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国語の合否を分けた一題

開成中入試対策・国語の合否を分けた一題(2015年度)

難易度分類

問一  問二  問三  問四
 二 問一  問二  問三

A…開成中学合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題

平成27年度 問題別寸評

問一

漢字の書き取り問題です。

問二

語句の意味に関する選択式問題です。意外に正しく認識されていないことが多い「和語」は入試で狙われやすいため注意が必要です。

問三

比喩表現の意味を説明する記述問題です。
傍線部の直前の文をベースに記述すればよいのですが、言い換えが必要な部分(「無言の『弱者』」、「動員して」)を適確に直せるかどうかは、実力が問われるところです。さらに、数行前の「動物の気持を察するためにたいへんこまやかな…」の部分にまで戻れるかどうかも、個人差が生じるところでしょう。

問四

複数の事柄の共通点を説明する記述問題です。必ず用いる言葉の指定が、注目箇所を検索するためのヒントになっています。傍線部の前では、3つ前の段落で「弱者」、「強力な秩序」という部分を、傍線部の後では、最後の文から「強・弱の関係」という部分を、それぞれ拾うことができます。ただ、そこから「意味がはっきりと分かるように言い換える」には、かなりハイレベルな説明能力が必要とされるでしょう。

問一

登場人物が考えることの理由を説明する記述問題です。傍線部の直前の5つの文から「不要な具体的表現(「陶器のブタ…」「バート・シンプソン」)をカット」し、「意味を対比的に(「お金のありがたみがわかっていない」「欲しいものは…楽して手に入る…」⇔「貯金する」)整理する」力が求められます。

問二

人物間の心情のズレを説明する記述問題です。言葉の表記(同じ言葉が漢字とひらがなに分けて表記されている)に着目させるあたりは、平成14年度の大問二・問一との類似性を感じさせます。傍線部の直前と直後を見れば「父」と「ぼく」の心情のズレはすぐに確認できますが、それを第三者に伝わるように説明するには自分の言葉が必要です。

問三

「合否を分けた一題」として解説します。

合否を分けた1題

開成中学の国語の入試問題の難しさは平成16年度がピークであり、それ以降は極端な難しさは抑えられてきました。しかしながら、ここ数年はジワジワと手応えが増してきているようにも感じられます。そのひとつの現れとして、平成27年度の大問・問三を取り上げたいと思います。

 問三

まず注目すべきは、設問が提示する前提条件です。「この話は〇〇と考えることもできます。」という設定なのですが、書かれた通りにただ素直に読んでいた受験生はすくなからず動揺したのではないでしょうか。しかし実のところこの設定は「中学入試定番の道徳的主題」への誘導なのです(このスタイルは平成16年度の大問・問四に似ています)。また、過去の開成の出題から「主題」を意識していた受験生であれば、たとえば平成24年度や21年度、あるいは20年度の出典に見られる「勇気・優しさ」を想起することができたかも知れません。
とは言え、傍線部指定がなく、「文章全体の展開をふまえて」「自分の言葉で」と指示されると、どこから着目すればよいのか分からなくなってしまいそうです。
では、どのようにアプローチすればよいのか、詳しく見てみましょう。

解き方の手順

設問の指定に合わせて、「豚の貯金箱」=「友人」という視点で、心情に関わる表現をチェックしていきます。

① 「でも…すてきなのは、何も入れないときでもにっこりしてくれること」
② 「マーゴリスが笑うとぼくもうれしくなる」
③ 「かれの笑顔がいつもと変わらないのを、ただたしかめたい一心で」
④ 「『…でもお願いだから、…ジャンプするのだけはやめてくれよな!』」
⑤ 「自分がもうすぐ死ぬ運命なのを知っている…悲しい笑み」
⑥ 「自分がなんとかするしかないと気づいた」
⑦ 「『きっと助けてやるから』」

これらの表現を、設問の「『友人を愛する』とはどのようなこと」という指定に合うように「自分の言葉で」説明します。

①    ⇒ 何かをしてもらうことを相手に期待しない
②③   ⇒ 相手の幸せを願い、喜べる。
④⑤⑥⑦ ⇒ 相手を守ってあげたいと思う

このように示すと大した難問には見えないかも知れません。しかし、「読みながら心情に関する表現を適確にチェックしつつ、『主題』を意識した読み方ができている」受験生でなければ、この設問に対してスムーズに記述することはできないでしょう。「場当たり的に文章を読み問題を解いている」受験生にとっては歯が立たない問題だったはずです。

開成の国語の入試問題はもともと「情報整理力」を強く求める性格を帯びています。そこに「(文章を読んでいない)第三者に明確に伝わる『言い換え』の力」も合わせた説明能力を受験生に期待するようになってきていると言えるかもしれません。

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