駒場東邦中は新御三家と呼ばれるほどの超難関校だが、国語を見る限り、しっかりと論理的に考えられるようになれば、高得点を取ることが可能であり、その点で他の御三家より取り組みやすいといえよう。
実際、今年(2010年)の卒業生で、私の教え子だが、6年の秋まで偏差値40レベルだった生徒が、駒場東邦中に合格した。もちろん努力を続けてきた生徒だが、国語がずっと苦手で、なかなか偏差値が上がらず、2009年の9月ごろにお母様から学習相談を受けた。お母様に原因を指摘し「アドバイスしたあと、本人の自覚が一番大切です。」と話し、お母様に許可を得たうえで、早速本人を呼び出した。そして本人に「本気で偏差値あげたいのなら、入試問題を使っての特別課題を出すから、毎週やってこい。そして、必ず自分から進行状況を報告にこい。あと、授業中しっかり考えて発言しろ。そして授業の復習の中で、いつも言っている通り、根拠、考え方を書け。そして、文章の構成を考えながらしっかり書き直せ。間違いを恥じるより、間違いを隠す自分を恥じろ。間違うのが勉強なのだから。」と叱咤激励した。
そのあと、
① 自分の授業の復習で、解答への道筋を自分の言葉で書かせるようにして、論理的思考力を鍛えること。(これは、授業中に私が声かけをうまく使って理解させた、解答へのプロセスをもう一度、自分の力で確認してもらうことによって、真の理解へつなげるとともに、普遍的な解法を身につけさせる目的があった。)
② 入試問題を使って、ジャンル別の文章の読み方、設問のタイプ別の普遍的な解き方をマスターすること。
主に、この二つのことを徹底させた。
このあとの詳しい経緯を省略するが、本人も見違えるように真剣に授業や課題に取り組み、第二回の駒場東邦中のサピックス・オープンで国語の偏差値が60以上取れるようになった。
そして見事に合格を勝ち取ったのである。
正直、私もびっくりしたが、このように正しいやり方で真剣に取り組めば、国語の偏差値は伸びるし、可能性は十分にある。
まずは、今まで伝えてきたことを頭に入れ、早速今日から駒場東邦中の対策を始めよう。
善は急げ!!!
皆様からの吉報をお待ちしております。
最後に、今年私が受験生に送った言葉を送らせていただきます。
『努力が必ず報われるわけではない。でも、努力なしに勝利は得られない。受験とはそういうものです。だから今、苦しみながらも頑張るあなたたちは皆、勝者になれます。最後まで己を信じ、頑張れ!』