中するという現象です。この社会的な現象に対して、考えさせる出題でした。
問12以外は、基礎知識にもとづいて考えさせる出題や、資料を読みとり記述する問題が中心でした。全般的に、難易度は例年並みですが、最後の問題は解答までに時間がかかる問題のため、時間配分への注意が必要でした。

問題別寸評

1⃣「感情のコントロールに関する問題です」
問 1

(あ)( )の後ろの部分に「…大宰府に送られて亡くなった」や「学問の神様」という部分から菅原道真であることが分かります。
(い)平安時代であることと、( )の直前の「都から派遣された地方役人」という部分から、国司があてはまります。
(う)直前部の「一見暴動のように見えますが…支配者に不満を伝える手段…」という部分から
一揆があてはまります。

問 2

(1) 図1の写真や「奈良県明日香村…」という部分から高松塚古墳であると分かります。
(2)設問中に「7世紀、遣唐使の情報をもとにして改革が…」とあります。
飛鳥時代、中大兄皇子は中国の政治制度を手本として日本の制度改革を行いました。
当時の中国は天皇中心の「中央集権国家」でした。日本もこれにならい天皇を中心とした中央集権国家の建設を目指しました。
したがって、改革の目的とは天皇中心の国にすることです。
 

問 3

(1) 東大寺の大仏造立に協力した僧は「行基」です。
(2)聖武天皇は大仏の造立の他に、全国に国分寺・国分尼寺の建設を命じました。

問 4

「鬼門」とは北東の方角を指します。平安京の北東の方角にあるのは「比叡山」です。
   比叡山には延暦寺があります。

問 5

(1)資料2の「水は黒い」「尾先 谷口…(には家をたてるな)」という部分から洪水であると分かります。
(2)地図から標高の高いところに道を通していることが分かります。

問 6 

設問中の「各地の伝承…」という部分や、資料3の地形などから「風土記」であると分かります。
そして、資料3は出雲の国の「国引き神話」の図を表します。

問 7 

人々が寺院と結びつくことで、①キリスト教の布教を防ぐ②その地域の人数や家族構成が分かるといったメリットがあります。

問 8

(1)外国人の活動を居留地に限定することで、土地の買収や侵略などを防ぐ効果がありました。
(2)イスラム教を信じる人々は数多くいますが、中には自国の紛争や内線などで国から離れなけ
ればならない「難民」となっている人もいます。

問 9

資料4からの2・3行目「価格を明確に表示すること」「葬儀に関する情報を提供すること」の2点から、葬儀の費用が適切であることを利用者にはっきりと示すことが大切であると考えていることが分かります。

また、4・5行目の「利用者の決定や意思を尊重すること」「利用者の疑問や不安に答えること」の2点からは、亡くなった人の意思や親族の希望に沿うことも大切であると考えていることが分かります。

問 10

資料を読み取り記述する問題です。
資料を丁寧に読み取ることで記述も組み立てやすくなります。
まず、資料の読み取りを行います。
まず、年表の「日本の動き」に注目します。
1907年~、1953年~1996年までハンセン病患者は隔離政策下に置かれていたことが分かります。
次に、「世界の動き」に注目します。
1963年に隔離政策は時代に合わないとされていることが読み取れます。

以上2点を踏まえて、
「世界で1963年に隔離政策はふさわしくないとされた後も、日本では、およそ30年にわたって隔離政策が続けられ、基本的人権を侵害したことへの責任」のようにまとめると良いでしょう。

問 11

資料を読み取りつつ、現在の地方情勢を考える問題です。
資料5のA・Bの「差」を比べます。
Bに注目すると、「青年だけでなく、地元の店や工場の代表者からなる…分担…」とあることから、昔に比べて現在は地方が「過疎化」したことや「若者の減少と都市部への移住」が進んでいることが考えられます。以上2点を踏まえて答えます。

・少子高齢化によって青年だけで祭りを行うことが難しくなったから。
・過疎化が進んだことによって祭りの運営費がその地域だけで賄えなくなったから。
  

問 12

(1)事例1と2の「共通点」を考えます。

事例1「…元患者への非難や中傷が多数…『私たちは温泉に行く暇もなくお金もないのに、国の税金で生活してきたあなたたちが、権利だけ主張…』…」
という部分から、世間一般の人々がハンセン病患者に怒りをぶつけています。

事例2「アフリカや中東からの移民…『移民などに仕事を奪われる』…『移民は国へ帰れ』」
という部分から、フランスの人々が移民の人々に対して怒りをぶつけています。

この2つの事例の共通点は『自分とは異なる価値観を持つ人や自分より立場の弱い人への非難・
中傷』です。自分たちよりも、立場の弱い人達の行動などを目の当たりにすると、感情をおさえきれず、偏見によって誹謗中傷を行ってしまうのです。
   
以上の点をまとめて、
①特定の人々に対する感情
②どのようなきっかけで感情がコントロールできなくなるのか
の順で記述を作成します。

【解答例】
①自分と異なった価値観をもつ人や、自分より立場の弱い人に対して偏見を抱きやすく、不安な感情を抱いてしまう。②そういった人々の行動が報道やメディアなどを通して人々の前に突き付けられたとき、怒りや不満の感情が抑制できなくなる。

(2)合否を分けた1題で取り上げます。

合否を分けた一題

近年の情報化社会について一石を投じた問題です。

情報化社会になったことは人々の暮らしや社会の情勢を大きく転換させました。
なかでも、SNSは急速に人々の間に定着しています。
「個人」がそれぞれの意見を発信出来るようになったことは人々の暮らしや社会の情勢を大きく転換させています。
しかし、これには様々な問題点があります。

事例1と2から問題点の具体例が読み取れます。

事例1「…そのことがテレビや新聞で報道されると、元患者たちへの非難や中傷が市民から多数寄せら
れました。…このできごとに関するニュースが報道されると、そのたびに非難の声が寄せられます。」

事例2
   「…本当はロシアで起きた出来事でしたが、動画をみたフランス人の中には、その男性をフランスにいる移民だと思い込み…意見を書き込む人も多くいました。それがさらに話題を呼び、動画の再生回数が増えることになりました。」

事例1からは、ある人が、一部の人の批判的な意見を目にして自分と同じ感情になっていることが分かると、社会の一員として批判していると思い込んでしまうことが読み取れます。
  
事例2からは、SNSやマスメディアの情報の中で、自分の都合にあった偏りのある情報を信じる傾向にあることが読み取れます。

さらに、これらの批判に共通することは、「実名を出さずに批判できる」ことです。
このように、自分という存在を明確にすることなく、情報の発信が行えるため、発言に対しての責任を持たなければならないという意識も低くなっています。
その結果、批判に対して収集がつかなくなっているという現状を引き起こしています。

以上の点とSNSが持つ特徴に触れて記述を作成します。

【解答例】
SNSやメディアからの情報で、自分と同じ批判意見があると、社会的裏付けが得られたように感じ、社会の一員としてかつ、実名をださずに批判ができるようになったから。

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