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理科の合否を分けた一題

駒東中入試対策・理科の合否を分けた一題(2018年度)

難易度分類

(1) A  (2) A  (3) C  (4) A  (5) A  (6) A  (7) A  (8) B
(1) B  (2) A  (3) A  (4) A
(1) A  (2) A  (3) C
(1) A  (2) A  (3) A  (4) B  (5) B  (6) C
(1) A  (2) A  (3) B  (4) B

A…駒場東邦合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2018年度の駒場東邦は、例年通り、幅広い知識と、論理的思考力をためす問題が中心で、非常にハイレベルでした。昨年度と比べ、小問数が減少しましたが、かえって難易度は増しています。また、1問あたりの配点が大きくなるため、ミスのないよう、丁寧に取り組むことが求められます。80点満点で、受験者平均が39.3点(昨年47.9点)、合格者平均が42.4点(昨年51.4点)と、どちらも大幅に下がっていて、平成20年につぐ低さで、いかに厳しい戦いであったかがわかります。

出題構成は、小問集合が1題と4分野から1題ずつで、変わっていません。
小問集合は、熱の対流・種子にあてはまるもの・ヒトの血液による酸素供給量・恒星の色による分類・台風の進路のちがい・てこ・ばねの反発力と、例年通り、4分野から2問ずつ出されています。
化学分野の問題は、砂糖の溶け方についての問題。
生物分野の問題は、ビーチコーミングの結果から考える問題。
地学分野の問題は、氷河堆積物と全球凍結に関する問題。
物理分野の問題は、光の進み方の問題。

問題構成は、4分野から大問5題、小問33問。
解答形式は、記号選択が20問、数字が3問、作図が3問、グラフが1問、記述が6問。
昨年30問だった記号選択が減少した分、小問数が減少しています。
計算を要する問題が4問あり、うち一つは選択肢でした。
昨年なかった作図が3問出されましたが、根本原理の理解があれば、比較的解答しやすいものでした。
グラフは、定番の、データをプロットして線を引くだけのものです。
記述は、2行程度が4問、1行程度が2問でした。

相対的に、記述問題の配点が大きくなっている可能性があります。
理由をかくなど、求められている内容が明白な場合はよいのですが、グラフから分かることを書く問題(合否を分けた一題参照)は、何を書くべきか迷う生徒も多かったと思われます。しかしこれは、実験や観察の結果をまとめ、それをもとに考察できる生徒と出会いたいという、学校からのメッセージでもあると受け止めることができます。対策としては、普段からグラフの読取りや数値処理に積極的に取り組み、根本原理に照らして考えることを大切にしましょう。また、科学読み物などで知識の幅を広げると同時に、「どうしてそうなるのか?」を考えるくせをつけておきましょう。

問題別寸評

(総合)小問集合です。
小問集合とはいえ、しっかりと考えなければ解けない問題もあり、一筋縄ではいきません。

(1)

水を入れた試験管を加熱すると、水の対流がおこります。
図1:Aであたためられた水は、Bを通ってCへ移動します。試験管の底から水面までの全体で対流が起き、水全体があたたまるので、エを選びます。
図2:Bであたためられた水は、Cへ移動します。Bからまでの範囲で対流が起き、BCだけがあたたまるので、カを選びます。

(2)

空気の対流についての問題です。暖房している部屋では、あたたかい空気の方が軽いので、部屋の上の方に動きます。
アは標高と気温の関係による現象です。イ・エは熱の伝導、ウは放射、オが対流です。

(3)

とても細かい知識の問題です。ア~エのすべてが種子にあたると考えた生徒がほとんどだったのではないでしょうか。
ア:梅のたねのかたいからは、内果皮といって、花の子房が変化したものです。かたいからの中身が、種子にあたります。
ウ:トウモロコシのつぶの表面をおおうつやのある皮は果皮で、子房が変化したものです。

(4)

1分間に心臓から送り出される血液の量(L)に、1Lの血液が体全体へ供給する酸素の量をかけます。mLとLを取り違えないように、注意しましょう。
2018_gouhi_rika_1

(5)

ベガ・デネブ・アルタイルは白色、アンタレス・ベテルギウスは赤色の星です。
代表的な恒星ばかりです。しっかり覚えているかどうかが試されます。

(6)

台風は、太平洋高気圧(小笠原気団)のへりにそって北上し、偏西風に流されて東寄りに進路を変えます。ふつう、7月から9月にかけて、太平洋高気圧は徐々に南下するため、台風の進路もだんだん東寄りに変化します。
これも基本の知識です。また、選択肢を読み違えないように注意しましょう。

(7)

3本組み合わせたてこのつり合いの問題です。逆比の考え方を使って計算すると、スムースに解答できるはずです。

(8)

① 定番のグラフをかく問題です。下線部の指示通り、確実に値をプロットします。プロットした点を見ると、多少の散らばりがあるものの、原点を通る直線を引けそうだとわかります。
② グラフを利用して求めます。平均の高さは、(ばねののび)×(ばねののび)の約4倍なので、
7×7×4=196(cm)

(化学)砂糖の溶け方についての問題です。
上砂糖・グラニュー糖・氷砂糖の溶け方のちがいと、その理由について考えます。

(1)

ものを速く溶かしたいときには、①よくかき混ぜる。②溶かすもののつぶを小さくする。といった方法があります。①だけでは溶けきれなかった氷砂糖が、上砂糖やグラニュー糖と違う点は、つぶの大きさです。つぶが大きいと、同じ量に対する表面積が小さくなるので、水とふれる面積の違いが、とける速さの違いとなります。
写真から、同じ20gの砂糖でも、ビーカーの中のかさの違いに気がつきます。これも手がかりになるはずです。

(2)

砂糖は、水にふれているところから溶けます。水溶液は最終的には均等な濃さになるため、溶けた砂糖は、中心から外側へと移っていきます。水の色の変化を示している、アを選びます。

(3)

3つとも、同じ成分でできていることから、溶けてしまえば、どれも同じ砂糖水です。

(4)

砂糖30gを水50mL(50g)にとかすと、80gの砂糖水ができます。煮詰めても、砂糖の量は変わらないので、全体の60%が30gに相当すると考えます。
30÷0.6=50(g)より、全体が50gになるまで煮詰めればよいので、蒸発させる水の量は、80-50=30(g)です。

(生物)ビーチコーミングの結果から考える問題。
海岸で遊んだことがあれば、いろいろなものが打ち上げられているようすを見ている思います。海水浴の季節はよく掃除がされているので、貝がらぐらいしか見つからないかもしれませんが、普段の海岸は、流木や生物の死骸、船の残骸や生活用品など、あらゆるものが打ちあげられています。

(1)

aは二枚貝の貝がら、bはカニの甲羅、cはウニのなかまです。
写真から、大体の見当はついたのではないでしょうか。

(2)

どれも泳ぎ続けることはできず、海底を移動して生活します。

(3)

→合否を分けた一題参照。

(地学)氷河堆積物と全球凍結に関する問題。
川の流れは基本の知識ですが、氷河となると、ほとんどの生徒が明確な知識ではないしょう。ましてや、全球凍結となるとなおさらです。もちろん、知識があると助けになることは間違いないのですが、実は、本文にちりばめられている手掛かりをしっかり読み取り、論理的に考えることができれば、解答できる問題です。

(1)

氷河によって浸食された谷を、U字谷といいます。「スプーンで削ったように」とある部分を手掛かりとします。

(2)

氷河に浸食された岩石は、氷河の上にのって運ばれます。水のはたらきを受けていないので、浸食されたときの形や大きさをとどめているものが多いのが特徴です。

(3)

氷河ができるのは、月平均気温が0℃未満で、降り積もった雪がとけ残ってしまうような場所です。現在氷河が見られるのは、高山かグリーンランド内陸部・南極大陸だけです。このことから、ホルンが形成された当時は、現在と比べて大変気温が低かったと考えられます。

(4)

全球凍結すると、地球全体が完全に凍結した状態になります。このときのようすを、真っ白なボールにたとえ、スノーボールアースとよびます。雪や氷におおわれると、反射する光の量が多くなり、太陽光からの熱の吸収が少なくなるので、氷雪がとけにくい状態が続きます。

(5)

地球上で最も気温が高くなる赤道付近で氷成堆積物が見られれば、全球凍結であったと考えることができます。

(6)

「炭酸岩塩」は「塩酸をかけると二酸化炭素が発生する岩石」とあることから、炭酸カルシウムを含むことがわかります。炭酸カルシウムは、大気中の二酸化炭素が海水にとけて、カルシウム分と結びつくことでできる物質です。また、「金属を多く含む層」や「溶岩」は、火山活動があった証拠です。ここは、ひとつひとつ正誤を確認して、しぼっていきましょう。
ア:地点Aでは溶岩の層が見られないことから、「溶岩が世界中をおおった」とはいえません。
イ・ウ:氷成堆積物の層ができたあとに、炭酸岩塩ができていることから、全球凍結のあとに、大量の二酸化炭素が海水にとけ込んだと考えられます。ウが適当です。
エ:「金属を多く含む層」は、地点Aでは見られません。
オ:生物繁栄の証拠になるような地層は見られないので、適切とはいえません。

(物理)光の進み方の問題。
光の直進の考え方を使って解きます。作図がありますが、考え方はシンプルで、本年の問題のなかでは、比較的取り組みやすい問題です。

(1)

(点光源からついたてまでの距離):(点光源からスクリーンまでの距離)=1:2なので、直角三角形の辺の長さの比も、1:2になります。

(2)

点光源から出た光は拡散光線です。直角三角形の形はそのままで、点光源からの距離に比例して大きくなります。

(3)

点光源が2つなので、それぞれについて明るい部分の形を書きます。1つは(1)と同じ三角形です。もう一つの点光源からの光は、2cm下にずれた位置にできます。

(4)

直線光線ですから、明るい部分の形が連続したものになります。初めの三角形の2cm下にできる三角形と、2cm上にできる三角形の各頂点をつないで囲まれる範囲です。

合否を分けた一題

fはフジツボです。幼生の間は自由に泳ぎ回りますが、いったん固着すると、動くことはありません。からだを被っているからや開閉する口のようなものは、エビやカニの甲羅にあたり、脱皮しながら大きくなります。
「f1種およびf2種の分布状況について、分かることをそれぞれ述べなさい。」とあります。
図2は個体数、図3は個体の割合のグラフです。それぞれのグラフから読み取ることができることを書きます。グラフの読取りは、示されているのが何の値で、どのような傾向があるかに着目します。ここで悩ましいのは、1mm以下の個体がf1種・f2種の区別がつかないという点です。だからといって、推測や憶測をはさんではいけません。分かることだけを取り出して、しっかり書ききることが大切です。学校側が考える採点基準を、どれだけクリアできるかが、合否を分けるポイントとなります。
余裕があれば、この2つのグラフを関連付けることができると、ワンランク上の理解となります。興味がある生徒は、フジツボの成長のようすや潮位との関係を調べてみるとよいでしょう。

(3)

図2から、f1種・f2種それぞれの個体数の分布状況がわかります。f1種は、調査区Aが約180個で最も多く、Bが約150個、Cが約50個となっています。ほとんどが中等潮位より上の位置に分布し、中等潮位から50cmまでは、高い位置ほど個体数が多くなっています。
一方、f2種は中等潮位より下の部分を中心に分布し、f1種に比べて個体数が非常に少なく、最も多い中等潮位より40cm下の位置でも約10個ほどです。
図3からは、個体の大きさによる分布状況がわかります。f1種は、潮位が高いほど、大きい個体の割合が多くなっています。一方、f2種は、ほとんどが1mm未満の小さい個体で、2~4mmの個体はなく、4~8mmの大きい個体がわずかに残っているだけです。
ここまでの内容を、しっかりまとめて書くことができれば、十分です。

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