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社会の合否を分けた一題

開成中入試対策・社会の合否を分けた一題(2021年度)

難易度分類

問1①A ②A 問2A 問3A 問4①A ②A 問5A 問6B 問7①A
②A
問1① 1 A 2 A 3 A ②X A Y A ③a A b A 問2 ①A ②A 
問3X A Y A Z A
問1A:A B:A C:A D:A 問2① A ②A 問3①A ②A 問4①A  問4②A 問5①X:A Y:B 問6 B 問7 B 問8B 問9B
問1 A 問2 A:A C:A 問3 A 問4 A 問5 A 問6 A 問7A
問8 A 問9 B 問10C 問11C 問12A 問13C 問14①A
②B 問15A 問16A

A…開成中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題

出題総評

2021年度の開成中は、例年通り、基本的知識を問う問題が出題の中心でした。
資料読み取り形式の問題量が増加している点は注目すべき点と言えます。
分野別の出題を見ると、歴史分野では、これまでの出題と大幅な変更はなく、大問1では奈良時代・鎌倉時代・江戸時代、大問2では明治時代以降の近代の歴史が出題されました。江戸東京問題の出題は見られず、難易度は標準でした。明治時代~昭和戦前までの貿易についての出題も見られ、この部分は差がついたと言えます。
公民分野では、昨年からの大問一題の出題となり、今年も同じ形式での出題となりました。
国会や内閣といった政治分野の頻出分野のみではなく、アメリカ大統領選に関連した各国の選挙や政治の仕組み、時事問題などの複合問題での出題となりました。テーマとしては難易度が高いですが、資料やリード文をといった解くための手掛かりが多く与えられていたため、比較的得点しやすいといえます。
地理分野は、昨年と同じく難易度が高くなっていました。
テーマは自然環境で、気候・地図の読み取りについての出題が中心でした。また、昨年と同じく資料を用いた記述問題の出題が見られました。資料やグラフ問題は対策によって差がついたといえます。

問題構成は、3分野から大問4題、小問57問。
解答形式は、語句が21問、記号選択が32問、記述が2問。資料読み取り問題が増加していたため、限られた時間の中で、正確に資料を読み取ることができたかどうかで大きく差がついたといえます。

大問1

(歴史分野)奈良・鎌倉・江戸の歴史についての問題です。
例年の歴史と難易度は大きく変わらず、4つの大問の中で、最も差がつきにくいといえます。
開成中の歴史問題は、江戸・東京問題以外、基本レベルの問題が多く、差がつきにくいです。
したがって、この大問は満点を目指したいところです。

問1
  1. 木簡は都に納める調に対して用いられるものです。
  2. 資料からは「伊豆国」「天平」「戸主」という内容が読み取れるため、「土地の広さを基準に」というのは誤りです。
問3

a:1185年 b:1189年 c:1192年の出来事です。
bの出来事の年号は難易度が高いですが、平氏滅亡→義経の討伐のために全国に守護・地頭の設置→鎌倉幕府の成立という大きな流れを掴めていれば、bの出来事のおおよその発生時期を因果関係から導くことができます。

問4
  1. 資料の文中にある「京都」という言葉、設問中の「鎌倉幕府の機関」という言葉から、六波羅探題であることがわかります。
  2. 資料の読み取り問題。資料中には律令の話が書かれていますが、律令の影響を受けて作られたものではありません。
問5

参勤交代は、大名の種類に関係なく、すべての大名に課せられたものでした。

問7
  1. 東海道五十三次の作者は歌川広重です。
  2. 資料の絵に船が書かれていることと、「日米修好通商条約によって開かれた港」という設問の手掛かりから、神奈川宿であることがわかります。
大問2

(歴史)近代の大都市の人口変動をテーマとした歴史についての出題です。
この大問では、近代の貿易に関する出題が見られました。この単元は定着度によって差がつく範囲ですので、対策は必須です。大正・昭和は戦争や恐慌、産業構造の転換など背景があります。歴史的な背景と照らし合わせて問題に取り組みましょう。

問1

表をもとに時代背景を問う問題。

  1. (1)Aのなかにある「1889年~1918年までの期間」に着目すると、(1)には第一次世界大戦があてはまります。(2)は直前の1931年という部分から満州事変、(3)も同じく直前の1937年とあることから、日中戦争であることがわかります。
  2. Aの1889年~1918年、Cの1930年~1940年までの日本の経済に関する問題です。
    Aの期間は、日清戦争の賠償金により、八幡製鉄所が建設されるなど、重化学工業への転換が始まった頃です。しかし、主力は明治時代から続いてきた繊維工業でした。
    Cの期間は、繊維工業から重化学工業への転換が進んだ期間です。
  3. 各時代の主力の輸出品に関する問題です。
    (a)直前の「大阪」というキーワードから紡績業であるとわかります。
      B日中戦争下で、東京周辺の地域は軍需品を生産する工場は多くなりました。
問2
  1. 高速道路が建設されるようになったのは、1960年代以降です。
  2. 1920年~1925年の期間で東京の人口減少の大きな要因の一つは、1923年におきた関東大震災です。
問3

Dは太平洋戦争中の様子を問う問題です。
Xは「男性」という言葉から徴兵があてはまります。
Y・Zは「避けるため」という言葉から空襲と疎開があてはまります。漢字に注意が必要です。

大問3

(公民・時事)2020年の時事をテーマとした公民の総合問題です。
昨年から公民政治分野が大問として独立して出題されており、今年は政治分野の定番問題に加えて、時事問題や国際社会についての複合問題として出題されていました。アメリカ大統領選に関連する問題は、資料を用いて答える形式のため、内容の素早い整理ができたかどうかで差がついたといえます。

問1

日本や各国の首脳に関する問題
A:安倍晋三 B:菅原道真 この2名に関しては漢字のミスが無いように注意したいところです。
C:バイデン D:メルケル 

問2
  1. 政治分野の時事問題 
    今回の菅義偉新内閣総理大臣の指名は、臨時国会で行われました。
    特別国会は、衆議院総選挙後に開かれます。
  2. 国務大臣の任命に関する問題です。国務大臣は内閣総理大臣が任命を行います。
    指名と任命の区別ができているかどうかが、得点の分かれ目となりました。
問3
  1. 景気に関する問題。今年はコロナ禍ということもあり、景気や経済への影響を反映した出題といえます。1964年11月~1972年7月の期間の景気として正しいものは、いざなぎ景気です。
    その他、イの大戦景気は第一次世界大戦が要因です。ウの特需景気は朝鮮戦争が要因です。エのバブル景気は1986年12月から始まりました。バブル景気は差がつきやすいですので年号として定着させておきましょう
  2. 1971年までは、円とドルの価格が一定の固定相場制でした。その後、変動相場制へと移行し急速な円高が進行しました。
問5

アメリカ大統領に関する問題。
アメリカ大統領は任期4年、2期までしか続けられません。

問6

資料読み取り問題。
アメリカ大統領選は、一般投票により選挙人を選出し、その選挙人によって大統領が選出される仕組みです。この仕組みの詳細についての知識が無い場合でも、この問題は資料の説明を活用することで解答できます。アについて、12月の投票で選挙人の過半数が投票した候補が大統領に選出されることから、アの説明は誤りです。

問7

資料読み取り問題。
議院内閣制と大統領制を区別する問題です。資料の説明部分に、議院内閣制・大統領制についてそれぞれの説明があるため、この説明を基準としながら、文中の説明と照らし合わせて解答していく問題です。
したがって、難易度は高くはありませんが、時間がかかるため、素早い処理力が必要となります。
ア:ドイツは文中の「…首相は下院議員によって選出され、大統領から任命され内閣を形成し、行政に関わります…下院が内閣不信任決議権を持ちます」という部分から議院内閣制であると判別できます。
イ:フランスは文中の「…大統領は国民による選挙によって選出され…」という部分から大統領制であると判別できます。
ウ:直前の説明から議院内閣制であると判別できます。

問8

リード文を整理する問題。
「いつでも下院を解散でき」る状態から、解散には「内閣不信任案の可決か、総議員の3分の2以上の賛成」が必要になったことから、解散する回数は減ると考えられるため、アがふさわしいです。

問9

イギリスをめぐる時事問題。
得票率が少ない一方で、獲得議席数が多い理由を答える問題です。
政党名に注目すると「スコットランド国民党」となっていることから、イギリスが連合国であることに結びつけられたかどうかが得点の分かれ目です。
イギリスは、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドという4つの国から一つの国家を形成しています。スコットランドの中では、過去にイギリスから離脱する住民投票が何度か行われてきました。こうした背景を踏まえると、今回のスコットランド国民党が多くの議席を獲得した理由として考えられるのは、スコットランドなどの特定の地域で支持されている政党であるということです。

大問4

(地理)自然環境をテーマとした地理の総合問題です。
昨年から、地理分野は難化傾向にあり、今年もその傾向が続いているといえます。数問は発展問題のため、標準レベルの問題や図や資料・グラフ読み取り問題で得点を重ねることができたかどうかが差のつく点といえます。
また、昨年度と同様、資料読み取り型記述も出題されていました。今後も、記述問題の出題は続くことが考えられます。数多くの問題を解いていく名で記述問題に多くの時間を割くことができないため、日々の練習の中で記述に慣れておく必要があります。

問1

日本各地で発生した自然災害を区別する問題。
A火山の分布する地域と合致しているため、噴火による災害であると判別できます。
B全国的な発生となっているため、洪水であると判別できます。
C太平洋側の沖合に印がついていることから、地震であることがわかります。

問2

海底や海溝に関する問題。
Aは日本海溝の部分に線が引かれていることから、ウがあてはまります。
Cは東シナ海に引かれているため、大陸棚があることからアがあてはまります。

問5

自然災害伝承碑に関する問題。
★の地点は、その位置からやませや津波は考えにくいです。残る選択肢は、土砂崩れか洪水です。地図上の伝承碑は山の斜面の下部に位置しているため土砂崩れがあてはまります。

問7

八丈島の発電方法に関する問題。
八丈島は、伊豆諸島や硫黄列島の火山帯に属しているため、火山が多い地形だと考えることができれば、地熱発電だとわかります。

問8

日本の発電分布に関する問題。
〇の記号は都市部から離れた場所に分布し、福島県の太平洋側に位置することから原子力発電所があてはまります。
□の記号は内陸部に位置していることから、水力発電であることがわかります。

問9

カタカナ用語に関する問題。
今年の入試の中でもいくつかの難関校で出題された「エコツーリズム」について答える問題でした。
語句補充形式での出題は定番といえるため、直前期におけるカタカナ用語、略称の練習によって差がついたといえます。

問11

耕地面積に関する問題。
この問題は知識問題のなかでも比較的難易度が高いといえます。日頃から統計資料などの主要データに触れておくことがこうした問題の対処法といえます。
十勝地方は一戸当たりの耕地面積がおよそ45haです。北海道の平均耕地面積27haの約2倍、全国の平均耕地面積約21倍です。

問12

日本の小麦の現状をテーマとした貿易に関する問題です。
貿易に関する問題は、開成中地理分野の中でも出題頻度が高い単元といえます。
今年は新型コロナウイルスの流行によって、貿易状況も大きく変化しましたので、今後の統計データも注目して確認していく必要があるといえます。
今回の問題は、貿易摩擦に関する問題です。貿易摩擦に関するは、貿易という単元の中でも定着度によって大きな差がつく問題です。貿易摩擦や貿易の移り変わりといった部分は、開成受験者であれば確実に押さえておきたいところです

1991年に輸入自由化の対象となったのは、牛肉とオレンジです。
1995年に行われたミニマムアクセスで対象となったのは、米です。

問14

合否を分けた一題で取り上げます。

合否を分けた1題

昨年度に引き続き、出題された記述問題です。
開成中では、例年1~2行程度の記述問題が出題されています。今年は記述量が増加しています。今後もこの出題傾向は続き、文字数の増加も予想されます。
開成中社会の記述は理由記述が中心で、通常の塾用テキスト等には直接的に書かれていない事柄に関する問題が出題される傾向にあります。
初見の理由記述の解答力を身につけるためには、日常学習において理由記述を取り入れることが必要です。また、日常の学習の中で因果関係や背景を考えることも大切です。1日2~3分程度の記述練習や、歴史的出来事の理由や背景に関する説明を、テキストに書き入れるといった方法を意識することが望ましいです。

大問4 問14②

資料読み取り問題は以下の手順で解答していきます。

  1. 設問の読み取り:解答条件の整理
  2. 解答の方向性を定める
  3. 資料読み取り
  4. 確認

まず、今回の設問を整理していきます。
設問の指示:パーム油以外の作物による代替を行った場合でも解決しない環境問題
解答の方向性:【原料代替しても解決しない理由 + 環境問題。】
資料読み取り:グラフ2からは、パーム以外の作物は、1haあたりの収量が少ないということが読み取れます。

以上の内容を整理して解答を作成していきます。
パーム油は、熱帯地方で栽培されている作物のため、生産のためにおこる環境問題は、熱帯林の伐採が挙げられます。この問題を解決するために別の作物で代替したとしても、必要な量をまかなうためにより多くの代替作物の生産が必要となってしまうため、熱帯林の伐採という問題の解決には繋がらないことが考えられます。

【解答例】
パームからひまわりや大豆に原料を代替しても、1haあたりの収量がパームよりも少なく、同じ量の油を生産するためには多くの土地が必要となり、熱帯林の伐採などの森林破壊という環境問題は解決しない。

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